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逆肝だめし

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逆肝だめし

1 - 逆肝だめし

♥

130

2018年09月10日

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多田 英二

肝だめし行かね?

伊藤かおり

ええー?

伊藤かおり

怖いからやだよ~……

唐崎 けいいち

僕もなんか

唐崎 けいいち

今日は
やな予感がするから
やめといた方がいいかと……

多田 英二

なんだよ

多田 英二

けいいち怖えーのかよ?

唐崎 けいいち

いや、
怖いとかじゃなくて
なんか感じるんだよ……

伊藤かおり

けいいちがこんなこと
言うのよ……

伊藤かおり

なんかやな事が
起こるんじゃない……

佐田 万治郎 利泰

拙者は行きたいで
ござるな!

多田 英二

いや、佐田さんは
ちょっと……

佐田 万治郎 利泰

どういう意味でござるか!

多田 英二

だって佐田さんは……
ねぇ?

佐田 万治郎 利泰

英二殿は拙者を
差別するでござるか!

多田 英二

いや、そうゆうわけじゃないんだけど……

多田 英二

見た目が
ちょっと目立つじゃん……

伊藤かおり

見た目で判断するのは
よくないことよ!

佐田 万治郎 利泰

さすが!かおり殿は
優しいでござるなぁ~

多田 英二

いや、あのね……

多田 英二

だって佐田さん

多田 英二

落ち武者じゃん!!

唐崎 けいいち

ちょっと英二君
失礼だよ!

伊藤かおり

そうよ!
あたし達より大分前に
死んだ大先輩よ!

佐田 万治郎 利泰

おお……
お二方…………

多田 英二

いや、だってさ~

多田 英二

頭に矢が
刺さってるしさ

多田 英二

鼻が削げおちてんじゃん

佐田 万治郎 利泰

おのれ!

佐田 万治郎 利泰

英二殿は拙者を

佐田 万治郎 利泰

愚弄するでござるかっ!

多田 英二

違うっ違うよっ!

多田 英二

ただ

多田 英二

そんなんで
人間の前にいったら

多田 英二

すぐ悲鳴あげられるよ?

伊藤かおり

ああ、そっか……

唐崎 けいいち

悲鳴あげられると
ホント怖いもんね……

佐田 万治郎 利泰

ぐぬぬっ……!

多田 英二

佐田さんよく聞いて、

多田 英二

あのね、

多田 英二

俺は佐田さんを嫌がってるわけじゃないんだよ

多田 英二

むしろ

多田 英二

もう、
いつ死んだかも
わからないくらいの

多田 英二

大先輩を人目に晒して

多田 英二

人間達に
怖がられて
ほしくないわけ

佐田 万治郎 利泰

むむむ……

多田 英二

こないだだって

多田 英二

「末代まで祟られる
呪いの元凶」

多田 英二

って言われて
泣いてたじゃん!

佐田 万治郎 利泰

だって拙者……

佐田 万治郎 利泰

戦場で拾って食べた
おはぎにあたったのが

佐田 万治郎 利泰

死んだ原因で
ござるもん!

佐田 万治郎 利泰

祟るわけないで
ござるもん!

多田 英二

うんうん、わかるよ。

多田 英二

でも、不思議なのが

多田 英二

なんで佐田さんだけこんなに古いのかだよねー

多田 英二

俺らみんな比較的死んで
間もないのにさー

佐田 万治郎 利泰

それは拙者も不思議で
ござる……

唐崎 けいいち

!?

唐崎 けいいち

ちょっ

唐崎 けいいち

ちょっと待って!

伊藤かおり

どうしたの?
けいいち?

唐崎 けいいち

つ、つ、
繋が……る……!

多田 英二

な、まさか!?

伊藤かおり

けいいち!しっかり!

唐崎 けいいち

あ……ああ……

プルルルルッ…… プルルルルッ……

唐崎 けいいち

ああ……

佐田 万治郎 利泰

けいいちどのっー!!

プツッ…… 人間女「もしもし?」 人間女「美咲?美咲でしょ?」

唐崎 けいいち

ああ……だれ……だれだれ

人間女「ちょっと美咲?」 人間女「いたずらはやめて?」

唐崎 けいいち

だれ?だれだれだれ

人間女「ひっ……いやぁ……」

唐崎 けいいち

だれだれだれだれだれ?

人間女「いやああああぁっ!」

唐崎 けいいち

うああああああぁっ!!

プツンッ…… ツーツーツーツー

唐崎 けいいち

ハァハァ

多田 英二

だ、大丈夫かよ
けいいち

唐崎 けいいち

ハァハァ
さ、最近すぐ
電話繋がっちゃうんだ……

唐崎 けいいち

そんで自分達が電話使ってるくせに急に悲鳴あげたりするんだ……怖いよ……

伊藤かおり

けいいち人感
凄いから……

多田 英二

マジかよ……
俺全然人感ないから

多田 英二

勝手に電話繋ったり
しねーからな……

唐崎 けいいち

今日もう
5回目だよ……

唐崎 けいいち

何で僕ばっかり
勝手に電話が
繋るんだ…………

唐崎 けいいち

ちくしょう…………
ちくしょう…………

佐田 万治郎 利泰

けいいちどの…………

唐崎 けいいち

!?

唐崎 けいいち

ああっ…………!!

多田 英二

なっまたか!?

伊藤かおり

ひどいっ…………

唐崎 けいいち

あああああ……
……くそっ……………

プルルルルッ……プツッ 人間男「もしもし?」

唐崎 けいいち

お前もかーーーーーーーーーーーーーーっっ!!

人間男「ギャアアアア!!」 プツッ ツーツーツーツー……

唐崎 けいいち

ハァハァ……

唐崎 けいいち

もういやだよ……

伊藤かおり

けいいち……

多田 英二

よし!

多田 英二

やっぱり俺
肝だめしいくわ!

伊藤かおり

!?

伊藤かおり

英二あんた……

伊藤かおり

まだそんなこと
言ってんの!

伊藤かおり

けいいちのこの様子
見たでしょ?

伊藤かおり

人間はほんと
ヤバイのよっ!

多田 英二

だからこそだよ!

伊藤かおり

え?

多田 英二

俺がけいいちに
人間なんか
怖くないってこと

多田 英二

見せてやる!!

伊藤かおり

英二……

佐田 万治郎 利泰

英二殿……

多田 英二

けいいち見てろよ!

唐崎 けいいち

英二くん……

唐崎 けいいち

…………

唐崎 けいいち

僕も行く……
僕もいくよ!

伊藤かおり

!?

佐田 万治郎 利泰

!?

唐崎 けいいち

英二くんにばっかり
いいカッコさせられ
ないしね!

多田 英二

けいいちお前……

伊藤かおり

よし!
あたしも行く!

多田 英二

かおり……

佐田 万治郎 利泰

拙者も……

多田 英二

いや、
佐田さんはいいです。

佐田 万治郎 利泰

ううっ……

伊藤かおり

で?
どこに行くつもりなの?

多田 英二

あそこだよ
この山の下の町のお寺

伊藤かおり

ええ!?

伊藤かおり

あそこは霊能者がいるって有名じゃん!

唐崎 けいいち

(ブルッ……)

多田 英二

そうだよ!

多田 英二

でも、例え霊能者が
いたとしても

多田 英二

悪い霊能者とは
限らないだろ?

唐崎 けいいち

で、でも

唐崎 けいいち

あそこは隣山の廃病院の
霊を拝んで成仏させたって
有名なとこじゃん……

伊藤かおり

そうよ

伊藤かおり

霊3体を一週間も拝み続けて
成仏させたって噂よね

伊藤かおり

さすがにヤバくない?

多田 英二

なら

多田 英二

お前らはやめとくか?

唐崎 けいいち

い、行くよ……
英二くんだけに
そんなとこ
行かせられないよ

伊藤かおり

そ、そうね……

唐崎 けいいち

そ、それにこの中で人感があるの僕だけだから

唐崎 けいいち

何かあったら
僕にしかできないことも
あるかもだし……

伊藤かおり

わ、私はなんにもできないけどね!

多田 英二

ありがとう!
よし、一緒に行こう!

佐田 万治郎 利泰

せ、拙者もっ……

多田 英二

佐田さんは
待ってて下さい。

佐田 万治郎 利泰

はい……

多田 英二

うし!じゃ行くか!

伊藤かおり

うん!

唐崎 けいいち

うん!

佐田 万治郎 利泰

…………

佐田 万治郎 利泰

いってらっしゃいで
ござる…………

ー○○寺ー

多田 英二

おし!着いたぞ

伊藤かおり

さすがに怖いわね……

唐崎 けいいち

ああ……

唐崎 けいいち

(シュン)

多田 英二

え?

伊藤かおり

え?

霊能者「ほっほっほ」 霊能者「出おったな……」

伊藤かおり

いやぁ!

伊藤かおり

(シュン)

多田 英二

ちょっ

霊能者「おや?」 霊能者「3体おったはずじゃがの?」

多田 英二

あ、あ、あ、

多田 英二

あいつら俺置いて

多田 英二

先に消え
やがったぁぁぁ!!

霊能者「ふむ、2体は 逃げたようじゃの」 霊能者「しかし、もう一体は少し 邪悪なようじゃの」 霊能者「まぁこの程度なら 大丈夫じゃろ」

唐崎 けいいち

(ご、ごめん英二くん)

唐崎 けいいち

(僕もう怖くて……)

伊藤かおり

(どうしよう……)

伊藤かおり

(英二置いて
きえちゃった……)

多田 英二

あいつらぁぁ!!

多田 英二

くそっ!くそっ!

多田 英二

俺は怖くなんかねーぞ!

霊能者「さて、はじめようかの」

多田 英二

!?

霊能者「ハンニャ~ハンラ~フンニ ャ~ホンニャ~アータラドー タラドーダ~ゴーダ~……」

多田 英二

あ……

多田 英二

ああ……あ……

霊能者「ドータラコーララ………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………」

多田 英二

ヤバ……ヤバい……

多田 英二

昇天する…………

多田 英二

昇天してしまうっ…………

多田 英二

こ、これがっ……

多田 英二

拝まれる……というこ…………と………………

霊能者「…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………」

多田 英二

多田 英二

多田 英二

………………

佐田 万治郎 利泰

………………のぉおぉ!!

多田 英二

……え?

佐田 万治郎 利泰

英二殿ぉぉおぉっ!!

多田 英二

さ、さ、さ……

多田 英二

佐田さぁんっっ!!

佐田 万治郎 利泰

助太刀に参ったぞぉぉおぉっ!!

霊能者「!!!!!!!」 霊能者「と、と、と」 霊能者「と、と……」 霊能者「とんでもないのが来おったああぁぁあっっ!!」

佐田 万治郎 利泰

さぁ英二殿

佐田 万治郎 利泰

一緒に消えるでごさる!

多田 英二

さ……佐田さん……

霊能者「これはワシの力ではどうにもできんかもしれん!」 霊能者「しかし!やるだけやらねば 全力じゃーーー!」

多田 英二

お、俺もう……

多田 英二

だ、ダメだ……

多田 英二

成仏する……

多田 英二

昇天してしまう……

佐田 万治郎 利泰

英二殿ーーーー!!

霊能者「ハンニャ~ハンラ~アンダー…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………」 霊能者「喝ーーーっっ!」

多田 英二

これ……が……
拝まれるということ……

多田 英二

か……

多田 英二

佐田さん……

多田 英二

さ……よな……ら……

佐田 万治郎 利泰

英二殿ーーーー!!

伊藤かおり

(あれ?)

伊藤かおり

(あたし……たち……)

伊藤かおり

(もう消えているの……に……)

伊藤かおり

(成仏す……る……)

唐崎 けいいち

(ああ……)

唐崎 けいいち

(こ、これが……)

唐崎 けいいち

(……拝……み……)

伊藤かおり

な、なんで?

伊藤かおり

なんで私達が成仏しなきゃいけないの?

伊藤かおり

なんにもしてないのに……

唐崎 けいいち

かおりちゃん……

唐崎 けいいち

人間はね…………

唐崎 けいいち

「理屈じゃない」
んだよ…………

伊藤かおり

あああーー!

唐崎 けいいち

あ、あ、ああーー!

佐田 万治郎 利泰

あぁお二方まで!?

佐田 万治郎 利泰

………………

佐田 万治郎 利泰

………………

佐田 万治郎 利泰

ふむ、3体とも成仏したし

佐田 万治郎 利泰

そろそろよいでござるかな

佐田 万治郎 利泰

人間達は拙者くらいの霊じゃないと本気で拝まないでござるからな……

佐田 万治郎 利泰

今回は同行を拒否されたから焦ったでござる……

霊能者「はぁはぁ……」 霊能者「なんとか追い払えたか……」 霊能者「今回はヤバかった……」 霊能者「これもあの山の地霊さまの おかげか……」 霊能者「また明日にでも お詣りせねばな……」

佐田 万治郎 利泰

定期的に霊を送り込んで
払わせないと

佐田 万治郎 利泰

お供えものの質が
落ちるでござるからな

佐田 万治郎 利泰

ここらの地霊のふりをするのも大変でござる

佐田 万治郎 利泰

さて、

佐田 万治郎 利泰

今度はどんな霊が
この場所に縛られるで
ござるかな

佐田 万治郎 利泰

カッカッカッカ
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