奏斗
美海
美海
奏斗
美海
美海
美海
美海
奏斗
美海
奏斗
美海
半年前に別れた元彼
この間たまたま交差点ですれ違って
…どういうノリなのかは知らないけど
近況報告みたいな感じでドライブすることになった
美海
彼女がいるだなんて、初めて知ったよ
奏斗
美海
奏斗
美海
でも、
美海
奏斗
美海
奏斗
奏斗
美海
奏斗
美海
奏斗
美海
奏斗
奏斗
美海
美海
美海
奏斗
美海
奏斗
美海
奏斗
奏斗
美海
奏斗
美海
美海
美海
あの頃を思い出しながら
静かに声に出す
美海
美海
奏斗
奏斗
彼がそうやって笑うから私も鼻で笑った
彼は車窓の外を眺めながら、
奏斗
彼はよく、好きって言ってくれなきゃ 分からないと怒った
その度に私は彼を嫌いになった
遠く、海の向こうで観覧車が虹色に輝いていた
彼は、スマホを取りだし観覧車にレンズを向けた
美海
奏斗
美海
美海
美海
奏斗
奏斗
奏斗
美海
美海
奏斗
奏斗
美海
美海
奏斗
私はドアを閉めて
美海
って、手を振った
彼が窓ガラスの向こうで少し寂しそうな笑顔を作った
彼の車が走り出す
赤いテールランプを光らせて
波の音だけが私の足元に残った
ああ、言い出せなかったな
彼氏なんてほんとはいなくて
香水を辞めた理由は貴方だよって
やり直したいからやめたんだよ、って
そんな、届かなかった思いが、波に揺れて
遠く海の向こうへ流された
水面で観覧車がキラキラと反射している
あまりにも綺麗だったから写真を撮った
彼のチャットを開いて写真を送った
どうせ奏斗は鈍感だから、また気付かないだろうけど
それでもよかった。
ただ、ひたすらに、この景色を見て欲しかった
私は静かにスマホを閉じた
きっと私を見つけてくれる誰かがいる
それまで、私は強くいよう。
幸せを見つけるために、
私を見つけてもらうために
明日へと進む
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