零
(日差し強いなぁ…)
万里
大丈夫かぁー?
千春
心配かけないでよね!
一
……
零
皆さん…心配かけてごめんなさい。
万里
謝んなくてもいいんだけどさ〜?
万里
ただ心配で皆来たから、無事で
良かった!
一
あぁ。
千春
そ…そうよ。
千春
(無事で良かった…)
一
それでいつ退院するんだ?
零
今日だから!安心して。
零
それに今まで通り過ごしても
問題ないしね。
千春
そう。なら安心ね
万里
良かったッ…
万里先輩は俺を抱きしめて、ほっと胸をなでおろしているような様子だった。
一
あぁ。倒れたと聞いて俺のせいかと思ったぐらいだ。
万里
え?なんで?
一
あ…いや…えっと深い理由はなくて…
一は動揺していた。俺と一が付き合ってることも皆には言っていないからだろう。
千春
思い詰めすぎよ。中学からの友達なら零のこと大事にするのは当たり前のことだもの。
零
(ナイスフォロー‼️)
万里
まあ思い詰めすぎだけど!零クンは
いい友達!もったねぇ〜
零
はい!いい……ともだ…ちも
いい先輩も持ちましたよ!
万里
嬉しいなぁ〜♪
零
(友達という言葉になんとなく引っかかってる。付き合ってるのにな…なんて、しょうがないけどさ。)
万里
まあ元気で良かったということで!それだけッ!長居するのも悪いし帰ろ〜!
一
そうですね。
千春
わかった。じゃあ玄関で待ってて。私、零くんと話したいことあるから。まあ手短に済ませるけどね。
万里
はぁーい。じゃ玄関で待ってるね
零
それで話ってなんですか?
千春
一くんと付き合ってるの?
あ…いや嫌味とかじゃ全然無いんだけど…
零
なんでそう思ったんですか?
零
(ば…バレてる……)
千春
海に行った時、一くんに聞いたら
零くんが好きだって…知ったからだよ。
千春
これ言ったら一くん怒るかな。
零
はい…付き合ってますよ
俺は嬉しくて表情が緩んでしまい、
にへらっと笑ってしまった。
千春
良かった。
千春
それじゃあ話はそれだけ。これからも頑張って。零くん。
零
はい!
『またね』という気持ちを込めて手を振った。千春先輩も振り返してくれた。
僕の『またね』は普通の人より軽いものではないのだ。