狸のお遊び
京都府警金重署のひ弱な新米刑事 田口彰は、警視庁の依頼で、東京で起きた変質者によるストーカー殺人事件の犯人を、潜伏先のアパートの側の電信柱に身を潜め張り込んでいた。
最悪にも梅雨空の大雨で、傍を流れる川も決壊かと思わせる大嵐だ。
愚痴をこぼしながらも張り込んでいたら、傘をさした小さな女の子が彰の前に現れた。
大雨の中、感心と思い女の子の顔を覗いて見たところから、化け物物語が始まる。
昔から纏わる昔話が、現代の若者 田口彰に降り注ぎ、ひ弱な刑事が奇譚な力を身に付け現代病の悪と対戦する。