テラーノベル
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母
真っ暗な部屋の中で 、 母さんの 、重たくて暗い声が沈んでいく 。
たった一言 。
それが 、自分に向けられたものなのか 、 にいちゃんに向けられたものなのか 、 わからなかった 。
なつ( 過去 )
なつ( 過去 )
なつ( 過去 )
兄
兄
母
母
否定しきれない 。 否定しきれないけれど 、 にいちゃんも 、母さんも 、否定しようとしてる 。
そんなことないよ 、って言いたいんだ 。 おれも 、そんなことないよ 、って 、言って欲しかった 。
でも 、言えないんだ 。
だって 、そうじゃなかったら 、 誰が悪かったんだ 、って 、なっちゃうから 。
なつ( 過去 )
兄
兄
なつ( 過去 )
誰が 、にいちゃんを泣かせてるの ?
兄
兄
兄
『 学校 』 俺が 、いったことなくて 、 にいちゃんがいつも 、行ってるところ 。
『 学校 』が 、にいちゃんを傷つけたの ?
母
落ち着かせるように 、にいちゃんの背中を撫でながら いつもみたいに 、優しい声で問いかける母さん 。
でも 、やっぱり暗くて 、ちょっと 、怖い顔をしていて 、 何かを 、必死に考えているようだった 。
兄
いつものにいちゃんとはかけ離れた 、 悲しい顔で 、怖い顔で 、涙を流しながら 、 ぽつ 、ぽつ 、と 、 言いづらそうに 、言葉を発するにいちゃん 。
兄
兄
兄
一つずつ 、言葉を紡いでいたにいちゃんの 、口が止まる 。
にいちゃんが 、じっと 、俺のことを見つめた 。
なつ( 過去 )
単純に 、疑問に思って問いかける 。
にいちゃんは 、いつもよりも掠れた声で 、 目から涙をこぼしながら 、
兄
そう 、言った 。
なつ( 過去 )
『 ばけもの 』がどういうものなのかは 、 母さんが呼んでくれた絵本に出てきたことがあるから 、知っていた 。
主人公とは違って 、 お話の中では 、いつも 、仲間を傷つけて 、悪いことをする存在 。
俺は 、ばけもの 、なの ?
なつ( 過去 )
母
足元に落ちている 、ぐちゃぐちゃになった紙を拾う 。
楽しそうに笑っている家族 。 全体的に 、暖かい色で描かれた絵 。
その中で 、一際目立つ 、黒色 。
俺の頭に描かれた 、悪魔のようなツノ 。
自分の頭に手を伸ばす 。
柔らかい髪の毛 。 手に触れる 、硬くて冷たい 、尖ったもの 。
なつ( 過去 )
にいちゃんと 、かあさんの方を見る 。
兄
母
2人の頭には 、そんなものは存在しない 。
俺がおかしかったんだ 。 俺が 、みんなと違うんだ 。
俺は 、『 バケモノ 』だったんだ 。
俺が 、バケモノだから 、 にいちゃんは 、傷ついた 。 かあさんが 、苦しんだ 。
かあさんも 、 にいちゃんも 、 父さんも 、 学校の人も 、
誰も 、悪くない 。
全部は 、俺が 、『 バケモノ 』だったから 。
仲間を傷つける 、 大切な人を傷つける 、 悪者だったから 。
全部 、
ぜんぶ 、
俺のせいなんだ 。
なつ( 病み )
俺の 、せいなんだ 。
俺が悪い 。
俺がいけない子だったんだ 。
俺が 、傷つけた 。
俺が壊した 。
俺が 、絵をプレゼントしようなんて 、思わなかったら 。
俺が 、もっと早く自分のことを知っていたら 。
俺が 、ここにいなければ 。
俺が 、生まれてこなければ 。
なつ( 病み )
母
頭に 、 背中に 、
ちぎられるような 、突き刺すような 、 激しい痛みを感じた 。
なつ( 病み )
あまりの痛みに 、肩を抱えて倒れ込む 。
兄
その瞬間 、
頭と 、心が 、 真っ黒になった 。
なつ( 病み )
痛みを感じてから 、 次に目に入ったのは 、
母
兄
ボロボロになった 、にいちゃんの部屋と 、 怪我をしているにいちゃんと 、母さんだった 。
なつ( 病み )
なつ( 病み )
喉が枯れていて 、うまく声が出ない 。
どうしたの ? どうして 、そんなに傷だらけなの ?
そう 、聞きたいのに 、 声が出ない 。
母
兄
顔と 、腕に 、 叩かれたような 、噛まれたような傷を負った母さんが 、 にいちゃんと俺を見てから立ち上がった 。
にいちゃんは 、驚いていた 。
母
なつ( 病み )
母さんが 、悲しそうな声で俺を呼ぶ 。
母
母
決める ? 何を 、決めるの ?
どうして 、母さんが謝っているの ?
母
兄
母さんの声を聞いて 、にいちゃんが立ち上がる 。
兄
小さな声で 、俺を呼んでから 、 にいちゃんは 、一階へと降りていった 。
なつ( 病み )
座り込んでいる俺に 、目線を合わせるようにしゃがみこむ母さん 。
母
母
そう言って 、俺の体を抱きしめる 。
なつ( 病み )
暖かい 、母さんの体 。
なつ( 病み )
母
ちょっとひんやりとした 、母さんの涙 。
ゆっくりと立ち上がって 、ドアの方へ足を進める母さん 。
少しだけドアが開いて 、一階の灯りが部屋に入り込む 。
母
『 どういうこと ? 』
そう問いかける前に 、
かあさんは 、部屋を出ていった 。
時刻はもう 、夕方で 、 窓の外には 、真っ赤に染まった空が映し出されていた 。
割れてしまって 、欠けている大きな姿見が目に入る 。
そこに写っていたのは 、
頭にはツノが 、背中からは真っ黒な羽が生えた 、
まさに 、 『 悪魔 』 そのものだった 。
なつ( 病み )
激闇シーンですねぇ …
あとちょっとで過去編終わらせれそうで 、感動してる …
過去編だけなので 、そこから絡みとか書いてたら 、 まだ終わらないけどね …((
あと誰の過去編が残ってるのかすら怪しくなってきた …
昔の昔に 、過去編の一部を切り取ったみたいなやつあげちゃったせいで 、 それに繋げるように描かないといけないのが試練 …
昔の自分の認識と 、今の自分の認識が違うので 、 結構困るんですよねぇ …
何も考えずに 、その場で描き始める癖があるので((
だからどんどん長くなるんだよなぁ …
最終的には 、200話いってなければいいなぁ 、って感じですからね((
最初から読む人大変そうだなぁ …
途中から書き方も変わっちゃってるので 、読みにくいかも …
第二期描くとか言ってたけど 、だいぶ先になるし 、 そもそも書けるかもわからない … 今のですら終わるかわからないのに …
ちまちまかくべ …
今書き始めてからどれぐらい経ってるんだろう …
最初の投稿が 、2023の8月で …
profileが 、9月 …
2年弱ってことか …
ながぁ …
このお話 、設定盛りすぎて 、忘れちゃうんですよね …
過去の自分を恨む …
1番最初の宣言とか 、もう存在しませんからね(( 消そうかな 、あの投稿 …
途中から 、名前変わってますしね …
まぁ 、これからも長々と続いていくとは思いますが 、 のんびりお相手してくださると嬉しいです 。
よろしくお願いしま 〜 す !!
それでは !
おつる ー 🐇
コメント
4件
原因不明の奇病をこんなふうに描くなんて、るーるさんすごいです。
よし。決めた。全部公開されたら一から全部読み直そう。神作過ぎる。あまりにも。泣いてまうよ。毎度毎度。え?最高です
げきやみすぎて😭😭😭 やっぱりるーさんの表現力がすばらしいです、👏🏻💕 ばけものじゃないんだ🎼🎮くん、❕😭 そしてなにを決めるんですかお母さん、❕❕😭 何回も言ってるとは思うんですけど、この作品ほんと大好きです😭💕 続きたのしみです応援してます❕❕💕💕