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レイ
でも、信じられなかった。
だから私は夢だと思い込んだ。
そう思えば思うほど、本当にあれは夢だったと感じるようになった。
苺花ちゃんと話さなくなったのは、 告白の準備のためだった。
始業式は、遠くにあるホームセンターに花束のラッピングを買いに行った。
花屋には、告白するための花を 見に来ていた。
あのとき苺花ちゃんがいた気がしたのは気のせいじゃなかった。
きっと黒い百合を買いに来てたんだ。
レイ
レイ
レイ
レイ
レイ
レイ
レイ
私は踏切へと飛び出した。
嗚呼、まだ僅かに意識がある。
即死がよかったなぁ…
『待って!待ってよ!レイちゃん!』
『あぁ、私のせいだ…』
『ごめんね、レイちゃん…』
『大好きだよ』
最期に聞こえたのはそんな声。
たった今、踏切へ飛び出したのを後悔した。
嗚呼、即死がよかったなぁ…
苺花
君は涙と血に溺れ、冷たくなった。
遺体を抱き締めながら
『大好きだよ』
と言ったとき、君がずっと鞄にお揃いのキーホルダーをつけていたのに 気付いた。
そのキーホルダーは電車に跳ねられた衝撃で、千切れていた。
まるで僕達の絆のように…
「あら、苺花さん」
「そんなところで何をしているの?」
声のする方を見ると、そこには微笑を浮かべた会長が立っていた。