月明かりに照らされて 光る頬に流れる涙 精神的に参っていた自分にはただ 綺麗な月を見ても 綺麗な星が瞬いていても 癒されるどころか 世界に置いてけぼりになったような 虚無感に苛まれていた
翔太
詩織
翔太
翔太
そっと近付く
翔太
詩織
翔太
空を見上げれば 真っ黒な夜空に 大きな満月
翔太
詩織
翔太
翔太
詩織
翔太
身体を引き寄せ抱きしめる 子供をあやす様に背中をさすり 優しく撫でてやる
詩織
翔太
詩織
堰を切ったように 泣きじゃくる彼女を ただ優しく抱き締め 胸を貸してやる すっぽり収まった 身体はカタカタと小刻みに震えていて 悲しみを 苦しみを どれだけ我慢をしてきたのかを 物語っていた
ひとしきり泣いたあと 少しスッキリした様子で 彼女は小さな声で すみませんでした。 と呟いた。
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
詩織
ベンチに腰掛ける
翔太
詩織
翔太
渡してきたのは 温かいミルクティー ブラックの缶コーヒーを開け ごくごくと喉を鳴らして飲んでいる
翔太
詩織
温かさとミルクティーの甘さが 体に染み渡っていく
詩織
翔太
詩織
翔太
詩織
財布から1枚の名刺を取り出し渡す。 児童カウンセラー渡辺翔太の文字
翔太
スタスタと背中を向けて 歩いていく彼 自販機横の空き缶入れに 飲み終わった缶を投げ入れ カコンと見事に入った様子をみて ガッツポーズをしている。 その光景が可笑しくて クスリと笑ってしまう
詩織
背中に向けてお礼を伝えた。 今の自分にはそれが精一杯だったから。
詩織
翌日
遥
詩織
詩織
遥は同期入社の女のコ。 可愛くて社内でも人気のある友達
遥
詩織
遥
詩織
遥
詩織
遥
詩織
遥
詩織
営業部へ歩いていく
課長
詩織
課長
詩織
課長
詩織
詩織
課長
詩織
課長
詩織
課長
詩織
前仕事を片付け課長に依頼された 見積もりに取り掛かる。 カタカタと打ち込みをしていると 遥が戻ってきた
遥
詩織
遥
詩織
遥
詩織
「失礼します!齋藤さん… いらっしゃいますか?」
遥
詩織
遥
詩織
お待たせしました。と 入口の方へ歩いていく。
目黒
詩織
目黒
手渡されたのは某高級ホテルの 美味しそうな 1口サイズのバームクーヘンのセット
詩織
目黒
書類の上に箱を置いて 去っていってしまう。 営業部若手エースの目黒くん スマートな気遣いが 出来るあたりさすがだ。
詩織
遥
詩織
遥
詩織
遥
詩織
カタカタ…見積もりを作りながら プレゼン資料を開く。 大きなお金が動くプロジェクトを 任されているんだな…。 元営業部の腕が鳴る。 総合職を目指すために 3年周期で移動をし、 7年目に経理部に配属。 分からない所は遥が 味方になってくれて なんとか今は 中間の役割を担えている。
詩織
詩織
遥
詩織
遥
詩織
遥
詩織
遥
遥
詩織
遥
詩織
データを彼のPCへ転送する To:目黒さん お待たせしました。 見積書送ります 齋藤詩織
詩織
課長
詩織
課長
遥
詩織
課長
遥
身長180cm スラッと伸びた細い手足に 塩顔イケメンの課長 バツイチ子供無し。 仕事の出来る頼れる上司。 女性の憧れ 遥が狙ってるのも知ってる。 でも私と課長をくっつけようと 応援されてんだよね。 もう終わった恋なのに… 課長とはついこないだ 別れたばかり。 元彼でもある。 この事実は誰も知らない トップシークレット 仕事に支障はきたさない。 大人の女性でいなきゃ
遥
課長
詩織
課長
詩織
遥
席をたち、少し遅い休憩。 カフェに 行くことにしようっと。
エレベーターの中
1階のボタンを押し乗り込んだ。 携帯とお財布だけ持って。 オフィスは12階 すると10階で止まる。 ドアが開き何名かの人が 乗り込んでくるので 奥に押し込まれた。
目黒
詩織
目黒
詩織
目黒
詩織
目黒
詩織
目黒
詩織
1階に到着する
目黒
詩織
爽やかに彼は走り出していた。
いらっしゃいませ! お好きな席へどうそ
席に付きメニューに目を落とす
翔太
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
翔太
詩織
詩織
風花商事 経理課 育成トレーナー 齋藤詩織 携帯番号080ー0000ー0000
翔太
詩織
POLOの白シャツにカラーパンツに ベージュのスニーカー 爽やかな青年。年はもしかしたら 自分より下かもしれない
詩織
翔太
翔太
詩織
翔太
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
翔太
詩織
翔太
詩織
ピンポン
美月
詩織
美月
翔太
詩織
翔太
翔太
美月
詩織
美月
詩織
美月
取り皿にサラダを取り分け、 カトラリーセットを翔太の前へ
詩織
翔太
詩織
翔太
詩織
詩織
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
美月
詩織
美月
詩織
美月
翔太
美月
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
詩織
ピザを切り分けていると
翔太
詩織
口の中にパテ乗せの ブルスケッタを押し込まれる
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
詩織
詩織
翔太
この人は どうしてズカズカと 人の心の中に 簡単に入り込んで来るんだろう? 他の人なら絶対嫌だけど なんでこの人は 平気なのかな?
翔太
美月
翔太
美月
詩織
翔太
詩織
翔太
美月
翔太
詩織
美月
翔太
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
コーヒーの上に乗せて 詩織の飲み終わったドリンクと取替える
翔太
詩織
翔太
詩織
翔太
そう言って歩いて行かれてしまった。 残すのも悪いし全部平らげると 休憩時間はちょうど終わるくらい あっという間に時が過ぎていた
コメント
2件
新作?? なんかすごい、好き♡♡♡ いいなぁー、こんな出会いしたい!!