翌日。
時刻は午前9時半。
この日は撮影がなかったので、部屋でゆっくりしていた。
四季涼雅
あくびをしながら、涼雅がリビングに入ってきた。
市川慶一郎
四季涼雅
四季涼雅
市川慶一郎
いつもは「おはよう」と目を見て言ってくれるのに、今日は
俺と目を合わせないようにされた気がした。
市川慶一郎
四季涼雅
気のせいかな。
涼雅は水を冷蔵庫から取り出し、リビングのドアを開け、こっちを向いた。
四季涼雅
市川慶一郎
四季涼雅
「なんでもない」と言おうとしたのを遮って、涼雅は素っ気なく返事した。
市川慶一郎
涼雅はリビングを出て、静かにドアを閉めた。
やっぱり気のせいじゃなかったみたいだ。
俺、なんかしたっけ…?
市川慶一郎
しばらく考えたが、何も思い浮かばなかった。
涼雅に気に触ることをした覚えはない。
何かあったのかな。
きっと俺には関係ないだろう。
しばらくして、またリビングのドアが開いた。
仮屋瀬さつき
市川慶一郎
入ってきたのはさつきだった。
昨日の事があってから会っていなかった。
数秒間見つめあった。
そして、さつきが口を開いた。
仮屋瀬さつき
手を合わせ、申し訳なさそうな顔をしながら、近づいてきた。
市川慶一郎
仮屋瀬さつき
仮屋瀬さつき
仮屋瀬さつき
と言いながら、頭を下げてきた。
市川慶一郎
市川慶一郎
慌てて立ち上がり、さつきの身体を起こした。
仮屋瀬さつき
そしてゆっくり顔を上げた。
市川慶一郎
市川慶一郎
仮屋瀬さつき
お酒を飲んでたなら仕方ないか。
この様子だと、俺の泣いてる姿も覚えてる…?
市川慶一郎
仮屋瀬さつき
市川慶一郎
仮屋瀬さつき
仮屋瀬さつき
仮屋瀬さつき
市川慶一郎
良かった。
覚えてたらややこしい事になってたから安心した…
でも、さつきがお酒飲むなんて珍しいな…?
市川慶一郎
市川慶一郎
ソファに座る俺の隣に腰掛けたさつきに声を掛けた。
仮屋瀬さつき
仮屋瀬さつき
仮屋瀬さつき
市川慶一郎
市川慶一郎
仮屋瀬さつき
さつきの部屋のドア。
四季涼雅
四季涼雅
四季涼雅
四季涼雅
四季涼雅
涼雅がさつきの部屋を覗く。
涼雅はリビングに向かった。
市川慶一郎
仮屋瀬さつき
四季涼雅
さつきと少しの間話していると、涼雅が再び入ってきた。
仮屋瀬さつき
市川慶一郎
四季涼雅
俺が話しかけた途端、涼雅はこっちに目を向けた。
冷たい視線を向けられた。
あれ、今俺涼雅に睨まれた?
四季涼雅
仮屋瀬さつき
市川慶一郎
仮屋瀬さつき
四季涼雅
涼雅は俺の声が聞こえないかのように、さつきの手を引っ張って出ていってしまった。
市川慶一郎
涼雅の、強引にさつきと俺を離す感じに違和感があった。
やっぱり俺、涼雅に嫌われてる…?