TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

清香

ああー!
テスト終わったー

清香

暑いし、海行きたいね?

青葉

でも…
今、制服だし

青葉

雨降りそうだよ?

清香

いいよー
どうせ濡れるんだし

清香

明日休みだもん

青葉

ちょっと、清香…

清香が長い髪を揺らし

砂浜へと駆ける

青葉

待ってよ!

青葉

(お願い…)

青葉

(気づかないで?)

「清香が好き」と

砂浜に書いた文字

波よ早くかき消して

清香

うわー

清香

すごい風!

強い海風が吹いて

紺色の布を揺らす

清香のスカートが ヒラヒラと

風の中を泳いだ

青葉

(なんだか…)

青葉

(わたしの気持ちみたい)

清香

あーあ…

清香

水着、持ってくれば良かったー

青葉

青葉

テストの日に?

清香

今日で終わりだもん

青葉

(本当、自由だな)

青葉

(清香は…)

清香

まあ、いっかー

靴と靴下を脱いで

清香が海に入る

チャプ…チャプ…

清香

冷たっ!

清香

でも、気持ちいい!

清香

青葉もおいでよ!

青葉

青葉

でも…

青葉

(お願い…)

青葉

(そんな、優しい目で見ないで?)

スカートから

スラリと伸びる足

その美しさに

目が離せない…

ポッポッ…ポツ…

ザァー!!

清香

あ!降ってきた!

青葉

どうする?

青葉

雨宿りする?

清香

うーん

清香

もう少し…

清香

遊びたいかなー?

青葉

でも…!

食い下がったのは

心配だけじゃない

雨に濡れるシャツが

清香の美しい曲線を 強調していて

青葉

(どうしよう?)

わたしの胸を

苦しくさせるから…

青葉

(清香の、バカ)

透ける肌や下着の色に

ドキッとしてしまうのは

青葉

(男の子だけじゃ…)

青葉

(ないんだからね?)

清香

はぁー

清香

ここなら大丈夫かな?

青葉

屋根のある所が見つかって良かったね

顔に残る雨粒が

君のまつ毛の長さや

肌のハリを教える

水分を含んだ髪が

頭の大きさを伝える

清香

スマホ、防水にしたんだー

清香

せっかくだしさ。
写真撮ろう?

青葉

…うん

青葉

(ごめんね、清香…)

目を閉じて

息を整える

清香と肩が触れ合う

嬉しくて、切ない距離

ねえ…知ってる?

恋人との距離は 半径15センチ未満

そんなに君の近くに 居られるのは

片腕だけ…かな?

それが、わたしの限界

男の子だったらとか

女の子だからとか

そんなんじゃないのに

清香が清香だから

好きになったのに…

縮められない距離が

苦しくて、悲しい…

もしも君が人魚で

わたしが半魚人だったら

今のこの距離さえも

『シアワセ』だって

思えるのかな?

清香

痛っ!

青葉

どうしたの!?

清香

海らしいものと撮ろうと思って、貝がらに触ったら

清香

指、切った…

青葉

ねえ…

青葉

見せて?

清香の細い指先に

小さな赤い粒

青葉

消毒、するね?

清香

え?

その指先に舌を当てる

青葉

(吸血鬼に…なりたい)

清香の血を全て吸い取って

自分の血と 入れ替えてしまいたい

清香

そこまで、しなくても…

青葉

青葉

いや…

青葉

ツバつけといたら

青葉

治るかなーと思って

清香

もうー
なにそれ?

青葉

えへへっ

清香

…あれ?

清香

雨、止んだみたい

青葉

青葉

帰ろっか?

清香

そうだねー

いつものように微笑んで

君の血を味わって

君だけを見つめて

青葉

髪…伸びたね?

スキだらけの君の

髪に触れる

清香

そうかな?

青葉

でも…

青葉

似合ってるよ

清香

ありがとう

一番になれなくても

この距離だけは

清香の親友だけは

青葉

…誰にも

青葉

譲ってなんか

青葉

あげないからね?

清香

ん?

清香

なんの話?

青葉

ううん

青葉

なんでもないよ?

今この瞬間だけでいい

清香の隣りは

わたし…だけのもの

#Twitter企画

みんなでお題に挑戦 参加作

発案・木野花音さん

テーマ(お題)

この作品はいかがでしたか?

325

コメント

6

ユーザー

一緒にいたい、独占したい、その想いが空想上の生き物になぞらえて表現されていてとてもよく伝わってきます!

ユーザー
ユーザー
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚