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「未来の発明」

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「未来の発明」

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2020年11月02日

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博士の発明品は世界的に有名になった

ブドウのマークが書かれたデバイスといえば知らない人はいないくらいには有名だった

偉大な発明家といえばまずは博士の名前があがるほどに世の中も熱狂した

しかし、発明から10年も経つと似たような製品が世の中にあふれて、

だんだんとその熱狂は落ち着いていった

博士

んー…

ジョン

どうしました?博士

博士

このままだとライバル社に人気を抜かれてしまう

ジョン

たしかにそうですねぇ

博士

何かいい方法はないものか

悩んでいた博士のもとに、ある日一箱の宅急便が届いた

ジョン

あれ博士、この荷物おかしいですよ

博士

どうした?

ジョン

配達日が10年先になってます!

博士

2030年?どういうことだ

箱を開けると、 見たことのない機械と、取り扱い説明書が入っていた

これを我が社の10年前に送る。 我が社が独自に成し遂げたタイムマシンの発明により、技術は飛躍的に進歩した。 その成果を使って新しくなった発明品だ。 どうかこれをもとに10年前の時点でより優れた製品を作ってほしい。

ジョン

これ、未来の博士からですよ

博士

信じられるか?

ジョン

自分が将来作るものならなんとなく分かるんじゃないですか?

たしかにその機械には博士が作りたいと思っていた機能が搭載されていた 「脳に直接データを送り暗記が不要になる機能」などなど

博士

これは本物かもしれん

博士はさっそく相棒のジョンと一緒に10年先の技術を搭載した画期的な発明品を作った

そしてそれは瞬く間に売れた

しかし

同時にライバル社も同様の技術で対抗してきた

博士

おかしい

博士

10年先の技術だぞ

博士

そう簡単に真似できるものなのか

ジョン

相手はてごわいですね…

すると、再び宅急便が届いた 5年後からだった

これを我が社の5年前に送る。 技術の進歩によりタイムマシンの開発が早まった。 今もライバル社は我々の開発力を上回る勢いだ。 どうかこれをもとにより優れた製品を作ってほしい。

博士は相棒のジョンと一緒に再びより優れた機能を搭載した製品を開発した

それは瞬く間に売れた

しかし今回もまた、 ライバル社の追い上げがすぐに始まった

博士

どうなってるんだ

博士

私たちしか知らないはずなのに

すると、すぐにまた宅急便が届いた

今度は1年後からだった

タイムマシンの発明は私が荷物を受け取ったあの日から一年足らずだった。 今の私ならすぐに気がつけるはずだ。 そのヒントとしてこれを送る。 実は私の時代では製品の人気はライバル社の方が高いのだ。 なんとしてもタイムマシンの技術だけは守ってほしい。 そしてライバル社に勝ってくれ。

ジョン

タイムマシンが現実になるということですか!?

博士

どうやらそうらしい

博士はすぐに1年後の機械の仕組みを理解した

博士

そういうことだったのか!

博士

生き物は難しいが機械なら時空を超えられるということか

ジョン

すごい発見ですね…!

見事博士はタイムマシンを発明し、 デバイスも最新鋭のものに進化した

そしてそれは瞬く間に売れた

しかしライバル社の製品も素晴らしく進化して博士の新製品の人気を追い抜こうとしていた

博士

なぜだ…

ジョン

博士、私をタイムマシンで過去に送ってください

博士

人間を送ることはできない

ジョン

あれ、お忘れですか??

博士

ん?

ジョン

私は博士が開発したロボットですよ

博士

そうだったか…?

博士の記憶は曖昧だったが、 たしかにジョンは自分が開発したロボットのような気がした

ジョン

ここがメインコンピュータです

ジョンがお腹をパカっとあけると 繊細なコンピュータが作動していた

博士

本当だ

博士

おかしなことに今まで忘れていたよ

博士はジョンをタイムマシンで送ることに決めた

博士

何か解決策はあるだろうか

ジョン

メインのコンピュータを改良すれば勝てるかもしれません

ジョン

一番最初に機械を発明した時間に戻りましょう

博士

うむ

博士がタイムマシンを起動したとき、 一通の手紙が届いた

過去の私へ 私には相棒なんていない。 ロボットの開発など私には出来ないはずだ。どうか気がついてほしい。 私たちは何度もジョンに騙されてやつを過去に送りながらもなんとかデバイスの特許だけは知られずに守り抜いてきた。 メインコンピュータの秘密まで知られたら私が開発した事実までねじ曲げられてしまう。 これは過去の私と未来の私との力を合わせた戦いなのだ。

博士

なんだって!?

手紙を読み終えたときにはタイムマシンは作動し終えてジョンは過去に消えていた

博士は急いでジョンを送った時代より過去の自分に向けて手紙を書き始めた

博士

あの前日私は何をしていたか…

昔のことを思い出そうとするとだんだんと記憶が曖昧になってくる…

博士

あれ?

・・・

・・・

・・・

気がつくと博士は居眠りをしていたみたいだ

・・・

ジョン

おい、起きろ

博士

あ、、

博士

あれ

ジョン

私の相棒は寝ぼけているのか?

博士

ああ、すみません、博士

ジョン

このパーツを作り直して欲しい

目の前にはジョン博士が開発したデバイスが置かれていた

博士

あれ、マークってブドウじゃなかったでしたっけ?

ジョン

何を言ってるんだ

ジョン

そんなものはこの世界には存在しないよ

博士

そうでしたか

ジョン

夢でもみてたんじゃないのか

この作品はいかがでしたか?

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