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惨劇のリユニオン

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惨劇のリユニオン

1 - 惨劇のリユニオン 第1話

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2020年12月31日

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哲哉

…よお、みんな久しぶり

浩太郎

おっ、哲哉じゃ~ん

浩太郎

お前、見た目ちょっとチャラくなってねーか笑

哲哉

はは…浩太郎はあんまり変わってないみたいだな

…何だよ、すっかり都会にかぶれちゃってさ

哲哉

お!颯(そう)!

哲哉

お前は見違えたな~

哲哉

随分イケメンになった

そうかな…

周輔

まったく、おせーよお前

周輔

俺ん家に6時って言ったろ?

周輔

久しぶりに幼馴染が集合するってのに…

哲哉

ごめんごめん、周輔

哲哉

いやー、やっぱでかい家だな

哲哉が周輔の家のリビングを見渡しながら言う

哲哉

いいのか?お邪魔しちまって

周輔

気にすんな、今日は親いないし

哲哉

…確か周輔の親って

哲哉

この町の議員さんだよな

哲哉

今日は仕事か?

周輔

いや、夫婦で隣町まで温泉旅行だ

周輔

だから家が空いて

周輔

ちょうどいいと思ってな

周輔

お前たちを誘ったんだ

哲哉

…そっか、ほんと久しぶりに連絡きたから

哲哉

びっくりしたよ

周輔

俺もお前も今年で20歳だからな

周輔

昔のことはもういいだろ…

周輔

これからまた楽しくやろうぜ

哲哉

あ、ああ…そうだな…

哲哉は空いている席に腰を下ろす

周輔

よし、これで全員揃ったな

哲哉

本当に懐かしい顔ぶれだ

近所の幼馴染が集結したね

周輔

確か、哲哉に会うのは

周輔

中学の時以来だよな

浩太郎

お前、急に都会に引っ越しちまうからさあ~

そうそう、周ちゃんなんて

ガチで寂しがってたからね

周輔

まあ、すげーガキの頃から

周輔

ずっと一緒に遊んでたし…

哲哉

…………

周輔

でも、こうして大人になってからまた会えたんだ

周輔

それでいいじゃねえか

哲哉

周輔…

周輔

よし、とりあえず乾杯しよう

周輔

哲哉、ビールでいいか?

周輔

何ならソフトドリンクも用意してあるぞ笑

哲哉

…ああ、じゃあビール

哲哉

1杯だけもらおうかな

周輔

了解だ

周輔はグラスにビールを注ぎ、哲哉に手渡した

周輔

よし、皆グラスは持ったな

周輔

じゃあ幼馴染の再会を祝して

一同

カンパ~イ!

浩太郎

…ぷはあ~!

哲哉

いい飲みっぷりだな、浩太郎

浩太郎

当たりめーだろ!

浩太郎

ほらお前もイッキいけよ、イッキ

浩太郎は哲哉のグラスになみなみとビールを注ぐ

哲哉

あの…俺あんまし酒は…

浩太郎

あ?何だ飲めねえってのか?

哲哉

う…

哲哉はグラスを手に取り、中身を一気に喉の奥へと流し込んだ

浩太郎

おお~いいねえ

浩太郎

やりゃあできるじゃねえか

哲哉

…はは、やっぱイッキは効くな

周輔

成人したばっかだからって

周輔

あんまイキるなよ浩太郎笑

浩太郎

うるせーな

浩太郎

なんてったって、もう酒も合法だからな

いや、そもそも浩ちゃんは

中学の時くらいから酒飲んでたじゃん

浩太郎

へへ、まあな

あとついでに言うなら

タバコとかも吸ってたよね?

浩太郎

そりゃあその…あれだ

浩太郎

ワカゲノイタミってやつだ

それを言うなら若気の至りね

周輔

痛んでどうすんだよ笑

相変わらずだね~浩ちゃんは

浩太郎

何だよお前ら、馬鹿にすんな

浩太郎

酒を飲んだせいでちょっと頭が働かねえんだよ笑

一同

ハハハハハ!

哲哉

ははは…

哲哉

(何やってんだろうな俺は…)

哲哉

(またこいつらと)

哲哉

(こうして笑い合えるなんて)

哲哉

(考えてもなかったんだけどな…)

そして、宴とともに夜は更けていった

周輔

…なあ、これからは

周輔

定期的に集まらないか?

うん、賛成

周輔

哲哉はどうだ?

哲哉

ん…ああ…そうだな

じゃあさ、LIMEのグループつくろうよ

浩太郎

おう、いいぜ

周輔

グループ名ダッサ!笑

浩太郎

「再会した幼馴染たち」

浩太郎

いいじゃんか

ここにいる4人でLIMEのグループを作り終えた時

ピンポーン!と家のチャイムが鳴った

周輔

ん?誰だこんな時間に…

浩太郎

周輔の親じゃねえのか?

周輔

いや、親父たちは

周輔

今日は旅館に泊るって言ってたはず…

とりあえず出てみたら?

周輔

ああ

周輔はインターホンにつながったモニターを見る

周輔

…はい、どちら様?

配達員

すいませーんお届け物でーす

周輔

え、ああ…はい

周輔は訝しげに玄関に向かい、ドアを開けた

配達員

こちらの方にサインお願いできますかー

配達員が脇に抱えていたのは

プレゼント用にラッピングされた箱だった

周輔

…こんな時間にも配達してるんですね

配達員

こちらー、時間指定でお届けするようにとあったのでー

周輔

はあ、そうですか…

周輔は伝票にサインし、箱を受け取る

配達員

ありがとうございましたー

リビングに周輔が戻ってくると

抱えた箱に一同の視線が集まった

何、その箱?

周輔

お届け物だってよ…

こんな時間に?

周輔

時間指定で届けるように言われたんだって

浩太郎

周輔の親が

浩太郎

俺達の再会を祝うもんでも送ってきたんじゃねーの

サプライズ的な?

周輔

わざわざそんなことするとは思えないが…

哲哉

まあ、とりあえず

哲哉

開けてみたらどうだ?

周輔

…ああ

周輔はテーブルの上で箱の包みを開け始める

そして、箱のフタを開けた瞬間──

パン!と乾いた銃声のような音が響いた

浩太郎

お、おい!何だこの音!?

周輔

落ち着け、これが鳴っただけだ

周輔が箱の中からクラッカーを取り出して見せた

…多分フタを開けると

紐が引っ張られるようになってたんだね

浩太郎

ったく…驚かせやがって

哲哉

…で、中身は何なんだ?

一同が箱の中を覗くと

1枚のメッセージカードが添えられた小さな箱が入っていた

浩太郎

また箱かよ?

今度のは小さいね

哲哉

そっちのカードに何か書いてあるんじゃないか?

周輔はカードに手を伸ばし、それをひっくり返した

そこには──

『皆さんご成人おめでとうございます!』

『もう子供ではないのですから』

『自分のしたことに責任を持ちましょう』

『まずは人生の先輩に』

『責任の取り方を教えてもらってください』

と、ホラー系の禍々しい書体で記されていた

哲哉

何だ…これ…

責任を取れ…ってあるけど

浩太郎

ああ?こりゃ何の冗談だ

浩太郎

周輔お前か!?

周輔

馬鹿言うなよ!何で俺が…

浩太郎

とぼけんな!

浩太郎

俺たちをここに呼んだのはお前じゃねーか!

こ、浩ちゃん、やめなよ…

浩太郎

ちっ…じゃあそっちの箱には

浩太郎

何が入ってやがるんだ!?

周輔

…今開けてみるよ

哲哉

(なんだろう…)

哲哉

(何かすごく嫌な予感がする…)

──周輔はゆっくりと、小箱のフタを開いた

そこには──

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