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鬼を斬る刃になった私
でも本当に、誰かを守れるのか──
答えは、初めての“任務”が教えてくれた
最終選別を終えた数日後、千風は日輪刀を受け取る
鍔は小さな羽根のような形
白く輝く刃は、透き通るように静かな光を放っている
刀鍛冶の人
刀鍛冶の人
その瞬間、空から一羽の鎹鴉が舞い降りた
風切
風切
鷹羽 千風
鷹羽 千風
任務地は、小さな山あいの村
ここ数週間、子どもばかりが姿を消しているという
村人たちは恐怖に震え、夜には誰も外に出ない
鷹羽 千風
鷹羽 千風
風切
その夜。
千風は静かに呼吸を整え、闇を見据える
突如、風が止まる
空気が凍りつくような気配
目の前に──ひとりの鬼
鷹羽 千風
着物姿の女の鬼
その目は狂気に染まり、帯のような爪で襲いかかってくる
鬼
鬼
鬼
鷹羽 千風
斬撃が交差する
だが鬼は、帯状の腕で攻撃をかわし、すぐに距離を取る
鷹羽 千風
鷹羽 千風
風のような突進からの跳び斬り
しかし、鬼の帯が受け止める
鬼
帯が千風の腕に巻きつき、吹き飛ばされる
血がにじむ。
だが、千風は立ち上がる
鷹羽 千風
鷹羽 千風
鬼が跳ぶ瞬間、風切が叫ぶ
風切
鷹羽 千風
すれ違いざまに、彼女の刃が閃く
鷹羽 千風
羽のような一閃が、鬼の首を斬り落とした
鬼は消え、夜が静かに戻る
救われた子どもたちは無事に保護された。
千風は小さな子に手を握られ、驚く
子供
子供
鷹羽 千風
剣は人を斬るためじゃない。 空を自由に翔ぶためにある── その空には、人の笑顔がなきゃいけないって、私は思う