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私の夢。

第1話 - 私の夢。

2019年10月23日

#ホラー

#実話

#悪夢

#短編

あくえり56n

ひな

私ね、小さい頃からよく悪夢をみるんだ。

ひな

ん？誰に話してるの？って、

ひな

あなたに決まってるじゃん笑

ひな

今から話すのはね、私が小さい頃ころよく見ていた夢の話。

ひな

最初はね、意識があるの。

ひな

あ、えっと、寝てる時と起きてる時の間みたいな？笑

ひな

とにかく意識はあって、目の前の壁を私はじっと見つめてるの。

ひな

それ以外特にやることもなかったから

ひな

そしたらね、隣の部屋からお母さんの声が聞こえてくるの。

ひな

ひなー！って

ひな

でもその声なんかおかしくて、大きくなったり小さくなったり、

ひな

声が重なったりしてるの。

ひな

それだけだと熱で意識が朦朧としてるからって言えるけど、

ひな

目の前の壁を見てたらね、文字が見えてくるの。

ひな

ひなー！

ひな

ご飯どうするー？

ひな

大丈夫？

ひな

色んな文字が近づいたり遠ざかったりしてるの。

ひな

でもこれまだ夢の中じゃないの

ひな

ドアの方に向くと微かに空いたドアの隙間から光が漏れててテレビの音とかも聞こえてて

ひな

でも壁の方を向くとなぜか文字があるの。

ひな

それもさわれそうな立体？ぽい感じで

ひな

いや、私も今思うと夢だったのかな？って思うんだけど、

ひな

違うの。

ひな

怖くなってお母さんを呼ぶとちゃんと来てくれて、確かに現実で呼んでるの。

ひな

じゃあなんなのって言われてもわかんないけど、

ひな

でもね、怖いのはこれからなの。

ひな

その声、だんだんお母さんが喋ってなくても聞こえてくるの。無限に。

ひな

なんか壁から大きくなったり小さくなったりして声が響いてるの。

ひな

あっ、壁からって言うより私の中でなのかな？

ひな

それでね、

ひな

もう小さい頃の話だから記憶も薄いんだけど、ピエロが出てくるの。

ひな

私に向かって笑ってくるの。その壁の中だったらどこにでもいるの。

ひな

笑い方も薄気味悪い笑い方で。それが不気味で怖くて仕方なくて、しょっちゅう泣いてお母さん呼んで。

ひな

でも消えないの。お母さんが来ても声が消えることも、ピエロが消えることもなくて、

ひな

むしろ声がどんどん多く、うるさくなっていくの。

ひな

でもね、お母さんには見えても聞こえてもないの。

ひな

でもね、これは全部意識のある時の話。

ひな

本当の悪夢はこれからなの。

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あくえり56n

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