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愛紗
愛紗
愛紗
明日夢
明日夢
明日夢
明日夢の言葉が頭の中から離れなくて
どうしていいかわからず戸惑ってしまった
私はこれから大好きな人と結婚する
そして妊娠して幸せいっぱいの日々を過ごすと思っていた
でも私は事故に遭って
意識のないまま明日夢を出産する
生まれてくる明日夢のことを抱き上げることもできない
そんな未来が待っているなんて本当に信じられなかった
愛紗
明日夢が私に会いに来たのは
未来の私がずっと眠り続けていたから
一度でいいから私と話をしてみたかったと言っていた
明日夢が初めて会いに来たのは五年前の夏
日にちや年数は適当に決めたと言っていたけど
私は運命だと思っている
明日夢が来なかったらきっと
こんなにも幸せな気持ちにはならなかったと思うから
愛紗
先輩
先輩
先輩
愛紗
先輩
愛紗
頭の中は明日夢の言葉でいっぱいだった
明日夢
愛紗
愛紗
明日夢
もちろんすぐに否定した
私に諦めるなんて選択肢はなかったから
愛紗
先輩
愛紗
職場にプロポーズを受けたことを報告すると
先輩
愛紗
先輩
先輩は冗談を交えながらも祝福してくれた
先輩
愛紗
それから一ヶ月後には
愛紗
丈太郎
愛紗
丈太郎
丈ちゃんの実家に挨拶に行く事になって
いつものようにコンビニの前で待ち合わせをした
丈ちゃんと再会したばかりの頃
いつも身に付けていたゴスパンクは徐々に着なくなり
歩きにくかったごっつい厚底ブーツも封印
今ではすっかり歩きやすいスニーカーなどを履くようになった
丈太郎
愛紗
丈太郎
愛紗
丈太郎
愛紗
丈太郎
愛紗
丈太郎
丈ちゃんの実家までの長い道のり
こんな長い距離を移動するのは初めてのことだった
愛紗
最初はそんな気分でいられたけど
実家に近づいていると意識すると緊張が増し
愛紗
愛紗
丈太郎
愛紗
一人で勝手に騒いで丈ちゃんに何度も宥められた
出発してから約一時間二十分
丈太郎
愛紗
愛紗
丈太郎
丈ちゃんに促され車から降りると
丈太郎
丈太郎・母
家の前に丈ちゃんのお母さんが立っていた
丈太郎・母
愛紗
丈ちゃんは高校卒業と同時に家を出て
それから一度も実家に戻っていなかった
十年ぶりの帰省
丈太郎
十年ぶりの親子の会話はどこか素っ気なくて
壁があるように感じた
丈太郎・母
丈太郎
丈ちゃんから積極的に話し掛けることはなく
言われたことや聞かれたことに少し反応するだけ
中では丈ちゃんのお父さんが座って待っていた
丈太郎・父
丈太郎
張り詰めた空気の中
愛紗
愛紗
何とかお土産を渡すことができた
緊張で口から心臓が飛び出そうな勢いだったが
丈ちゃんは冷静で
むしろどこか冷めたような雰囲気を醸し出していた
丈太郎・父
丈太郎
丈太郎・父
愛紗
驚いて思わず声が出てしまった
丈太郎・父
丈太郎・父
丈太郎・母
丈太郎・父
丈太郎
そう言って丈ちゃんは立ち上がり出ていってしまった
ここに来てまだ十分も経っていなかったから
平然と玄関に向かう丈ちゃんに戸惑いを隠せなかった