転生したら、解放戦力が95%超えの美女って言う超チートになってたんですけど!?
俺。日比野カフカは、死んだ。
原因は、10号による攻撃。
……
10号による大怪獣を使用した攻撃によって基地は粉々、隊もボロボロになった。
事前に市民の避難誘導は済んでいたものの、家屋は崩壊して至る所に瓦礫や鉄骨が剥き出しになっていた。
そこに飛び散るのは幾多の血痕。
怪獣のものから人間のものまで、混ざりあった異様な匂いが立ち込めていた。
10号が生きている限り怪獣が復活する可能性が高い…俺が、俺がやらなきゃ、怪獣の力を持つ俺だけが今10号を討伐できる。
急がなければ皆んな死んでしまう。
10号に向けて俺は怪獣の力を全力解放した。額から角が伸びた瞬間青白く光った稲妻が走り数秒後に轟音が響いた。
怪獣の力を全力解放は俺の身体には保ちきれなかったようで俺は膝から地面へ崩れ落ちそうになった。
耳に入っている無線からは小此木さんの安堵の声が聞こえた。
『怪獣、10号バイタル完全消滅…討伐完了です!!』
10号は無事消滅。残りは力が弱まった余獣達のみとなった。さっきの俺の攻撃で周囲は更地になった。
インカムから、1人1人のバイタルと戦力が聞こえた。
あぁ、良かった。ミナも保科副隊長もレノだって、傷の大小はあれど皆んな生きてる。
力を抜いた途端、背中から仰向けに倒れた。見上げた空は雲一つなくて未だ黒く、その中で星が煌びやかに見えた。
スーツを着ているのにも関わらず、俺は肺と心臓を動かすので精一杯だった。
それでも、動かぬ身体に鞭を打って腕を持ち上げる。
良かった。ちゃんと怪獣から戻れているようだ。
ボヤける意識のままインカムの声を俺の頭へと運んでくれる。
「なぁ、み…ナ。俺は…」
息をするのが苦しい。
「…俺、は。カッコ、良い…討、伐たい…n」
「カフカ、カフカ!?聞こえるか!?」
インカムから聞いたカフカの小さな声が薄れて消えた。疲れ果てて、眠っているならばいい。気絶でも。
「生きとれよ…」
そう思いながら、カフカのとこへ走る足を早めた。
インカムの向こうから、小此木ちゃんが息を短く知った音が耳にこだました。
嫌や。
『…日比野カフカ、バイタル低下…』
『日比野カフカ…怪獣10号との対戦により…死亡』
大量の瓦礫を抜けた先におった。
首に手をに伸ばし、脈をとる。
普段は規則的に動いているのに、動かなかった。
寝ているのかと思うほど、まるで人形のように
冷たかって