テラーノベル
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夕方前、京極屋の奥。
帳面を閉じた女将が静かに息をついた。
向かいに座っているのは蕨姫花魁。
外はまだ明るいが遊郭はもう夜の支度を始めている。
女将
女将がいつもより少し慎重な声で切り出す
女将
女将
掃除が丁寧だとか、気が利くとか、芸の覚えが異常に早いとか。
女将
女将はるなの帳面を指で軽く叩いた。
堕姫
女将
女将
言葉を切って蕨姫を見る。
女将
蕨姫はすぐには答えなかった。
しばらく黙ってから低く言う。
堕姫
堕姫
それでもそれは“表に出る”ということだった。
蕨姫は扇子を畳の上に置く。
堕姫
女将
女将
蕨姫は少しだけ目を伏せる。
堕姫
堕姫
女将の表情がわずかに曇った。
女将
堕姫
蕨姫は淡々と言う。
堕姫
堕姫
女将は深く頷いた。
女将
帳面を開き一行だけ指でなぞる。
女将
それは遊郭の女将としての現実的な判断だった。
蕨姫は小さく息を吐く。
堕姫
女将
女将は、まっすぐ蕨姫を見る。
女将
少し間があった。
蕨姫は目を閉じ考える。
そしてゆっくりと口を開いた。
堕姫
女将
女将が眉を上げる。
堕姫
堕姫
堕姫
蕨姫ははっきりと言った。
堕姫
女将は少し考えやがて頷く。
女将
堕姫
蕨姫は視線を鋭くする。
堕姫
女将
堕姫
その声に迷いはなかった。
女将はふっと笑う。
女将
堕姫
堕姫
蕨姫はそう言って立ち上がった。
女将
女将
堕姫
その夜。
るなはまだ知らない。
自分の扱いが“禿のまま”から少しだけ変わろうとしていることを。
遊郭の中で静かに確実に。
はーとおねがいします🙏🏻 ̖́-
コメント
3件
わかるよ堕姫私もるなちゃん好きだもん守りたいよね(守りたいも自分でただ予想しただけです。)