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sora
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ゆゆ

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楽屋の空気は、いつもより少しだけ広く、そして静かだった。
曽野舜太
メイク用の椅子に座った舜太が、スマホの画面を見つめながらぽつりと言った。
塩﨑太智
太智が衣装のシャツに袖を通しながら、いつになく真面目なトーンで返す。
吉田仁人
俺は鏡の前で髪を整えながら、努めて冷静な声を意識した。 ここ数週間、勇斗の役者業が多忙を極め、M!LKの現場に4人しかいない日が増えている。 今日のYouTube撮影も4人だ。 SNSを開けば、「俳優・佐野勇斗」の新ビジュアルやインタビュー記事が嫌でも目に入る。 画面の向こうの勇斗は、M!LKの楽屋で見せるようなウザ絡み全開の顔ではなく、どこか遠い世界の、洗練された大人の表情をしていた。
吉田仁人
彼がグループのために外で戦ってくれていることは、誰よりも理解しているし、誇らしい。 だけど、彼がいない楽屋の、俺の右隣の空間がぽっかりと空いているのを見るたび、胸の奥がジクリと痛む。 俺は勇斗にとっての「最高の相棒」のはずなのに、彼の戦う世界のすべてを知っているわけじゃない。 その事実が、俺たちの間にある目に見えない境界線をより一層際立たせていた。
撮影が終わり、1人で家に帰ったのは深夜2時を回った頃だった。 静まり返った部屋で、お風呂上がりの髪から滴る水滴が床に落ちる。 なぜだか無性に、胸のざわつきが収まらなかった。
吉田仁人
気がつけば、メッセージアプリを開いていた。 柄にもなく弱気になっていた俺の手指は、考えるより先に画面を叩いていた。
吉田仁人
送り主の欄に『勇斗』とだけ表示されたトークルームに、一言だけ投げかける。 既読なんてすぐにつくはずがない。 そう思ってスマホをベッドに放り投げようとした、その刹那。 ブー、と手のひらの中でバイブレーションが激しく震えた。 画面に躍り出たのは、通話の着信。 表示されているのは──『勇斗』。
吉田仁人
慌てて通話ボタンを押すと、スピーカーの向こうから、ひどく掠れた、でも間違いなく聞き慣れた低い声が返ってきた。
佐野勇斗
吉田仁人
佐野勇斗
少しだけ嬉しそうに、ふふっと鼻で笑う気配が伝わってくる。その些細な音だけで、俺の心臓は簡単にペースを乱した。
吉田仁人
佐野勇斗
吉田仁人
佐野勇斗
子供みたいなワガママに、胸の奥がぎゅっと締め付けられる。
佐野勇斗
吉田仁人
佐野勇斗
受話器越しに、鼓膜へ直接吹き込まれるような甘く切ない勇斗の声。 その響きに、俺が10年間必死に保ってきた「ただの相棒」「ビジネスパートナー」という名の防壁が、足元から音を立ててガラガラと崩れ落ちていくのが分かった。 もう、限界だった。 これ以上、勇斗の「メンバー愛」の延長線上にある言葉を、素直に受け止めるだけの余裕は、俺のどこを探しても残っていなかった。
コメント
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うわ、もう第3話…読んでて胸がぎゅってなったよ🥺💔 仁人の“生きてる?”ってLINE、すごく切なくて、送った後にすぐ既読ついて電話かかってきたときの慌てた感じ、すごくリアルだった。勇斗の「仁人にウザ絡みしたい、怒られたい」ってセリフ、完全に愛情だよね…それなのに仁人は“ビジネスパートナー”って自分に言い聞かせてるところがもう辛すぎる。重くて甘くて、本当に好きな空気感でした…ゆゆさん、この距離感の描写ほんと天才です🤍