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短編夢小説

7 - 春に君は

♥

29

2022年02月15日

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妄想女

⚠️少し原作と異なります

春に君は

場地さんが亡くなってから1年が経つ

場地さんと共に3年生になるはずだったが俺一人だけ3年生になった

当時はショックで何をしても元気が出なかった

でも1年もすれば少しづつ元気になっていった

それでもまだ時々寂しくなる時がある

そんな時俺はあまり人気のない、春に桜の木が目立つ公園へやってくる

なんだかここにいると心温まる気がするんだ

千冬

...

だから俺はいつものようにその公園へやってきた

この時に出会ったのだ

○○

...

君と_

キリッとして細長い綺麗な瞳

それからシュッとした鼻に少し赤みがある唇

そして1番目に映ったのは、

風に靡く黒髪ロングの中に紛れた桜色の髪

そんな姿に俺は見とれていた

○○

...ねぇ、

そんな中、話しかけてきたのは○○だった

千冬

ぇ、...あ

○○

桜は好き?

初めて交わした言葉はなんだか不思議だった

千冬

えと、まぁ...好きです、

○○

そう、

○○

私は...嫌いかな、

あの時、○○はそうはっきりと言った

千冬

...

嫌い、その理由を俺は聞けなかった

千冬

...名前は?

その代わり俺は名前を聞いた

○○

...○○

そう○○が名前を言った時、目の前を風を通りすぎた

○○

君は?

千冬

松野千冬

今思えば初対面でいきなりタメは良くなかったか

でもあの時はそんな事頭に浮かばないくらいだった

その日から俺達は時間があった日は必ず公園で話をしていた

○○

ふーん、ガッコウって面倒臭いな

○○と数日喋って分かったことは

学校という存在を知らなかったこと

それから...

○○

そんな面倒臭いとこ行かなければいいだろ

見た目とは裏腹に言葉遣いが男っぽい

千冬

お前...喋りかどうにかしろよ、

○○

なんでだ?

しかも当の本人は自覚なし

千冬

...なんでもねぇ、

でも、なんだか○○と話すのは心地がいい

一日が過ぎるのは早い

もうはや秋になってしまった

それでも○○との関係はまだ続いている

○○

...もう秋か

そう呟いた○○は何処か寂しそうだった

千冬

そういえば...前に春は嫌いとか言ってたけど、逆になんの季節が好きなんだ?

○○

○○

虫がいっぱい居んのはきもいけど

○○

1番...寂しくない

この時○○はしっかりと答えてくれた

春の時とは違って

冬。

俺はもしかしたら冬が1番嫌いかもしれない

寒いのは本当に最悪だ

まぁ、それでも俺は寒い中○○と話をしている

○○

もうすぐで春だな

千冬

そうだな、

千冬

早く春になって欲しいわ、

俺はあの時何気なくその言葉を発した

○○

...

でも何故かその言葉を聞いた○○は酷く悲しそうだった

○○

私は、このまま永遠に春が来なければ...そう思う

その言葉になんの意味が込められているかはこの時の俺はわからなかった

そしてとうとう春になった

ここ最近俺は受験とかもあってあんまり○○に会えてなかった

合格発表も出たので久しぶりに○○に会いに行った

千冬

久しぶり

○○

...久しぶり

久々に会った○○は前より少し髪が伸びたくらいであまり変わっていなかった

千冬

...懐かしいな、初めて会ったのも春だったよな

○○

そうだな、

春の暖かい風がそよそよと俺達の周りを通る

○○

なぁ、

少しの沈黙を破ったのは○○

○○

私が春を嫌いな理由、知るか?

そう俺を見つめながら言った○○

千冬

ああ、

俺はこくんと頷く

○○

春は...出会いがある

○○

でも、別れもある

○○は大きな桜を見つめてゆっくりと話す

○○

多くの人は出会いが訪れる

○○

千冬も

千冬

...、

○○

でも私は

○○

別れが訪れる

そう言った○○の瞳は悲しそうに揺らいだ

○○

千冬

千冬

...?

今度は俺の方を向き

○○

春は好きか?

そう、初めて出会った日のように聞いた

千冬

...好きだよ

○○

そっか、笑

○○

私は、嫌いだよ

嫌い、その理由はあの時とは違い今は分かった

○○は別れが寂しいのだろう

そう俺は思った

○○

でも

○○

千冬と出逢えたのは春のおかげ

○○

だから...少しは好きになった

千冬

...はは、そうかよ

その言葉になんだか照れくさくなり俺は桜の木の方へ向き直る

○○

...君と出会えて良かった

○○

ありがとう

微笑みながら_

いや、何かを堪えながら○○は言った

千冬

○○っ...

俺が○○の方を向いた時には

もう、○○はいなかった

ブワッ

そして風と共に桜の花びらが舞い降りた

千冬

○○...

あの冬。○○が言った言葉の意味がわかった

君は、

千冬

いや

桜_。か

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コメント

2

ユーザー

千冬くん目線もいいですね!!最高です😭

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