※ 百 合 自衛お願いします
バドミントン部のあの子は 毎週火曜日と木曜日に部活がある
今日は木曜日
あの子の席には荷物を纏めた鞄だけが 静かに置かれていた
顔を上げて時計を見る
短い針は5の少し手前、 長い針は12を指そうとしていた
16:59
もう時期あの子は部活を終えて 教室に戻って来る
何時もは崩れる事の無い前髪が 汗ばんだ額に張り付いているのが好き
夏だけに見られる 貴女のふたつに結われた長い髪が好き
セーラー服から覗く白い其の肌に 美しい赤い花を咲かせたい
何より貴女の幸せそうな 後ろ姿を見ていたい
鈴 喜
バ ド ミ ン ト ン 部
暑いのは大嫌い
煩い一軍も大嫌い
夏暑さにスカートを折る奴も大嫌い
あの子だけは
貴女だけは
全て、許してあげる。
好いてあげる
鈴 喜
鈴 喜
バ ド ミ ン ト ン 部
鈴 喜
今日はコンビニでアイスも無しだと云う 悲報に少し肩を落とした
前向きに考えようか
貴女の後ろ姿を独り占め出来るのは 心底、心地が良い。
梅雨になったからか、 はたまた夏が近付いてきているからか、
日の入りが僅か遅くなっていた
後10分もすれば17時半を回る
未だ夕陽の欠片が空に散っていた
来月の同じ頃には貴女は今よりもっと 眩しい夕陽にでも照らされているだろうか
毎年巡り巡る季節と共に貴女を見る
夕陽に照らされる貴女は一層美しい
そんな事を考えながら携帯を取り出した
本日2回目のカメラ起動
ビデオモードにして画面を押した
小さな機械音は丁度横を走り去った トラックの音で掻き消された
バレない様に自分の足元にカメラを向ける
時々貴女にカメラを向けた時の 感覚が好きだった
私の家とは反対方向に曲がったあの子
最後までカメラ向けて小さく手を振った
液晶画面に触れて動画を止めた
またひとつ
あの子の姿が私のモノになった
コメント
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私バド部〜 スカート、1回折ってみたいよね。