ファンタジー・異世界・SF
5
第1章:花枯れの一室で
1話から読む闇という名のトラウマに葬り去られた一室。今も早鐘をうつ心臓を落ち着かせるようにシャツをぎゅっと握る。このまま心臓を握り潰せれば幸せだっただろうか。目の前の純白のベールを見ないように花瓶の中の枯れた花を取り替えた。全て分かっていた。この行為が何の意味も持たないことも、自分は都合良く利用されているだけの駒であることも。でも、それでもいい。自分は、自分だけは彼の生き様を肯定しなければいけないのだから。
テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
ファンタジー・異世界・SF
5