信じられない事が起きた。
らっだぁ
らっだぁ
何回目かの実況者が集まる飲み会で、俺の気持ちを知る仲間が協力をしてくれて、シャークんと2人きりになれた。
今にも震えてしまいそうな体を必死に抑え込んで発した言葉に、緑色の目が細められる。
シャークん
その瞬間から、俺の世界が変わった。
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
らっだぁ
シャークん
シャークん
らっだぁ
唇を重ねようとしたら此処では嫌だと断られ、改めて好きだと実感する。
その後酔ったきりやんにシャークんを連れて行かれてしまったけれど、協力してくれた仲間達に良い報告ができると終始口角が上がりっ放しだった。
朝に弱いシャークんの為に13時待ち合わせ、と言ったら11時が良いと言ってくれて、浮かれた俺は30分も早く集合場所に到着してしまった。
目印の石像の前で何をするでもなくただ立ち尽くす。
少しでも人が少ない日を選ぼうと平日にしたのは正解だった。
シャークん
突然真隣から低音ボイスが聞こえて思わず肩を跳ねさせたら、シャークんは悪戯が成功した子供の様な笑みを浮かべて立っていた。
偶に動画で見かける私服と変わらなくて何だか安心する。
らっだぁ
シャークん
そんなに腑抜けた顔をしていただろうか。
でも確かにあっという間に30分が過ぎ去ったなと時計を見てみると、針は10時42分を指していた。
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
なんて巫山戯ているけれど、つまり彼も楽しみにしていてくれたという事で良いんだよね。
自惚れて良いんだよね。
らっだぁ
シャークん
2人で並んでショッピングモールを歩く。
初デートに此処を選んだのは彼が緊張しやすい性格だから。
遊園地や水族館なんて選んだらきっとデートだという事を意識し過ぎてしまうだろう。
だから身近な存在であるショッピングモールにしたんだ。
らっだぁ
シャークん
こういう時は普通洋服や雑貨を見るのが普通だと思うけれど、シャークんらしい。
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
シャークん
傍から見たら友達か兄弟に見えるだろうけど、幾ら仲が良くても手は繋がないだろう。
左手に収まる暖かい手は女の子の様に柔らかくは無いし爪が磨かれているわけでも無い。
至って普通の男性の手だ。
でも俺より小さいというだけで庇護欲を掻き立てられる不思議な手でもある。
シャークん
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
シャークん
そう言ってそっぽを向いた、というより横の店に目を向けたシャークんの耳は赤く染まっていて、俺が一方的に好きだったわけではないと証明してくれる。
らっだぁ
シャークん
俺より低い位置にある頭に唇を寄せて、背中に手を回す。
暫く固まっていたシャークんはふと我に返り面白いくらいに焦り出した。
シャークん
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
シャークんの綺麗で柔らかい唇を指で撫でる。
きっと恋愛自体に不慣れなんだろうとひと目で分かる程に彼の瞳は揺れていた。
意地悪し過ぎちゃったかな。
らっだぁ
シャークん
離してやると彼は眉を下げて俯いた。
まるで落ち込んでいるみたいに。
らっだぁ
シャークん
シャークん
ゆっくり見上げてきた目には欲望の色が見えて、自分でもだらしのない顔をしていると分かる。
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
シャークん
唇を寄せたら背伸びをしてくれる所が好きだ。
人目を気にしている割には案外大胆で積極的。
直ぐに離すつもりだったのにシャークんが身を引かないから3回もキスしてしまった。
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
俺の手を引き早足になっている彼につい笑みが溢れる。
こんなに人を愛おしいなんて思ったのは初めてかもしれない。
シャークんの言う通りワイテルズは厳しかった。
らっだぁ
Nakamu
らっだぁ
親族への挨拶みたいになっているけれど、別に結婚しようだなんて大それた事ではない。
ただこの前のショッピングで立ち寄った家具屋で商品を見ていたら、一緒に住みたいねなんて話になったというだけだ。
シャークん
きりやん
らっだぁ
Broooock
シャークん
Nakamu
シャークん
Nakamu
きりやん
シャークん
まるで親と娘の様な会話に中々口を挟めない。
彼がどれ程大事にされているのかがよく分かる。
お付き合いを認めてくれているだけでも有難いことなのかも。
シャークん
きんとき
シャークん
Nakamu
スマイル
Broooock
スマイル
きんとき
スマイルは腕を組み、きんときは優しい笑みを浮かべて他の3人を説得してくれる。
Broooock
らっだぁ
シャークん
きりやん
Nakamu
Nakamu
シャークん
Nakamu
シャークん
シャークん
Nakamu
シャークん
きんとき
シャークん
らっだぁ
きりやん
きりやん
らっだぁ
Broooock
らっだぁ
スマイル
きんとき
シャークん
何とか全員を納得させることができた。
条件は色々と付けられたけれど、俺達が幸せになるには十分だ。
らっだぁ
シャークん
初めてシャークんを家に上げた。
初デートの時よりも緊張していて自分でも情けなく思う。
シャークん
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
シャークん
きっとシャークんは何も狙っていないのだろう。
だからこそタチが悪い。
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
なんて言いつつも腰に手を回し引き寄せて、鼻同士が触れ合いそうなくらい顔を近づけると、シャークんは目を細めて恥ずかしそうに笑った。
シャークん
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
どちらからともなく唇を重ねお互いを確かめ合う。
離れては吸い付いて、角度を変えてはまた口付けて。
そのままソファへ誘導しシャークんを座らせたら漸くキスの嵐は治まった。
らっだぁ
シャークん
頬にキスを落としキッチンへ向かう。
今直ぐに理性を無視して愛を深めるのも良いけれど、折角遊びに来てくれたのに疲れて眠ってしまったら勿体無いから、それは夜のお楽しみに取っておく。
グラスにグレープフルーツジュースを注いでお菓子と一緒に持って戻ると、シャークんは何やらパッケージを手にしていた。
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
シャークん
そういえばNakamuは映画好きだと言っていたな。
会って話をした時はあんなに厳しかったのに。
パソコンにディスクをセットし再生ボタンを押す。
内容は人気アーティストと女子高生の誰もが好きなラブストーリーだった。
シャークん
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
らっだぁ
画面の中の2人はデートしている所をメディアに取り上げられ苦しんでいた。
そんな2人をシャークんに見せたくなくて、頬に手を当て額にキスする。
するとシャークんは首に手を回し俺の肩に顔を埋めた。
シャークん
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
彼を抱き締めたまま体を倒す。
俺もシャークんも夜まで待てなかったみたい。
何度目になるかも分からないキスを交わし服の中に手を滑り込ませる。
映画の結末なんてもう興味は無かったけれど、視界の端で女の子が泣きながら笑っていた。
付き合い始めて半年が経った。
実況者の飲み会で冷やかされたり、コラボでワイテルズにフルボッコにされたりと色々あったが、俺達の関係は良好だ。
そんなある日、らっだぁ運営事務所にて書類仕事をしていたら、扉越しに愛おしい声が聞こえてきた。
シャークん
金豚きょー
シャークん
金豚きょー
ガタッと音を立てて立ち上がる。
今日は会う約束をしていた訳では無いが、態々仕事場にまで会いに来てくれた恋人を今すぐ抱き締めてやりたい。
けれど、コンタミの笑顔が余りにも恐ろしくて情けないが座り直す。
金豚きょー
シャークん
金豚きょー
シャークん
早く会いたい。
その一心で書類と向き合う。
みどりくん
レウクラウド
コンタミ
レウクラウド
みどりくん
らっだぁ
レウクラウド
思わず書類を落とし叫んでしまったけれど仕方が無いだろう。
変なことを言う此奴らが悪い。
みどりくん
らっだぁ
コンタミ
レウクラウド
ドアノブまであと数センチ、という所でレウクラウドとコンタミに押さえられ、それでも諦めずに踏ん張っていたら、突然外から扉が開かれ鬼の形相である金豚きょーが顔を出す。
金豚きょー
シャークん
らっだぁ
金豚きょー
金豚きょーの怒号に弾かれて俺達はデスクに戻る。
恐ろしい顔の後ろでシャークんが苦笑しているのが見えた。
みどりくん
シャークん
レウクラウド
シャークん
レウクラウド
コンタミ
シャークん
金豚きょー
シャークん
シャークんが何かを持って控え目に入って来る。
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
シャークんが俺にお弁当を作って、しかも態々届けに来てくれたの?
料理は全然しないと言っていたのに。
俺の為に?
シャークん
らっだぁ
金豚きょー
らっだぁ
落とした書類を拾い上げスラスラとペンを走らせる。
その様子に呆れた顔をする者も居れば笑う者も居たが、今の俺には何も見えていなかった。
そして約15分後。
らっだぁ
全ての書類を片付けて愛する彼の元へ猛ダッシュした。
シャークん
金豚きょー
金豚きょーは俺と入れ違いに外へ出て行き、シャークんは青い風呂敷を差し出してきた。
風呂敷が俺の色なのは偶然では無いだろう。
シャークん
らっだぁ
シャークんの隣に座り頭や頬にキスをしてから風呂敷を広げる。
弁当箱は黄緑色だった。
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
シャークん
卵焼き、ちくわの磯辺揚げ、たこさんウィンナー。
そして何といっても白米の上に乗せられたハート型の海苔!
シャークん
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
シャークん
抱き締めようとしたら胸をグイグイと押されたけれど、その顔は真っ赤で迫力に欠ける。
弁当の中身はどれも美味しくて、きっと才能があるんだと褒めてやると、練習しようかなと呟いていた。
月日は流れ、今日は俺達が恋人となった一周年の記念日。
2人で真新しい鍵を握り玄関の扉を開く。
今日は俺達が同居を始める記念日でもあるのだ。
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
シャークん
互いに顔を見合わせて床に並んで寝転ぶ。
シャークん
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
幸せそうに笑うシャークんは目を閉じた。
冷たいフローリングに心地良い風。
俺の瞼も自然と降りてくる。
らっだぁ
シャークん
腕の中に温もりを感じ眠りにつく。
何時までもこんな幸せが続くと、この時は疑いすらしなかったんだ。
END
ーアフタートークー
らっだぁ
シャークん
シャークん
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
シャークん
らっだぁ
シャークん
コメント
5件
えっ待ってrdさんがshさんの緊張しやすいの考えてるのが尊いんだが⁉︎あとワイテが過保護がまたいい!
え、もう好きなんだけど......まずね!shaさんがかわいすぎますねぇ特にちゅって言うのを恥ずかしがるんだけどrdさんが好きだからしちゃうところとか、弁当届けてくるところなんてもうかわいすぎてたまんないんだわ あと、rdさんがかっこいい...リードしてる感じがめっちゃいい!✨ 長文&タメ失礼!