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恋愛のすゝめ

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6

恋愛のすゝめ 陸

♥

120

2019年09月25日

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武士side

な、なんで……

なんでばれたんだよ?!

なんだこいつ?!

忍び……?!

その忍びは、 俺が今まで見たことのないような 見た目をしていた。

忍び

………なんとか言ったらどうです?

武士

ぁ………

頭が真っ白になる。

血まみれの短刀が、 妙な圧迫感を与える。

忍び

なぜ、この城以外の人間が、
ここにいるんです?

忍び

匿ってくれている人が、
いるんですか?

武士

な、なんでそれを?!

武士

あっ!

忍びは、目を細めた。

口元を布でおおっていて、 表情が見えづらい。

でも、この忍びが 笑っていることだけは、わかった。

忍び

おやおや、
ぼろを出すのが早いですねぇ?

忍び

武術以外は、
何も学んでいないのですか?

武士

くっ………

忍び

それと、もう一つ。

忍び

あなたは、
どこから来たのですか?

武士

…………

忍び

………答えないつもりですね?

忍びは、大きなため息をつく。

忍び

しょ〜が無いなぁ〜!

忍び

僕が当てますよ。

忍び

う~~~ん………

忍びは、人差し指を顎に当てて 一定の速さで動かしながら、 首を傾げる。

この何気ない動作にまで、 恐ろしさを感じる。

忍び

………あ。

忍び

分かっちゃったぁ。

忍びは、再び目を細め、 顎に当てていた人差し指を 俺に向けた。

忍び

北の大名の所だ。

武士

………!

忍び

図星ですね。

やばい。どうしよう……!

忍び

ということは、
昨日から
ここにいるってことかぁ。

忍び

だとしたら、まだなんの情報も
掴めてないんだろーなーぁ

忍びは、喉を鳴らして笑った。

忍び

それにしても、一体誰が
匿ってくれたんですかねぇ〜?

忍び

この城の中で、
ご主人様を
裏切る人だもんなぁ〜?

忍びは、刺すような視線を向ける。

……もし、ばれたら。

あの子は、殺されちゃうのかな。

それだけは、絶対に避けないと…

忍び

……言わない?

武士

………言うわけないだろ。

あの子は、守りたい。

忍び

往生際が悪いなぁ……

忍び

この城で、ご主人様を
裏切るような
人は、一人しかいないんだよ。

冷や汗が、気持ち悪い。

そっと、刀に手を添える。

忍び

匿ってくれているのは……

忍び

忍び

96ちゃんだよね?

武士

うわああああ!!!!

俺は刀を抜いて、忍びに切りかかる。

忍び

はぁ〜ぁ〜あ!

忍び

そんなによく通る声してるんだから、歌手にでもなったらどうです?

忍びは、呆れたように首を振る。

くっそ……余裕綽々かよ!

俺は、刀を勢いよく振る。

忍びが俺の視界から消えた。

武士

え?

刀は空気を切り裂く。

忍び

ふふっ、こっちだよ♪

振り向く前に、

ドスッ

武士

うぐっ……

首元に衝撃と痛みが加わり、

視界が真っ暗になった。

96猫side

まふくんまだかな……

いつもは武器が出来たって 連絡したら、すぐに来るのに。

…忙しいのかな。

ガラガラッ

忍び

96ちゃーん!

忍び

来たよ!

戸が開いて、まふくんの声がした。

入口に向かう。

96猫

お!まふくん今日遅かったね……
って…

まふくんは、背中に武士を 背負っていた。

96猫

どしたの?その人?

忍び

……心当たりは?

ま、まさか………

自分の顔から、 血の気が引くのを感じた。

そっと、まふくんが背負っている 武士の顔を覗く。

96猫

ああっ!

96猫

つっきー!

つっきーこと、天月くんは、 気絶していた。

忍び

つっきーねぇ……

96猫

ひっ…

顔の筋肉が引き攣るのを感じる。

まふくんの、刺すような視線が痛い。

忍び

96ちゃんさぁ……?

忍び

ちょっと……いいかなぁ?

96猫

は、はい………

まふくんは、笑顔だ。

目は笑ってるし、声も明るい。

でも、絶対怒ってるじゃんこれ………

や、やばい……

まふくんを包む空気は、重たかった。

この作品はいかがでしたか?

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コメント

8

ユーザー

鯖缶さん いつもコメントが面白いですね笑

ユーザー

あ、蘇ったのか(違う)

ユーザー

菜月さん 待っててくださいねー!

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