明治37年
西暦1904年
8月8日
黒尾が戦場へ旅立って半年
怪我はしていないかしら
ご飯はちゃんと食べれているのかしら
どうかご無事であってほしい。
明治38年
西暦1905年
9月5日
戦争が終わった。
日本が勝利を収めた
黒尾は大丈夫かしら
9月16日
ほとんどお客様が来ない家のベルがなり、戸が3回叩かれた。
キヨ
黒尾、?
淡い期待を抱き戸を開ける
そこに居たのは
黒尾ではなく、悲しみを含んだ優しい笑顔の男性でした
キヨ
えっ、と
キヨ
どなたでしょうか、?
挨拶が遅れて申し訳ありません。
私、黒尾と同じ戦場で戦っていた同期の
カイ
海 信行と申します
キヨ
黒尾はまだ帰っておりませんが、
カイ
、そのはずです
キヨ
え、?
カイ
彼は、仲間を庇い…
キヨ
うそ、
私は、頭の整理が追いつかず、その場に倒れ込んでしまいました
カイ
心中お察しいたします。
カイ
これを、
差し出されたのは一通の手紙でした
カイ
黒尾から、もしも自分が死んだらこれをお嬢様に渡してほしい、と
カイ
預かっていたものです






