3月18日(火) PM22:00 研究所 ロビー
では、お先に失礼します。
██博士
あぁ。
██博士
・・・。
██博士
(3月18日……か。)
██博士
(…ホワイトデーから4日…)
██博士
(……いや、何を考えているんだ私は。)
██博士
(そもそも、ホワイトデー…行事等、私には無縁の話だろう)
██博士
……。
カッカッカッカッカッ
あっ居た!■■博士っ!
██博士
!
██博士
レンくん…
レン
っは…やっと会えた…!
レン
あっ…こんばんは
██博士
あ、あぁ。こんばんは。
レン
あ、で!要件なんですけど……
レン
…はい、これ!
██博士
…!
レン
バレンタインのお返しです
…色々あって遅くなっちゃってごめんなさい
…色々あって遅くなっちゃってごめんなさい
レン
っあ~えっ…と……クッキーです。手作りの…w
レン
仕事の合間につまめるようなものがいいかな~…って
██博士
…わざわざ…手作りで…
██博士
……?
っふふ…w猫型のもあるな
っふふ…w猫型のもあるな
レン
あぁー!!それは!!見ないで!!くださいぃ…!!
██博士
ふふっ…何も恥ずかしがることないだろう
レン
だぁってその猫だけあまりに不格好な作りになっちゃったので…
██博士
いやいや、私は好きだ。とっても愛らしくて。
レン
……ならいいですけど
██博士
フフ…
██博士
レンくん。
どうもありがとう。
どうもありがとう。
レン
…お礼を言うのはこちらの方ですよ
レン
……博士は、何十年も前から俺のことを信用してくれて
レン
ここで俺らが働いて、ここに住むことが出来ているのも、博士のおかげですし。
レン
何から何まで…本当に、ありがとうございます。
██博士
…。
…私は、自分の思いを突き通しただけだ。
…私は、自分の思いを突き通しただけだ。
レン
じゃあ、俺はそれに救われたんですね。
██博士
……そうか。
なら良し。
なら良し。
レン
ったははw
レン
それじゃ、俺はこれで
██博士
あぁ。またな。
レン
はいっ
また!
また!
██博士
…
██博士
……(……大切に食べなければな…♪)
あっれェ~!誰やと思たら■■博士やないか~!
██博士
……。…上層部の一員が私に何の用だ。
(上層部)
何の用ォ言われてもなぁ~
(上層部)
ウチが自分に突っかかる理由なんて「それ」しかないのよォわかっとるやろォ~?
██博士
……
(上層部)
にしてもごっつ可愛らしいお菓子持っとるなァ
(上層部)
あの仲の良い悪魔はんから貰ったんよなァ一部始終ぜェ~~~んぶ見とったでェ~?
██博士
……だからなんだ。
(上層部)
悪いことは言わへん。
それ、ちょォーだい?
それ、ちょォーだい?
██博士
断る。
(上層部)
即答かいな!!
██博士
当たり前だ。
(上層部)
……。
(上層部)
なァ~んで自分は、悪魔のこと信用できるん?
(上層部)
まさか…、洗脳でもされたん?(笑)
██博士
………はっ、勘違いするな。
██博士
私は悪魔を信用しているわけではない。
██博士
彼を信用しているんだ。
██博士
…彼がこの研究所に来てもう40年程経つが、今まで彼がこちらに危害を加えたことも、危害を加えようとする様子も見られなかった。
(上層部)
……せやなァ…
██博士
…私はまだ、彼らの首に精密GPS機器を埋め込むことに反対している。
(上層部)
反対言うてももう埋め込んでるしなァ
██博士
……お前らが勝手に押し通したんだろうが…
(上層部)
んン~~~???なんてェ??
██博士
っはぁ~…
██博士
…逆に、お前は何で彼を信用しないんだ。
(上層部)
ッはは(笑)
んなん…
んなん…
(上層部)
アヤツが悪魔やからに決まっとるやろ
██博士
……。
(上層部)
さっき自分、今までこっちに危害を加えたことはなかった~言うとったけど
(上層部)
それはあくまで今までや
(上層部)
…
(上層部)
「あくま」だけに
██博士
話を続けろ。
(上層部)
何やほんまクールな姉ちゃんやなァ~
クールすぎてもう北極レベルや~スキーウェア着こまんといかんなァ~
クールすぎてもう北極レベルや~スキーウェア着こまんといかんなァ~
██博士
話を続けろと言っている。
後何度も言っているが、私は中性だ。
後何度も言っているが、私は中性だ。
(上層部)
へーへー酸性アルカリ性中性やろもう脳に叩き込まれとるわ
██博士
………。
(上層部)
……。
(上層部)
…わーった!!わーったから!!!
話の続きしたるから!!!!その目やめんかい!!!!!
話の続きしたるから!!!!その目やめんかい!!!!!
██博士
ふん。
(上層部)
…で、話の続きやけど……まぁ、ウチが言いたいことっつーんわな?
(上層部)
アヤツらがこの先の未来で危害を加える可能性はゼロやないってことや
██博士
…。
(上層部)
アヤツらは今までうーんと長ぉ時間を生きてきた
(上層部)
ここに来てから今までの時間なんて、アヤツらにとっちゃあっという間みたいなもんやろ
(上層部)
やから、アヤツらがやァっっっとここに滞在した年数に「もう」を付け始めた時
(上層部)
何をしでかすか分からへん
ってことや
ってことや
██博士
…本当に、信用してないんだな。
(上層部)
そりゃァなァ
(上層部)
せやさかい、怪しいもんは片っ端から潰さんといかん。
(上層部)
俺らの為にも、この研究所の未来の為にも。
(上層部)
…っというわけや。その菓子を寄越しい。
██博士
………。
██博士
…お前の意見はよく分かった。
(上層部)
…ほんなら
██博士
だがこの菓子は渡さない。
(上層部)
…っっっはァ~~~~
なんっでそこまで………
なんっでそこまで………
██博士
何故?
そんなの簡単だ。
そんなの簡単だ。
██博士
私が、彼を信用しているからだ。
██博士
私以外の生命体が全てお前のような意見を持っていたとしても、私は彼を信じる。
██博士
そして、彼を信用する私を信じる。
██博士
私が思ったこと、感じたことは絶対に全て正しい。
他の意見は全て野次のようなものだ。
他の意見は全て野次のようなものだ。
██博士
だから私は、彼の発言を信じる。
██博士
この菓子に込められたものは、紛れもない私に対する感謝の気持ちだと。
(上層部)
………。
██博士
もう用は済んだな。
私はこれで失礼させてもらう。
私はこれで失礼させてもらう。
██博士
これを食べるために、研究をしなければならないからな。
(上層部)
………お、おォ…またなァ~……
(上層部)
…っはァ~~~…
あの絶対的な自信だけにはホンっマ…
あの絶対的な自信だけにはホンっマ…
(上層部)
敵わんわァ