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好きを伝える10秒前

139 - ××139 バレンタインのせいにする⑥

♥

40

2024年02月29日

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狩園 彩那

……板チョコそのままあげるなんてナンセンスすぎますよ

煌雲母 エヌ

───え

狩園 彩那

私が作り方教えるんで

狩園 彩那

一緒に作りましょうよ、ケーキ

煌雲母 エヌ

……!!

狩園 彩那

あっ、勿論2月13日にね!!

狩園 彩那

まだ先なのに今日作ったら腐っちゃうので

煌雲母 エヌ

いやっ、それは分かってるよ!!

そして

‪××139 バレンタインのせいにする⑥ 〜終わる幼い初恋〜

狩園 ハヤテ

……

狩園 ハヤテ

本当に、引っ越すのかよ

黒木 湯々

今更取り消すことなんて出来ない

黒木 湯々

本当に行かせてもらう

黒木 湯々

そのために、最後の挨拶しに来たんだからな

彩那は外出中の今

湯々はハヤテに別れの言葉を 伝えに来ていた

今日は2月13日

明日で湯々は引っ越すのである

狩園 ハヤテ

……っ

狩園 ハヤテ

何も言わなくていいのかよ!!

黒木 湯々

……!!

狩園 ハヤテ

だって……だって、、

狩園 ハヤテ

これまで散々相談してくれたじゃないか!!!

狩園 ハヤテ

俺の妹好きなんだろ……!!

狩園 ハヤテ

告白しないまま行くなんてお前らしくない!

狩園 ハヤテ

カッコ悪いぞ!!!

黒木 湯々

……っ、、

黒木 湯々

言ったところで引っ越すんだから

黒木 湯々

どうしようもないだろ

狩園 ハヤテ

なっ……

狩園 ハヤテ

でも、……伝えないままの方が心残りが気持ち悪いだろ…、、

黒木 湯々

……

黒木 湯々

もういいんだよ、俺は高校で恋愛なんてするつもりない

黒木 湯々

勉強だって難しくなる

黒木 湯々

バスケ部も続けるけどもっと過酷なトレーニングになるはずだ

黒木 湯々

……今までは厨二病だとかふざけてたけど

黒木 湯々

そうやってられる場合じゃなくなる

狩園 ハヤテ

……っ、、

黒木 湯々

…心配してくれてありがとう

黒木 湯々

お前が友達で良かった

湯々は震えるハヤテに そっと身を寄せて抱いた

狩園 ハヤテ

……っ、、

狩園 ハヤテ

お前が居なくなったら、

狩園 ハヤテ

誰にカエのこと、

狩園 ハヤテ

相談すればいいんだよ……ォ…………っ

黒木 湯々

……ラインでいつでも待ってるから

狩園 ハヤテ

うぅっ……

黒木 湯々

じゃあな、ハヤテ

黒木 湯々

またいつか

狩園 ハヤテ

……っ

湯々はそう言って 家を去った

狩園 ハヤテ

……、、、

その数分後

ガチャ

狩園 ハヤテ

狩園 彩那

ただいまー

煌雲母 エヌ

お邪魔します……!!

狩園 ハヤテ

……!!?

泣きっ面のハヤテは彩那と目が合う

狩園 彩那

!!

狩園 彩那

えっ……なんで泣いてんの気持ち悪、、

狩園 ハヤテ

あっ……ああ、、ごめん、、

狩園 ハヤテ

ねぇ、因みにどうして煌雲母さんがいるの、、?

煌雲母 エヌ

お、お世話になってます、、
今日はチョコケーキを一緒に作ることになって、、

狩園 彩那

エヌ先輩を迎えに行ってたのよ

狩園 彩那

ほら早速始めましょう、
お兄ちゃんは目障りだから部屋に行ってて!!!

狩園 ハヤテ

えっ……

狩園 ハヤテ

(どうしよう)

狩園 ハヤテ

(彩那と煌雲母さんにも湯々のことは言った方がいいよな、、)

狩園 ハヤテ

ねぇ……実はさ、、

狩園 彩那

目障りだって言ってるでしょ!!!

狩園 彩那

消えろ!

煌雲母 エヌ

喧嘩してんの!?

狩園 彩那

してないけどこっちはバレンタインのチョコを作るのにさ!!

バレンタイン……

まさか、彩那

狩園 ハヤテ

……好きな人でもいるの?

狩園 彩那

……///

狩園 彩那

関係ないって言ってるでしょ、あっち行け!!

狩園 ハヤテ

ぐぎゃっ

彩那はハヤテを突き飛ばして 部屋に閉じ込める

煌雲母 エヌ

……そんな、、喧嘩はダメだからね、?

狩園 彩那

こっちは明日告白するってのに

狩園 彩那

緊張して仕方なくて……

煌雲母 エヌ

あはは、まぁそれも無理ないか……

そうしてチョコケーキ作りは始まった

狩園 彩那

……まずはスポンジを作るのね

狩園 彩那

チョコも刻んだりしないと、、

煌雲母 エヌ

ねぇっ、彩那ちゃんはさ

狩園 彩那

は、はい……

煌雲母 エヌ

明日の湯々先輩への告白

煌雲母 エヌ

どこでどうするつもりなの?

狩園 彩那

えっ……んん、まぁそうですね

狩園 彩那

実は明日バスケ部の集まりがあるんです

狩園 彩那

3年生は受験が終わってひと段落ついた頃だから

狩園 彩那

フルメンバーでお疲れ様会っていう…

狩園 彩那

ほら、湯々先輩は部長だから

狩園 彩那

来ないわけないじゃないですか!

煌雲母 エヌ

ああー、それは確かにそうだね!

煌雲母 エヌ

……届くといいね、湯々くんへの気持ち

狩園 彩那

……はい

狩園 彩那

明日は本当に頑張ります

2月14日

街の広場にて

狩園 彩那

……みんなおまたせっ!

狩園 彩那

早く来すぎちゃったかな、まだ人いないね

同級生

……あ、彩那ちゃん。、、!

同級生

……

同級生はみんなザワザワと 混乱していた

狩園 彩那

……みんなどうしたの?

狩園 彩那

そんな慌てて、、

同級生

……湯々先輩、今日で引っ越しちゃうらしいの

同級生

私たちそんなの知らなかったから

同級生

ビックリしちゃって……ね

ドクン

彩那の胸の鼓動は途端に大きくなった

狩園 彩那

……え

狩園 彩那

何それ

狩園 彩那

どういうこと?

同級生

噂によれば、頭のいい高校に行くみたいで

同級生

……湯々先輩自身が引越しのことを何も話してなかったから

同級生

私達も今知ってさ

狩園 彩那

……

狩園 彩那

今……まだ

狩園 彩那

いるのかな

狩園 彩那

まだ……!!

彩那の手はガクガクと震え出す

右手にはチョコケーキが入った 紙袋

同級生

彩那ちゃん顔色悪いけど大丈夫!?

同級生

……無理して集まりに来なくても、、

狩園 彩那

……っ、、、!!!!

彩那は半泣きになりながら

その場を去る

同級生

彩那ちゃん!?

狩園 彩那

はぁ……はぁ……はぁ……

間に合え

間に合え

間に合え

間に合え!!!!

狩園 彩那

(走って湯々先輩の家に向かうんだ!!!)

狩園 彩那

(絶対に間に合わせる……)

狩園 彩那

(絶対いるって信じてる……っ!!)

狩園 彩那

やだ……やだっ!!!!

狩園 彩那

絶対に伝えるんだ……!!!!!

彩那はそう言いながら 湯々の家へ走る

湯々の乗る車は ただ黙々と道を走っていた

黒木 湯々

……

黒木 湯々

……はぁ

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