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一家の主人として、そして大黒柱として。
これまで懸命に働いてきたが、どうやら少しずつ家族がバラバラ日なりつつある。
だからこそ、慣れもしない料理なんてものを始めてみた。
だが、彼女は恐る恐るといった具合で料理に口をつける。
――まさか、計画がバレているのだろうか。
いいや、そんなことはない。
計画の実行日まで、あと数日。
こればかりは、妻に気づかれてはならない。
ある男の一世一代の計画は、不器用ではあるが、しかし徐々に進んでいく。
ただ、その計画が向かう先は破綻であるということは――まだ誰も知らない。
ひやまに相談をしたこと、みさとは少しずつ後悔していた。
――自宅前、家の電気は消えている。
確か、まだ旦那は帰宅していないはずだった。
息子はアルバイトで遅くなるはず。
とにもかくにも、まだ家には誰もいないようだ。
みさと
ひやまの車を家の近くに停め、助手席のみさとが口を開く。
ひやま
みさと
ひやま
ひやま
不倫というのは、大抵が火遊び程度のものだ。
しかしながら、時にはひやまのように人を本気にさせ、そして暴走をさせる。
何度もやめるようにと願ったが、しかしまったくひやまは受け入れてくれなかった。
ひやま
ひやま
ひやまはそう言うと、きっと百均で購入したのであろう。
安っぽい包丁を取り出し、包装を開ける。
百均に置いてあろうが、高級なものであろうが、包丁は包丁だ。
安かろうが高かろうが、人を殺すことはできる。
ひやま
ひやま
ひやまの持つ包丁が、街灯の心許ない灯りを反射する。
ひやま
本当にそうなのだろうか。
そんなに警察というのは間抜けなのだろうか。
素人が考えついたようなシナリオをなぞってくれるのか。
色々と言いたいことはあったが、しかし押し切られる形でここにいるみさとは、ただひやまの言葉に頷くことしかできなかった。
ひやま
ひやま
ひやま
ひやまはそう言うと、運転席から降りようとする。
みさと
今日は普段通りのルーティンならば、買い物に出かける日だ。
そして、今日に限っては、家に帰る前に連絡が欲しい。
旦那からの今朝になって言われたことだった。
ひやま
みさと
ひやま
みさと
そう答えると、ひやまは電気の消えた家を睨みつける。
ひやま
みさと
みさと
ひやま
ひやま
ひやま
ひやま
ひやま
ひやまはそう言うと車を降りる。みさとも続いて助手席から降りた。
そのまま2人は、音を立てぬようにして玄関へと向かう。
その最中で、ひまやが呟く。
ひやま
ひやま
ひやま
ひやま
みさと
家の鍵が常に施錠されていることは、ひやまも知っている。
ただ、それを知っている事自体が、なんだか気味悪く思えた。
ひやま
ひやまの言葉に頷くと、みさとは鍵を開ける。
最低だ……。
不倫をした挙げ句、こうして今、旦那を亡き者にしようとしている。
なんて最低な妻なのであろうか。
ひやま
――数時間後、家の前には沢山の赤色灯が踊った。
現場には血に塗れたパーティー用クラッカーが散乱し、その血の海の中でみさとは絶命した。