TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

抗体人間シリーズ−過去編−

一覧ページ

「抗体人間シリーズ−過去編−」のメインビジュアル

抗体人間シリーズ−過去編−

2 - 2月20日 抗体人間の誕生①

♥

50

2019年05月03日

シェアするシェアする
報告する

研究所

2月20日、今日は特別な日だ。

柘榴

ふ〜んふ〜ん♪

なぜなら...

ピ––––ッ

《製造コードA-1、能力・知能ともに条件をクリア。カプセルのロックを解除します。》

プシュゥゥゥゥッ...

柘榴

やっと...この日が来た...

柘榴

ようやく

柘榴

柘榴

“抗体人間”を創ることに成功したんだ‼︎

1年半前

コンコン

入りたまえ。

ガチャッ

柘榴

失礼します、所長。

所長

先週、突然君から大量の研究案が送られてきて驚いたよ。

所長

“抗体人間”を創りたいんだって?

柘榴

はい‼︎

所長

それはどうしてかな?

柘榴

現在、世界では至るところで戦争が起きています。勿論、我が国も同様です。

柘榴

我が国は奇跡的に全ての戦いに勝利し政府、国民共に安心して暮らしています。

柘榴

しかし、それは一時的な救済に過ぎません。次、また戦争があれば我が国は確実に勝つとは恐らく言えないでしょう。

柘榴

そして、最近では戦争の兵器としてよく中性子を用いたものが主流になっている傾向があります。

柘榴

中性子による死者は過去の戦争で痛いほど思い知りました。

柘榴

なので私は、中性子に抗体を持った人間を創ろうと考えたのです。

所長

でも今、我が国では中性子に対する薬を健康診断の際に打つよう義務付けているが、それではダメなのか?

柘榴

確かに、あの薬は中性子に対する免疫を作りますが、その効果は半年に過ぎません。

柘榴

もし効果が切れたときに戦争が起こったら所長はどうしますか?

所長

うーん...

柘榴

そうなると、出生時から体内に中性子に対する抗体を備えていれば戦争が起こっても死者を減らすことが出来るのではないかと思い、この案を提出しました。

所長

なるほど、確かに筋は通っているな。

所長

だがしかし、研究費用はどうするんだ?

柘榴

それは政府へ案を提出してみないと分かりません。

所長

一理あるな。

所長

分かった、私が政府に申請しておこう。

柘榴

ありがとうございます‼︎

失礼しました‼︎

ギィ... バタン

現在

柘榴

やった‼︎やりましたよ、“皆さん”‼︎

おおっ‼︎どれどれ〜...

まさか、本当に実現させてしまうとは...

琥珀

琥珀

どこだ?“ここ”は...

柘榴

“ここ”はね、政府が附置している研究所だよ‼︎で、“ここ”はA棟にある特殊遺伝子学研究室っていうところ‼︎

琥珀

そうか。

琥珀

ところで私の名前は何だ?

柘榴

君の名前は...

柘榴

柘榴

鹿王院 琥珀ちゃん‼︎

琥珀

鹿王院...琥珀...?

なんだ、その寺院のような苗字は。

柘榴

誰よりも目立つ名前の方がいいじゃないですか‼︎

目立ち過ぎだろ。

柘榴

ええー?そうですか?

ほら、彼女困ってるよ?

柘榴

ああ、ごめんね‼︎他に聞きたいことって何かある?

琥珀

とりあえず状況は少しずつ理解していくとして...

琥珀

貴様らは何者なんだ?

柘榴

まさかの2人称が貴様って...

ほら、自己紹介しろってさ。

柘榴

そ、そうだね‼︎

柘榴

えーっと、オホン...

柘榴

私の名前は兎隠 柘榴‼︎琥珀ちゃんを創った主で、この研究室では一番後輩だけど琥珀ちゃんよりは先輩だからね‼︎

紛らわしい挨拶すんなっての。

ペシッ

柘榴

痛い‼︎

じゃあ次は私の番か。

空泉

私の名前は空泉 圭。男みたいな名前だけどバリバリの女だからよろしく‼︎

空泉

最後、天望‼︎

天望

言われなくても分かってる。

天望

あっしの名前は鉄砲ヶ原 天望だ。

天望

天に望むと書いて あまね と読む。

琥珀

....

天望

お前、今小学生ぐらいの身長だなと思っただろう?

琥珀

...すまない。

天望

まあ、無理もない。

天望

だがな、食事の際はしっかり牛乳を飲んでいるんだぞ。おかげで身長はまだ止まっていない。

空泉

今何㎝?

天望

150㎝ピッタリだ。

天望

だから小学6年生と中学1年生の間ぐらいだ。

空泉

相変わらず可愛いねぇ〜♪

ナデナデ

パシッ

天望

あっしに気安く触るな。

琥珀

...他のカプセルに入っているヤツらも私と同じなのか?

柘榴

うん。まだ目覚めてないけど、もう少ししたら出てくると思うよ‼︎

琥珀

そうか。

琥珀

悪いが、状況の整理に時間がいる。少し休んでもいいか?

天望

構わん。こっちに椅子があるから好きに座れ。

琥珀

すまない。

空泉

君、違うだろ?そういうときは、ありがとうって言うんだよ。

琥珀

...ありがとう。

天望

さて、少し雑談でもするか。

抗体人間シリーズ−過去編−

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

50

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚