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天乃 絵斗
二度と目を開けまいと覚悟していたのに、激痛と吐き気に引き戻されるようにして意識が戻った
天乃 絵斗
周囲の様子を確かめたいが今はそんな余裕はどこにもないので痛みに耐えることに専念した
あれから多分1時間ぐらいが経過したと思う
チャイムが鳴り終わると、生徒たちは弁当らしきものを手に楽しげに教室を出いくのを見るに昼休憩ぐらいだろうか?
天乃 絵斗
頭痛こそ先程よりも和らいだものの、体調は最悪で寒気も感じる
??
頭を撫でる感触と声に反応した俺は顔を上げ目の前の少年を見つめた
猿山 らだ男
天乃 絵斗
天乃 絵斗
俺も転生できたのだから、彼も当然できているはずなのにその事実に心底安堵し、気づけば目尻に涙が浮かんでいた
猿山 らだ男
猿山 らだ男
天乃 絵斗
俺の手を優しく握る彼の手には忌々しい指輪はなく、終始にやけ顔で彼の後ろを歩いて保健室までついて行った
猿山 らだ男
天乃 絵斗
どうやら俺の知っている学校とは違うらしく保健室の場所やその制度が似たようで違うのは転生の影響なのだろうか?
天乃 絵斗
スマホがあれば便利なのにこの世界の俺も前の世界の俺もまだ持っておらず不便だと感じてしまう
天乃 絵斗
今猿山に聞けば、彼に不審がられたり関係がこじれるリスクもある
そんなリスクをわざわざ背負う必要はない
猿山 らだ男
天乃 絵斗
帰ってきた猿山はすぐに俺の額に冷えピタを貼り手際よく氷枕と俺の枕を入れ替えた
天乃 絵斗
猿山 らだ男
猿山 らだ男
天乃 絵斗
天乃 絵斗
猿山 らだ男
天乃 絵斗
呼び方を指摘されて初めて、俺は自分が彼を呼ぶ時猿山呼びになっていることに気がついた
昔はらっだぁ呼びだったのにいつのまに変わってしまったのだろうか
天乃 絵斗
猿山 らだ男
猿山 らだ男
考えても答えは出ず、彼の違和感を和らげるために昔のようにその名を呼んだ
けれど、その名前を口にすると知らない誰かの名前を呼んでいるような気がして少し気持ち悪い
天乃 絵斗
猿山 らだ男
天乃 絵斗
猿山 らだ男
授業を終える頃には、放置した熱のせいで世界が霞んで見えるぐらいに悪化していた
天乃 絵斗
彼と一緒に帰りたかったが、この状態では彼に迷惑をかけてしまうことが目に見えてわかる
猿山 らだ男
どうするべきか迷っていたところへ、猿山が俺の名を呼びながら近づいてきた
天乃 絵斗
猿山 らだ男
天乃 絵斗
猿山 らだ男
否定しても無駄だと悟り、俺は彼の言葉を肯定するように小さく頷いた
猿山 らだ男
天乃 絵斗
猿山 らだ男
なぜ彼がそんなことを言うのか分からずいつも通り返事をすると、彼は驚いたように目を見開いた
何かまずいことを言ってしまっただろうか??
天乃 絵斗
猿山 らだ男
天乃 絵斗
猿山 らだ男
それだけ言うと彼は先生に連絡すると言って教室から出て行ってしまった
天乃 絵斗
ほんの少しだけ疲れた俺は、目を閉じて猿山の帰りを待ちながら時間を過ごした