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眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
男性はワイングラス片手に流暢に喋る。
鳴谷 蓮
タイミングが悪かったとしか言いようがない。
いや、
無策で飛び込んだ代償とも言える。
滝津七星がいると思われる部屋に飛び込むと、
そこには車を運転していた男性以外に
数名の男たちがいたのだ。
いや、
男だけではない。
十代の女の子たちもいた。
だが、
彼女たちは
自我を失った少女
狂ったように少女
薬物を無理矢理飲まされ
口から涎を垂らしながら
男によがっていた。
その中に、
七星の姿もあったのだ。
眼鏡の男
眼鏡の男
あっさりと捕まってしまった鳴谷は、
好き放題殴られ、
顔面を床に叩きつけられた。
鳴谷 蓮
下からにらみつけるようにして言うと、
さらに殴られた。
目の前に七星がいるのだが、
彼女の目には
鳴谷の姿が映っていないかのように
無反応だった。
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
滝津を攫った男
滝津を攫った男
別の男が口を開く。
その男こそ、
この部屋の住人で
駐輪場で七星に声をかけた人物だった。
滝津を攫った男
眼鏡の男
滝津を攫った男
そう言って男は
一糸纏まわぬ姿の七星を指差した。
滝津を攫った男
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
滝津を攫った男
滝津を攫った男
滝津を攫った男
滝津を攫った男
男の伸ばした手が
七星の髪に触れる。
鳴谷 蓮
滝津を攫った男
滝津を攫った男
滝津を攫った男
滝津を攫った男
滝津を攫った男
鳴谷 蓮
滝津を攫った男
三人がかりで押さえつけられているので、
どう足掻いても
立ち上がることすら出来なかった。
鳴谷 蓮
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
滝津を攫った男
頷くと
部屋の隅でうずくまっている
一人の少女を連れてきた。
さっちゃんと呼ばれた少女
さっちゃんと呼ばれた少女
さっちゃんと呼ばれた少女
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
男はテーブルの上に置かれていた包丁を手に取り、
鳴谷に差し出す。
眼鏡の男
鳴谷 蓮
さっちゃんと呼ばれた少女
さっちゃんと呼ばれた少女
逃げようとする少女を
別の男性が後ろから羽交い締めにする。
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
鳴谷 蓮
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
鳴谷 蓮
七星の喉元に突き付けられる包丁。
それでも彼女はぼんやりと
宙を見つめていた。
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
耳元で囁かれる声。
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
さっちゃんと呼ばれた少女
さっちゃんと呼ばれた少女
さっちゃんと呼ばれた少女
さっちゃんと呼ばれた少女
さっちゃんと呼ばれた少女
さっちゃんと呼ばれた少女
鳴谷 蓮
滝津を攫った男
滝津を攫った男
滝津を攫った男
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
滝津を攫った男
滝津を攫った男
首にあてがわれた包丁に力が込められ、
白い肌がプチッと切れると
赤い血が垂れる。
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男が顎で後ろをさしたので
振り返ると
腹部を切り裂かれ
内臓を垂らした少女と
鼻息荒く交わる男性の姿が。
その表情や目は
まともではなかった。
鳴谷 蓮
眼鏡の男
眼鏡の男
さっちゃんと呼ばれた少女
眼鏡の男
眼鏡の男
鳴谷 蓮
滝津を攫った男
鳴谷 蓮
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
滝津を攫った男
眼鏡の男
「さぁ!!!」
さっちゃんと呼ばれた少女
鳴谷 蓮
眼鏡の男
眼鏡の男
鳴谷 蓮
滝津を攫った男
滝津を攫った男
男は躊躇することなく
包丁を振り下ろした。
滝津 七星
滝津 七星
鳴谷 蓮
滝津を攫った男
男はニヤニヤわらいながら
脇腹に浅く刺した包丁をねじる。
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
眼鏡の男
滝津を攫った男
滝津を攫った男
さっちゃんと呼ばれた少女
鳴谷 蓮
彼女は涙に濡れた目を向ける。
さっちゃんと呼ばれた少女
彼女に向けた包丁は、
微かに震えていた。
さっちゃんと呼ばれた少女
ただ、
彼女を見つめる鳴谷の目は、
さっちゃんと呼ばれた少女
とても冷ややかだった。
さっちゃんと呼ばれた少女
さっちゃんと呼ばれた少女
・
・
・
何故、
ころしたのか…
とか…
そんなものの答えは
無い……
だって
ころさなきゃ……
七星が……
大切な人が……
死ぬなら……
選択肢は一つしか……
眼鏡の男
眼鏡の男
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男
眼鏡の男が顎で指示を出すと、
男は包丁を抜き取り、
不満そうに彼女を解放した。
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
差し伸べた真っ赤な手。
その手と
鳴谷の顔を交互に見て、
彼女は
呟いた。
滝津 七星
鳴谷 蓮
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
差し伸べた手は
叩き落とされ、
押し飛ばされた。
鳴谷 蓮
逃げ出す七星。
滝津を攫った男
滝津を攫った男
滝津を攫った男
そう高らかに笑う
男の
喉を
切り裂いた。
滝津を攫った男
眼鏡の男
切って
切って
切り裂いて
降り注ぐ真っ赤な血は
生暖かくて
気持ちが悪かった。
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
それでも
振り下ろす手は
止まらなかった。
何を
どれほど
切ったのか
わからないほど
たくさんの
ナニカを
切って
ころして
ころして
ころして
殺した。
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
手を止め
その場にへたり込み
辺りを見渡すと
そこには
真っ赤な肉塊が
床にたくさん転がっていた。
部屋の隅では
裸の少女たちが
怯えたような表情で
こちらを見ていた。
三嶋
名前を呼ばれて振り返ると、
そこには
七星を抱えた
三嶋が立っていた。
鳴谷 蓮
三嶋
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
三嶋
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
三嶋
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
三嶋
鳴谷 蓮
三嶋
三嶋
三嶋
そう言って笑う三嶋の顔は
あまりにもいつも通りで
この凄惨な現場など
見えていないかのようだった。
三嶋たちと入れ替わるように、
真っ黒な服を来た人たちが
ぞろぞろと部屋に入って来た。
手には黒いビニール袋を持っていて、
彼らが遺体は処理するのだと
三嶋は説明した。
・
・
三嶋
三嶋
鳴谷 蓮
三嶋
三嶋
三嶋
三嶋
鳴谷 蓮
三嶋
三嶋
三嶋
三嶋
三嶋
鳴谷 蓮
後部座席の背もたれにもたれ、
疲れたように言葉を吐き出す。
その横に座っている七星は、
穏やかな寝息を立てて眠っている。
鳴谷 蓮
三嶋
三嶋はあっさりと認めた。
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
三嶋
鳴谷 蓮
三嶋
三嶋
鳴谷 蓮
三嶋
三嶋
三嶋
三嶋
三嶋
鳴谷 蓮
鳴谷 蓮
全てを理解し、
全てに絶望した。
・
・
滝津七星は
三嶋と鳴谷が見つけた。
と、言うことで
二人は口裏を合わせた。
ほどなくして
意識を取り戻した七星は、
薬物の後遺症で
記憶が曖昧になっていたり、
時々錯乱状態になることから
彼女を攫った人物、
行方不明になっている間に
どこで何をしていたのか、
ということは
彼女自身から聞き出すことは出来なかった。
また、
マンションでの出来事は、
一切ニュースになることはなかった。
三嶋曰く、
マンションにいた男性も女性も
全員綺麗に処分したので、
見つかることは無いだろう、
とのことだった。
その話しを聞いて
部屋の隅に居た少女たちの姿が
脳裏を過ったが
深く考えるのを止めた。
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