慎哉
慎哉の返答を待たずに彼女は自分の歌声を聴かせてくる
〜♪ 〜〜♪ 〜♪
心地よい歌が耳に入ってきた
慎哉
自分の意思とは関係なく立ち上がる
慎哉
操の方へ足を向ける
〜〜♪ 〜〜♪
慎哉
慎哉
慎哉
慎哉
腕を広げ、彼女を抱きしめようとした瞬間────
用務員
用務員
慎哉
2人のあいだに割って入る
用務員
用務員
慎哉
さっきの用務員と女子生徒を思い出し、慎哉は一気に不機嫌になった
用務員
用務員
用務員
用務員
慎哉を庇うようにして前に出る
操
用務員
操
操
操
用務員
用務員
慎哉
用務員の正体が明かされても、そんなに驚いていない自分がいる
それどころか、無意識に里中操に羨望の眼差しを向けていた
操
死神(用務員)
死神(用務員)
操
自慢の歌声で数々のコンクールで優勝を総なめ、その歌声に審査員だけじゃなく観客も魅了され
いつしか、“人魚姫“と呼ばれるようになった
歌声はみんなを笑顔にし、彼女はそれを誇りにした
だが、悲劇が起こった
歌の練習を終えたその帰り道──、里中操は交通事故に遭い死亡した
操
操
死神(用務員)
死神(用務員)
操の頭に手を置き、優しく撫でた
操
死神(用務員)
死神(用務員)
操
彼女は静かに涙を流し、光の粒子となって消えた
数日後
慎哉
ピアノを弾いても、聴いてくれる人はもう────
数日前──
死神(用務員)
死神(用務員)
死神(用務員)
慎哉
死神(用務員)
死神(用務員)
慎哉
死神(用務員)
慎哉
死神(用務員)
慎哉
死神(用務員)
慎哉
死神(用務員)
死神(用務員)
死神(用務員)
死神(用務員)
死神(用務員)
慎哉
死神(用務員)
死神(用務員)
死神(用務員)
死神(用務員)
死神(用務員)
死神(用務員)
死神(用務員)
そう言って、姿を消してしまった
心にぽっかりと穴が空いたような喪失感に苛まされる
慎哉
コメント
2件
霊能系か探偵系かと思っていたんですが、死神……! あまりにもブラボー……!! どストライクです本当にありがとうございます!! しかし死神さんがいなくなったことで、慎哉くんはちょっとした失恋状態ですね…… もう会えないんでしょうか 最新話も読んできます!