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拝啓 私の憎き太陽

覚えてる?

ユ メ カ

ねえ

ユ メ カ

其れ、楽しい?

ノ ノ

ぇ ... あ

それが私と貴女の 初めての会話

いじめられっ子の私と クラスの太陽

そんな関係で

ユ メ カ

まだそんな幼稚な事やってんの?

ユ メ カ

ダサいよ 笑

彼女の前には 破かれたノート

もちろん 私の名前が書かれた

ユ メ カ

今の、たまたま動画に入ってたんだよねー

ユ メ カ

これ、どうしよっか

挑発するように 笑う彼女

それを見た同級生が そそくさと出ていく

ユ メ カ

... 大丈夫?

ノ ノ

ぁ ...

艷めく黒髪に 藍より青いその瞳

憐れみも同情も 感じられない

ただ暖かい その瞳

貴女は私の スーパーヒーロー

ユ メ カ

おはよ

ユ メ カ

稀咲さん

ノ ノ

ぁ ... お、はよ ...

ユ メ カ

あはは

ユ メ カ

そんな怯えなくても 笑

私、知ってるよ

ユ メ カ

ねっ

ユ メ カ

望々ちゃんって呼んでいい?

ノ ノ

え ...

ユ メ カ

ダメ?

ノ ノ

い、いいよ ...?

ユ メ カ

...!

ユ メ カ

やった 笑

貴女が私を守るために 私と仲良くしてる事

ノ ノ

えっと、一ノ瀬さん ...?

ユ メ カ

あ、夢花でいいよー

ノ ノ

う、ん ... 笑

ガチ ャ ッ

ユ メ カ

...

ユ メ カ

え?

ノ ノ

...?

ノ ノ

どうし ──

バタ ン ッ

ユ メ カ

...

ユ メ カ

何でもない 笑

貴女が 私の代わりになった事

それから 一ヶ月

ノ ノ

あ ...

ノ ノ

夢花、おはよ

ユ メ カ

っ ...!

ユ メ カ

... おはよ、望々ちゃん 笑

夢花は よく笑うようになった

以前の太陽の様な 笑顔とは違う

劣等星の様な笑顔で

稀咲さーん!

ここ教えて ...!

ノ ノ

あ、うん

ノ ノ

ちょっと待ってね

私は よく喋るようになった

以前の月影の様な 私とは違う

恒星の様な私で

ノ ノ

───、─────? 笑

ユ メ カ

...

私と彼女の立場が

まるで ひっくり返った様だった

ノ ノ

... 夢花

ノ ノ

大丈夫?

ユ メ カ

えっ ...

ユ メ カ

ううん、大丈夫

明らかに大丈夫じゃない

そんなの分かってた

ノ ノ

... そう?

でもね 夢花

私 見て見ぬフリしてた

ノ ノ

...

貴女の鞄からはみ出た ボロボロのノートを

私が太陽

貴女は月影

そのままでも 別に良かった

ユ メ カ

───、──── 笑

タ ケ ミ チ

──────!笑

だからさ 夢花

ノ ノ

...

ノ ノ

私より幸せになんないでよ ...

兄と楽しく笑う妹

私たち兄妹とは 大違い

ノ ノ

... あんな兄妹がよかった

夢花が輝くと 私の居場所は日陰になる

だから 輝かないでよ

私のヒーロー

そんな私の願いが 神様にでも届いたのか

彼女への嫌がらせは エスカレートした

ユ メ カ

... え?

暴言の書かれた机

濡れたブレザー

俯く彼女

助けようとしない私

ユ メ カ

... あはは

ユ メ カ

冗談にしても、タチ悪いよ ... 笑

力なく笑った 彼女の声は

誰の耳にも 届かなかったらしい

その次の日から 夢花は

行方不明となった

海辺で見たなんていう 証言もあったせいか

十中八九 海で自殺したんだろう

そんな憶測が飛び交い

その噂が絶え

気がつく頃には 二年が経って

また私のノートが 破かれていた

いい加減、クラスの人気者気取りやめな?

イタいって

ノ ノ

ご、ごめ ──

何?聞こえなーい 笑

どこまでいっても 私は虐められっ子

その宿命は 変わらないらしい

ノ ノ

や、やめてよ ... っ

... 何?口答え?

ノ ノ

ぁ ...

忘れてただけの 私の日常

彼女はこんな毎日を 笑って過ごしてたのか

そう気付いた時には もう遅くて

兄の訃報が届いたのは その冬の事だった

私の兄

“ 稀咲 鉄太 ”

なんでアンタじゃなくて、お兄ちゃんが死ぬのよ ... っ!

何で何で何で ...!

ノ ノ

ごめ ... っ、なさ ...

うるさい!

優秀な兄が死んだのが 許せないのか

両親は 私に当たるようになった

ノ ノ

ぁ” ... っ、う ...

貴女も こんな気持ちだったのかな

なんて考えてしまう

私が夢花を 見殺しにしたせいか

何かの因縁なのか

兄が死んだ原因は 夢花の兄

花垣 武道だったらしい

だから

ユ メ カ

────、───

ノ ノ

は ...?

ノ ノ

夢花 ...?

あの雨の夜

フードを被った 貴女を見た時

なにか悪夢でも 見てるのかと思った

ノ ノ

... 何で

何で

何であの兄妹は 輝いてるのに

何で私の兄妹は 壊れてるの?

貴女の兄のせいで 私の兄は死んだ

それも私が貴女を 見殺しにしたせいだって

そう思って 耐えてたのに

ノ ノ

...

ノ ノ

みんな、しんじゃえよ

復讐って程 綺麗なわけがない

ただこの不公平な 世界への嘆きを

どこかに ぶつけたかっただけ

それは醜い 逆恨み

でもさ 夢花

私の兄を殺したなら

私に殺されてもいいよね

夢花

それが私の

稀咲 望々の

昔話

♡ 2000

梵 天 最 強 メ イ ド

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コメント

39

ユーザー

⬇えっ、それな(経験者)

ユーザー

え、逆恨みって怖い...

ユーザー

え、大丈夫ですか?初コメ失礼します、続きまってます

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