こんな桃太郎は駄作だ

ゴシゴシゴシ！

ゴシゴシゴシ！

長年洗っていない換気扇みたいな油汚れをおばあさんは一生懸命洗う

昨日おばあさんの家では焼肉パーティーが行われていた

ゴシゴシゴシ！

ゴシゴシゴシ！

ぬるま湯でない為おばあさんは苦戦していた

ゴシゴシゴシ！

ゴシゴシゴシ！

油汚れに苦戦していると川上の方から大きな桃が流れてくる

結局汚れは落ちずおばあさんは帰路に着く

おばあさんは家に帰るやいなや、さっそく大きな桃を見せびらかした

おじいさんは冷静であった

おばあさんは油の手で桃を抱えて来たため桃は油まみれだった

もはや部屋中がヌルヌルである

なんとか桃を切ると、中から元気な男の子が出てきた

二人は男の子を桃太郎と名付け、桃太郎はヌルヌルと成長した

桃太郎はそれはもう、たくましく優しい男の子に育った

この家にはなぜか洗濯機だけが無い

桃太郎は鬼退治への旅に出発した

道の途中で仲間が欲しくなり桃太郎は森に向かって叫んだ

桃太郎の辞書に洞察力と言う言葉は無かった

ネズミとハトとハクビシンは『簡単に仲間になれたなw』と談笑している

この新宿歌舞伎町で手に入る生き物を連れて鬼ヶ島へ向かう

桃太郎は弱い者に対して優しく特に動物に優しかった

桃太郎は舐められていた

ピンポーン

どうやら家を間違えた様だ

三匹は一目散に主人を捨て逃げ去った

桃太郎は鬼ヶ島に動物三匹を放っただけである

桃太郎はふてくされる

この後おばあさんが鬼退治をし、世界に平和が戻った

こんな桃太郎は嫌だ