お 前 ら の 後 世 、 見 届 け た い 。
六奏学園高等部2年の暇72。
この学校での最近の流行りは、「 自殺 」である。
といっても、この学園にいじめはない。
なのになぜ「 自殺 」が流行りだしたのかと言うと、
「 生きていても楽しくない 」「 生きててもいいけど死んでもいい 」
「 ただの好奇心 」「 目立ちたい 」「 誰かに見てもらいたい 」...
という理由が大半である。
そんな学園をただただ暇そうに眺めていただけなのに、
ある日突然、医者に、「 enableですね 」と言われる。
「 enable 」とは、「 後援者 」という意味を持ち、
「 誰かを助ける人 」「 自殺を防ぐ人 」ということになる。
「 enable 」は世界に約10人しか存在しておらず、
日本には誰もいないそうだ。
「 なんで俺がenableなんかに...! 」