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ねぇ、美琴

俺らが初めて会った時のこと、覚えてる?

高校1年の春、お互いジャン負けで図書委員になって

最初の集まりでは特に話したとかはなかったけど

初めての仕事で昼休み一緒に当番だったんだよ

川西 太一

あ、学年のマドンナの人だ

千華野 美琴

えっ?

千華野 美琴

誰?知り合いだっけ?

千華野 美琴

ごめん、名前忘れちゃったかも笑

初めて話しかけた時、君は人懐っこい笑顔で笑っていた

川西 太一

初対面。一応1回目の委員会であってるけど

千華野 美琴

そっかそっかー!私千華野 美琴!

千華野 美琴

君は?

川西 太一

川西太一

千華野 美琴

太一くんね!何組?

川西 太一

5組

千華野 美琴

私4組ー!隣かー!あれ、でも何年?年上?

川西 太一

いや同い年

川西 太一

(噂通り…可愛い子…)

入学して3週間、その時既に千華野は学校中に知れ渡る美女で噂でよく聞いていた

千華野 美琴

そっか!じゃあこのままタメで喋るね〜笑

川西 太一

うん、それでさ、気になる噂があるんだけど

千華野 美琴

私の?

川西 太一

そう

千華野 美琴

やだね〜、噂ってすぐ広まるw

千華野 美琴

それでどんな噂?

川西 太一

入学式初日に5人に告られたってマジ?

千華野 美琴

えっ、なにそれ盛られすぎでしょw

千華野 美琴

2人だよ2人〜

川西 太一

(告白は本当なのかよ)

千華野 美琴

噂怖いね〜、無駄に盛られて広まっちゃうからさ

川西 太一

5個上の先輩と付き合ってるって言うのは?

千華野 美琴

んなわけ

川西 太一

3股してるのは?

千華野 美琴

ご冗談

川西 太一

芸能人と付き合ってるって言うのは?

千華野 美琴

夢のまた夢の夢くらいだね

川西 太一

じゃあ、

千華野 美琴

ちょっと待って!

千華野 美琴

私そんなに噂あるの?!怖っ!

川西 太一

まぁ、割と色んな噂が

川西 太一

本当は芸能人が変装してるだけとか

千華野 美琴

ないないない!多分この後太一くんが言う噂多分全部嘘!

千華野 美琴

そもそも私、恋愛にそんな興味無いし!

川西 太一

そうなの?

川西 太一

彼氏の1人や2人、いや3人くらい…

千華野 美琴

だから私は浮気者じゃないっての!w

千華野 美琴

普通の高校生ですよ

川西 太一

へぇ、まぁマドンナって噂以外は嘘っぽい

川西 太一

ちゃんと人だ

千華野 美琴

どゆこと?!

千華野 美琴

私生まれも育ちも人間の血一筋で出来てるんですが!

川西 太一

いや、実は宇宙人説が…

千華野 美琴

人ですらないの悲しいんだけど!!

川西 太一

多分褒め言葉の噂だったと思うけど

そんな、どうってことない話が始まりだった

それからずっと当番が一緒で

だからといってその時俺に恋心あったかって言われると全然そんなことなくて

お互い"ただの友達"だった

特別仲良いわけでもなくて、ただ当番が被っているから話すみたいな

誰でもやってるような曖昧な関係で

千華野 美琴

ねぇねぇ、太一

川西 太一

んー?

千華野 美琴

女の子の落とし方知ってる?

川西 太一

……ん?

川西 太一

どゆこと?

千華野 美琴

いや〜、今女の子の落とし方研究しててね、

千華野 美琴

ちなみに相手はツンデレな身長低めの可愛い子で、ちょっと毒舌で静かな子なんだけど

川西 太一

…………まさか千華野にそんな趣味があったとは……

千華野 美琴

いや違う違う違う!

千華野 美琴

変な誤解生むようなこと言わないでよ!

川西 太一

すごくこっちのセリフなんだけど

千華野 美琴

今、凄い仲良くなりたい子がいて!

千華野 美琴

その子誰にも心開かないし、いつも一人でね!私同室だからさ!

川西 太一

そういう1人とかが好きな子なんじゃないの?

千華野 美琴

そうなのかな〜……

千華野 美琴

気のせいかな……、いっつも1人で、クールでなんでもパパっと済ませられるのに、どこか悲しそうな目に見えるんだ…

川西 太一

そんなこと分かるの?

千華野 美琴

いや、ただの経験上の話

川西 太一

どんな経験だよそれw

千華野 美琴

んー、私中学の時ちょっと寮じゃないけど家じゃない場所で他の子と暮らしてて

千華野 美琴

皆笑ってたけど、その笑顔の裏にいっつも涙隠してたからさ

千華野 美琴

なんとなくね

川西 太一

……刑務所……?

千華野 美琴

ちゃうわ!w

千華野 美琴

太一は鈍感だなーw

川西 太一

はぁ…?

夏になるとその"曖昧"は俺の中での"当たり前"に変わりつつあって

退屈な委員会当番が、少しだけ楽しみになっていた

千華野 美琴

よー!太一!暑いね〜、今日も

川西 太一

まじ溶ける

千華野 美琴

太一バレー部だよね?死ぬくない?

川西 太一

死ぬ死ぬ、余裕で死ぬ

川西 太一

この前も外周の時体調悪いやつ何人か出てた

千華野 美琴

熱中症とか気をつけてよー?

川西 太一

そっちこそ、今女子寮部屋のエアコン壊れてるんだってね

千華野 美琴

そうなんだよね〜!まじ図書室神だよね〜!

千華野 美琴

ずっといたい〜

川西 太一

そういえば、例の同室の子とは仲良くなれたの?

千華野 美琴

それが全然ダメ!

千華野 美琴

めげずに声掛けてるんだけどさ〜

千華野 美琴

ていうかその子ヤバイの!

千華野 美琴

夏の体育でジャージ着てるんだよ!

川西 太一

アホじゃん

千華野 美琴

そうだよね?!絶対死ぬのにさ!!

千華野 美琴

なんでって聞いても教えてくれないのよ〜、ていうか無視の連発

川西 太一

そいつもそいつだけど千華野も大概変だよねw

千華野 美琴

失礼な!いてこますぞ!

川西 太一

なんで急に関西弁なんだよw

千華野 美琴

昨日見た漫画で読んだ!主人公がもうバチくそカッケェの!

川西 太一

へぇ、どんな漫画?

千華野 美琴

えっとね〜、

楽しそうにしゃべる君を見ているのが、なんとなく好きだった

基本的に人間関係とかめんどくさいから、普段から深すぎず浅すぎずの関係を築くようにしてた

男子とも女子とも話す

ノリにも乗るし、オチャラケる

それも楽しい

けど、千華野といる時はなにかが違った

何事にも一生懸命で

表情がコロコロ変わるのが可愛らしくて

千華野といる時は、嫌なことや憂鬱なことがあっても忘れられた

秋になったある日、千華野はいつも以上に嬉しそうに来た

川西 太一

なんかいい事でもあった?w

千華野 美琴

実はね〜!前から話してた同室の子と仲良くなれたんだ!!

川西 太一

まじか、話聞いてるあたり絶対無理だと思ってたw

千華野 美琴

失礼だなぁ!!!

川西 太一

まぁよかったじゃん

千華野 美琴

うんっ!

その笑顔がいつも以上に眩しく見えて、何故か少しだけ、そっぽを向いた

千華野 美琴

あれ?どうしたの?

川西 太一

別に

12月になって、冬も本格的に始まった頃

千華野が来なくなった

クラスに見に行ったら、風邪をひいたって

丸々2週間来なくて、退屈で長い日が続いた

川西 太一

(風邪か……大丈夫かな……)

君一人がいないだけで、こんなにも静かでつまらなくて

寂しい……なんて

千華野の存在が自分の中ですごく大きかったのだと思い知らされた

川西 太一

(早く……治らないかな…)

千華野 美琴

おっひさー!

川西 太一

久しぶり

川西 太一

風邪大丈夫?

千華野 美琴

もう元気モリモリよ!ごめんね、係の仕事1人でやってくれたんでしょ?

川西 太一

それは平気

川西 太一

すごいつまんなかったけど……(ボソッ)

千華野 美琴

え?なに?

川西 太一

なんでもない

まだ、知らなくていいよ

もう少しだけ、このままでいたい

だから俺も、これが恋だってまだ認めない

認めたらきっと、辛いし

そんなことを考えて躊躇していたら

いよいよ最後の委員会になってしまった

千華野 美琴

はー、1年間疲れたねぇ〜

千華野 美琴

もう絶対グーは出さない!

川西 太一

グーで負けたの?www

千華野 美琴

そう、この憎き拳…!

千華野 美琴

太一もやっと昼休み自由だね〜

川西 太一

…そうだね笑

あぁ、終わって欲しくない

まだ、このままでいたい

川西 太一

ねぇ、千華野

千華野 美琴

ん?なにー?

言わなきゃ

もう誤魔化しようのないこの気持ちを

でも

でも、君は

千華野 美琴

??

川西 太一

…やっぱり、なんでもない

本当、馬鹿だなぁ

でも君はさ。

学校で1番モテる人気者で、ミスコンも選ばれるほどでさ

告白だってされ慣れてるだろうし

俺には、勿体ないや笑

だからさ

川西 太一

今日まで、お疲れ様

千華野 美琴

うん!太一もお疲れ!

最後まで、気付かれずに隠し通すよ

あぁ、本当にどこまでも眩しいなぁ、君は。笑

でもこれで、君とはもうさよならだから

認めきれなかった気持ちともお別れ

でも神様は、委員会が終わったことを理由に、諦めさせてはくれなかった

この気持ちを捨てなければ、自分がどんどん辛くなるだけなのに

神様も意地悪だなぁ。笑

偶然というか、奇跡というか

同室で相棒である白布と千華野が同じクラスになって

オマケに○○もマネージャーに

前のように頻繁に会えたわけじゃないけど、連絡もマメにとるようになって

俺も欲深くなったのか、距離も近づいた気がした

そして、決定的なことは突然に起こる

7月7日の七夕の日

千華野 美琴

太一、願い事書いたー?

川西 太一

うん。千華野は?

千華野 美琴

書けた!括りに行こ!

川西 太一

何書いたの?

千華野 美琴

ん?ライブのチケットが当たりますようにって!太一は?

川西 太一

インハイ勝てますように

千華野 美琴

お互い無難すぎw

川西 太一

それなw

でも、俺はもうひとつ書いたよ

千華野 美琴

あ、そういえば、

ドンッ

バレー部

あ、すんません

美琴が、普通チームのバレー部とぶつかった

千華野 美琴

いえいえこちらこそ〜!

でも軽くだったみたいで、弾き飛ばされたり転んだりってこともなかった

でも

川西 太一

短冊落としたよ、

千華野の手からひらりと落ちた短冊を拾い上げるべく、腰を落とす

千華野 美琴

!待ってそれはっ!!

真上から千華野の声が聞こえた

でもそれよりも先に

太一と両思いになりたい 千華野 美琴

ライブのことが書かれた短冊の裏に、そんな文字の羅列が見えて、理解できなくて混乱して

人生で1番心拍数上がってるんじゃないかってくらい心臓が波打って

恐る恐る彼女を見ると耳まで真っ赤にして両手で顔を覆っていた

千華野 美琴

ごめんっ、それは本当にっ、そういう意味のじゃなくて…!

からかってるわけでもなさそうで、俺もきっと満更でもない顔してて

川西 太一

とりあえず、結びに行こ

舞い上がる気持ちを抑えて、短冊を千華野に返す

そして、いかにも怪しげに人気のない所へと連れ出した

千華野 美琴

きゅ、急にいなくなったら○○達に心配されるから……

千華野 美琴

飲み物買ってくるって行ってくるね…

川西 太一

うん

一度も目を合わせてくれない彼女に俺もぎこちなく返事をする

川西 太一

………………

千華野 美琴

………………

人気のない廊下に来たのは良いものの、どう切り出せば良いのか分からなくてしばしの沈黙が流れる

川西 太一

……ごめん急に

やっと出た一言は弱々しい謝罪の言葉

千華野 美琴

ううん、私こそっ!

緊張で頭がおかしくなりそうだ

でも、前のようにチャンスを無駄にはしたくない

ぎゅっと拳に力を入れて、1度大きく深呼吸

川西 太一

…さっきの、本当?

千華野 美琴

やっぱり見えてた…?

川西 太一

……うん

千華野 美琴

あぁぁぁぁぁぁ、恥ずか死する…!

川西 太一

(珍しい死因だけどぶっちゃけ俺もしそう)

千華野はその場にへなへなっとしゃがみこむ

川西 太一

千華野、俺もね

川西 太一

…実は短冊の裏に書いたんだ。千華野と両思いになりたいって

勇気を振り絞って、声を出す

千華野 美琴

……え?…………えぇ?

困惑した状態の千華野はパッと真っ赤な顔を上げる

千華野 美琴

両…思い……?

川西 太一

ってことだね

川西 太一

俺と、付き合ってください

しゃがみ込んだ千華野と目線の高さを合わせて、手を差し伸べる

千華野 美琴

っ!はいっ!

俺よりも小さくて細い手が、俺の手の上に重なる

すごく、嬉しかった

どこかいつも躊躇していた

君と友達以上になりたいと願うこと

気持ちを伝えること

でもそういえば、千華野も初めて会った時に言ってたよね

"普通の高校生"って

だからもう、我慢しないから

千華野 美琴

七夕って凄いね、早速叶っちゃった笑

川西 太一

そうだね、美琴

千華野 美琴

んな!急に名前で呼ばないでよ!

川西 太一

ダメ?

千華野 美琴

いやっ、急にいわれると照れるって言うか…

川西 太一

じゃあ今からなれる練習する?

千華野 美琴

からかってるでしょ!

あぁ、幸せだな

今まで聞いてた噂が全て嘘だって物語っているように

恋愛下手で、名前呼んだだけでこんなに顔真っ赤にして

俺のもの

俺だけの可愛い"恋人"

物事は本当に突然で

川西 太一

美琴!?

川西 太一

美琴?!大丈夫?!

君は突然と倒れた

苦しそうに表情を歪めて

冷たい体は小刻みに震えていて

言葉の返答も出来ない代わりに涙を浮かべて

怖かった

俺一人じゃどうしようもなくて

周りの人が助けてくれなきゃ、美琴は病院着く前に死んでいたかもしれないのに

情けない

俺は、美琴の"彼氏"のはずなのに

1番に手を差し伸べてあげられなかった

ごめんってちゃんと言いたいよ

だから。だからさ。

戻ってきて

君の消えた世界じゃ

俺は耐えられない

○○side

朝練、授業、午後練

長い長い一日を過ごして

ようやく、病院へとついた

太一は今日、授業をサボって会いに来ていたらしい

△△ ○○

太一は本当に来なくて良かったのかな

白布 賢二郎

ま、一日に何度も行ってもな

白布 賢二郎

あと大人数で行くとうるさいし

△△ ○○

まぁそれもそっか

△△ ○○

(面会できるってことだし、元気だよね…?)

△△ ○○

(いつもみたいに元気に…)

△△ ○○

(見るのが痛々しすぎて会えないとかじゃないよね?太一…)

白布 賢二郎

?どうした

△△ ○○

ううん、別に

白布 賢二郎

…骨折れる直前まで抱きしめんだろ

△△ ○○

え?あ、うん…

白布 賢二郎

大丈夫

彼の優しげな瞳が薄く笑ってる

そんな彼と目が合った時、不意に心臓がドキッと高鳴った

△△ ○○

(ん??ドキって何だ?ドキって)

白布 賢二郎

俺、飲み物買ってから行くからさっき行ってろ

△△ ○○

え、?!

△△ ○○

(このタイミングで?!)

△△ ○○

(…もう、本当、気遣い上手で)

優しいなぁ

白布は大丈夫って言ってくれたけど、やっぱりドアを開けるのは中々にハードだった

1回、2回、3回と大きく深呼吸をして

ノックして扉を開けた

ピッ、ピッっと心電図の音がして、たくさんの管が体に付いてるのが見えた

△△ ○○

美琴…?

足から順にゆっくり視線を巡らせて顔を上げる

千華野 美琴

あっ!○○だ!やっほー!

元気よく片手を上げて腕を振った彼女は

間違いなく、千華野 美琴だった

私はカバンを取り落として、ギュッと抱きつく

千華野 美琴

ごめんね〜、心配かけ、!いででででで!骨折れる折れる!!!!ギブギブ!!

△△ ○○

美琴のバカ

美琴の体からゆっくり身体を離して、安心からか涙がこぼれそうになる

千華野 美琴

えぇぇえ、ちょっと待ってごめんって!泣かないでよ〜!

△△ ○○

泣いてないし!まだ!

千華野 美琴

まだ?!

千華野 美琴

安心してって、もう大丈夫だから

千華野 美琴

ちょーっと良くない数値が急にバンって上がっちゃただけで、、

△△ ○○

それがダメなんじゃん

△△ ○○

もう、本当……怖かったんだからね

千華野 美琴

ごめ、

△△ ○○

ごめんじゃなくて

△△ ○○

美琴もでしょ?

千華野 美琴

!うん…

私が不意をつくと美琴も我慢していた何かがプツッと切れたみたいに涙目になって

怖かったって

千華野 美琴

痛いし、苦しいし、このまま死んじゃうかもって怖かった

千華野 美琴

もう○○にも、太一にも、白布にも、パパにも他の皆にも会えないのかもって

今度は優しく、美琴の身体を抱きしめる

△△ ○○

もう1回、会えてよかったよ

千華野 美琴

うんっ!うんっ…!

美琴も優しく抱きしめ返してくれて、私達はそのまましばらく涙を流しながら再会を噛み締めていた

しばらくして、お互い気持ちが落ち着いた頃、そっと体を離した

△△ ○○

ねぇ、美琴、聞いて欲しいことがあるの

千華野 美琴

?うん

白布、私話すことにした

親のことも、お兄ちゃんのことも

それから、約束のことも

本当は、今でも言うのはちょっと気が引ける部分もある

心配かけたくないし、迷惑になるかもしれない

だけど

私の安心出来る居場所

美琴は大切な親友だから

頼れる場所で、頼ってもらえる私でありたい

大好きになれたあなたに聞いて欲しい

学校生活が楽しくなったこと

笑顔になれる毎日が出来たこと

バレー部に入る決断を出来たのも

落ち込んだ時に立ち直れたのも

全部、美琴がいたからなんだよ

美琴はずっと、頷いたり、相槌をうったり、なにも口を挟まずに聞いてくれた

千華野 美琴

……そっか

千華野 美琴

ずっとね、何かあるのかなって思ってたんだ

千華野 美琴

色々と行動が不自然なところあったし

千華野 美琴

でも、そっかぁ〜、○○はやっぱり頑張り屋さんだなぁ

△△ ○○

はぁ…?

千華野 美琴

今までよく、生きてきてくれた!

△△ ○○

ん???

千華野 美琴

まぁ白布との出会いもデカかったと思うけどさ

千華野 美琴

○○が今まで我慢して来なかったら、私は○○には出会えてないし

千華野 美琴

もっとつまらない人生過ごしてたかもって思うと、生きててくれてありがとうって思った

△△ ○○

なにそれ…笑

でも、ちょっと嬉しかったりするな

ちゃんと受け止めてくれた

そしてしばらく沈黙が落ちて

千華野 美琴

じゃあ、私の話も聞いて

美琴も、真面目な顔で切り出してくれた

△△ ○○

!うん、もちろん

千華野 美琴

まぁ、前にも少し話したけど私は病気。でもこれは、ママの遺伝なんだ

△△ ○○

(遺伝…、だから美琴のお母さんはお見舞いに来てなかった?)

△△ ○○

(今、他のところに入院してるってことかな)

千華野 美琴

ママは、私が3歳の時に病気が悪化しちゃって、手術中に死んじゃった

千華野 美琴

だから、実はあんまり覚えてないんだ

△△ ○○

(考えたくない最悪の想定だった…)

千華野 美琴

私に同じ病気があるって知ったのは、中学の時

千華野 美琴

入院してたって話したよね。それがこの時

千華野 美琴

毎日の血液検査痛いし、高熱出る日が続くしで、辛かったけど、頑張って薬飲んでたら、退院出来たんだ

千華野 美琴

病院いる間も、そういう病気の子が通う学校みたいのに行ってて、授業に遅れることも無くて

千華野 美琴

無事白鳥沢に合格した

△△ ○○

退院出来たのにまた今回みたいのが起きたってことは、再発しちゃったってこと?

千華野 美琴

うん、まぁそんなとこかな

千華野 美琴

私の病気は、手術して病気の元を全部取らないと永遠に完治はしなくて

千華野 美琴

これがあるままだと、私30歳まで生きられないんだって

△△ ○○

は?!

千華野 美琴

だったら手術すればって思うよね

△△ ○○

いや、…まぁ、それで治るならその方がって思うけど…

千華野 美琴

私ママが死んじゃってから、白鳥沢の寮に入るまでずっとパパと二人暮しだったんだ

千華野 美琴

慣れない子育て男一人でやるって相当大変だと思うの

千華野 美琴

でも、パパは、私の事すっごく大切に育ててくれてて

千華野 美琴

きっと、私がママと同じ道筋歩むことを怖がってる

千華野 美琴

薬で進行を抑えることは出来るし、運動や学校生活も別に出来る

千華野 美琴

でもそれはあくまで進行を抑えるだけで、根本的な解決にはならない

千華野 美琴

手術中に命を落とす可能性は30%

千華野 美琴

結構難しい手術みたいで、費用もかかるし、万が一が怖いしなーって後回し後回しで来ちゃってて

△△ ○○

でも、やらないと美琴は…

千華野 美琴

……うん。多分、今くらいの年齢が1番手術して助かる可能性があると思うの。若くて、体の作りも完成してきてて

千華野 美琴

いずれは受けなきゃ生きられないから、受けるつもりではいる

△△ ○○

だから、バイトしてるのか…

△△ ○○

美琴が稼ぎたかったのは、自分のお小遣いじゃなくて手術費…?

千華野 美琴

!!……なんでもう察しがいいかなぁ

千華野 美琴

まぁ、バイトが楽しいのも、社会勉強も嘘じゃないよ?でも、いつかの手術費に当てるためには…貯めてる…かな

千華野 美琴

パパのためにも、私のためにも

千華野 美琴

私は長生きしたいし、健康でいたい

30%

数字で見たら低い方なのかもしれない

でも、私と美琴、それからバレー部のメインメンバー全員が同じ病気になって

皆で手術受けたら、そのうち3人は死んじゃうんだよ

そう考えたらとても大きな数字に感じてきて

普段ニコニコしてた美琴も、こんなに辛い問題と戦ってたのかって思うと私も苦しくなる

千華野 美琴

こうやって倒れちゃうことは滅多にないはずなんだけど

千華野 美琴

……まぁ、結構危ないところまでいったとは聞いた

千華野 美琴

普段なら、多少高熱出したり、ちょっと体調悪くなったりの程度なんだけど

千華野 美琴

今回はちょっと私も死ぬかもって思った

千華野 美琴

気絶するほどの激痛で、息も上手に吸えなくて、太一の声がだんだん聞こえなくなるのが怖かった

千華野 美琴

太一も、怖かったと思う

千華野 美琴

だから、もうこんな思いしないように、そして大切な人に私のせいで怖い思いさせないように

千華野 美琴

私、高校卒業したら、手術うけることにしたんだ

△△ ○○

え、お父さんには?

千華野 美琴

話した。午前中に太一が来てね、決心ついたんだ

千華野 美琴

パパにもちゃんと気持ち伝えた

△△ ○○

でも、大学生になったらって、それまではどうするの?

千華野 美琴

薬で抑える

千華野 美琴

今回のことがあって、毎日飲む薬が処方されるからそれで高校卒業までは普通に日常生活を送る

千華野 美琴

手術したあと、リハビリとかあるから、しばらく…2、3ヶ月は普通の生活が出来なくなるの

千華野 美琴

だから、リモートとかで授業出来る大学生になってからにする

千華野 美琴

今回の入院も、あと5日で退院出来るし、そのあとは普通に生活できるから

千華野 美琴

文化祭も主役だし、間に合わせるから!

△△ ○○

美琴って、強かったんだね

千華野 美琴

○○程では無いけどね!w

千華野 美琴

大学生になって手術終わって、普通の子として生きられるようになったらさ

千華野 美琴

一緒に遊びに行こうよ

△△ ○○

…いいよ笑

千華野 美琴

白布と太一も連れて旅行行きたい

△△ ○○

だいぶ大規模だな

千華野 美琴

いいじゃんいいじゃん!

△△ ○○

わかったわかったw

千華野 美琴

よしっ!………って、そういえば○○、一人で来たの?太一が白布もって言ってたんだけど…

△△ ○○

え?あっ!白布と来てる!

△△ ○○

飲み物買ってから行くから先行けって……

バッと振り返ると、簡易的な机に飲み物が2本、置いてある

千華野 美琴

……白布も本当に優男だよな、あぁ見えて

△△ ○○

そうなんだよな、来たなら声かけろよ

千華野 美琴

○○からの話も衝撃的だったし

△△ ○○

私も最初びっくりした

千華野 美琴

実は付き合ってますとか、○○が白布を好きってことはない?

△△ ○○

…………

△△ ○○

ないかな

千華野 美琴

そっかw

千華野 美琴

(でも、白布の方はもうきっと…)

△△ ○○

(…………………)

なんで今私ちょっと間をあけたんだろう

考えなくても即答できる内容だったのに

なんでだろ……?

ぬっし

タップお疲れ様です!

ぬっし

伏線回収です!上から2つが「短冊と願い事」、3つ目が「花火大会」、そして最後が第1話の「最悪な日」で公開されている部分です

ぬっし

やはり伏線回収は楽しいです!笑

ぬっし

そして、私事ではありますが、本日でテラーの投稿を始めてちょうど1年が経ちました

ぬっし

初めての連載がこれだったので、とても思い入れのある作品です

ぬっし

最初の頃なんて…、毎日投稿だしなんなら1日2本上げてたし…そのあとも毎週毎週やってたし…

ぬっし

今となっては凄いなとは思います、、そして見返すとあまりの下手くそさにびっくりします…、今も大して変わりませんが

ぬっし

最初は全然ハートも増えないしフォロワーさんも増えないしで向いてないのかなって辞めようとしたことも何度もありました

ぬっし

だけど、続けていたら沢山ハート押してくれる方が現れたり、ファンマ作ってくださいとか、宣伝してもいいですかとか

ぬっし

私が忙しくなって中々投稿出来ないってなった時も「主さんペースで」とか「無理しないで」って言葉かけてくれたり

ぬっし

沢山の優しい人に恵まれて、1年間ゆっくり投稿ですが続けて来ることが出来ました

ぬっし

本当にフォロワーさんには感謝してもしきれません、私を見つけてくれて本当にありがとうございます!

ぬっし

これからもゆっくりになりますが続けて行きたいと思いますので、こんな主ですがよろしくお願いします✨

ぬっし

長くなりましたが最後まで読んでくれた方、本当にありがとうございます

ぬっし

それではまた次回!

我ら白鳥沢学園の日常は

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この作品はいかがでしたか?

120,709

コメント

22

ユーザー

10万いいね越えなんて初めて見た、、、、

ユーザー

続き楽しみ早くみたいです

ユーザー

さいこぉーー!! やっと○○達自分の事打ち明けたんですね ○○は白布への自分の気持ちに早く気づけ〜 希紀さん伏線回収上手くないですか!? 次回も楽しみに待ってます!

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