瀬凛
あ、
瀬凛
こんなに道凍ってる
瀬凛
すべりそ…う
瀬凛
…
瀬凛
はあ
私は静かにため息をつき
青い空を見上げる
瀬凛
母さん
空は曇り空
瀬凛
ねえママ!
母
どうしたの瀬凛?
瀬凛
今日の道路すべすべするね
母
あら、本当
母
お母さん気づかなかったわ
母
最近感覚が鈍ってきたわね
瀬凛
にぶる?
母
えぇ
母
これはね
母
凍った道って言うんだよ
瀬凛
凍った道?
母
えぇ
瀬凛
瀬凛知ってる!
瀬凛
スケートするんでしょ!
母
それとこれとは違うわよ
私は
ママが笑ってるのが好き!
母
そうだ!瀬凛今度からスケート習ってみたい?
瀬凛
うん!習ってみたい!
知ってるよ母さん
あの日から母さん
夜中も休まず働いてたよね
ごめんね
私がやるなんて言ったから
ツルッ
母
あら、危ない!
母
もう、母さんに心配させないでよ、
瀬凛
えへへ、ごめんね滑っちゃった
瀬凛
母さん…
瀬凛
ごめんね過労死なんかさせて
瀬凛
でも
瀬凛
母さんのおかげで
瀬凛
ほら凍った道もすべれるようになったよ
私は1人で
凍った道をすべる
瀬凛
!?
ツルッ
瀬凛
あ、危ない!
その時後ろから私を抑える
暖かい手がのびてきた
母
もうまったく
母
危ないわよ?
瀬凛
母さん!?
悠
大丈夫ですか?
よく見たら
男の子だった
休みの日に制服なんか着てる
悠
ほら、立ち上がってください
男の子は、そう言って手を差し伸べ出す
瀬凛
ありがとうございます
悠
いえいえ
男の子は軽く笑った
悠
変な人ですね…クスッ
いきなり男の子にそう言われた
今思えば初対面の人に
母さんなんて…
瀬凛
うわわっ!
瀬凛
すいません!
悠
謝んなくていいですよ
悠
ですけど道端でスケートなんか
悠
しないでくださいね
瀬凛
わ、わかってますよ!
悠
そうですか、ならもうあんな事しないでね
男の子は意地悪そうに笑う
悠
では私はこれで
悠
氷高校のお姉さん
瀬凛
!?
なんで私の高校を!?
悠
気づいてないんですか?
男の子は私の気持ちを悟ったように言う
悠
俺も同じ高校だから
瀬凛
!?
悠
では、また高校で
瀬凛
は、はい
瀬凛
変な人
瀬凛
…
瀬凛
母さん
瀬凛
初めて助けられちゃったよ…
瀬凛
えへへ…
瀬凛
恥ずかしいよ母さん以外の人なんて
天国で苦笑いしてるような
母さんの顔が想像できる
瀬凛
凍った道
瀬凛
私母さんがいなくなっても
瀬凛
いつもよりも
瀬凛
ギューって握ってくれた
瀬凛
普通ではしないのに
瀬凛
母さんって本当に心配性だね
瀬凛
ふふ…
私はまたさっき注意されたばっかなのに
凍った道をすべりだす