テラーノベル
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今日はリリイベ。
特典会の端書きで、 たくさんのバディと話せる。
楓弥とのことを公表して、 バディと話すのは初めてだ。
バディ
パーテーションの向こうから、 笑顔の女の子がやってくる。
特典会はいつもあっという間。
だから、なるべくその子との“数秒”を大切にしたい。
バディ
史記
軽くウインクすると、 目の前の子の顔が一気に赤くなる。
史記
俺は自然とそう言った。
本音か、演技か。
たぶん、今はもう自分でもわかんない。
次のファンを呼び込むスタッフの声に促されながら、最後に優しく言葉を添えた。
史記
バディ
楓弥
こういう“ありがとう”ってどう返すのが正解なんだろ。
バディ
楓弥
“演技”なのに、 “幸せ”だって言われて――
胸が痛くなる。
バディ
去っていくその子の後ろ姿を見ながら、ふみくんの言葉をふと思い出した。
『恋人の顔、ちゃんとできてたよ』
……俺は今、 どんな顔をしてるんだろう。
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