〖 六月十日・雨 〗
¦ ¦ さあ
さあ | ¦| | ¦
¦ ¦| ¦ ¦ さああ…… ¦ |
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椎奈
椎奈
椎奈
椎奈
わたし、宮里椎奈の通う 藤花〈とうか〉女子大 附属高校は、
最寄りのバス停から 5分程歩いたところにある。
椎奈
土砂降りでこそ ないものの、
傘を差さずに歩くのは 躊躇われる距離だ。
椎奈
わたしはリュックを 下ろし、頭の上に掲げる。
椎奈
そして、雨の中に 駆けだそうとした時――
???
???
椎奈
突然、わたしの前に 男の子が現れて言った。
???
彼は自らの差す ビニール傘を、わたしに 向かって掲げる。
椎奈
???
椎奈
わたしはちょっと ドキドキしたけれど、
彼が空けてくれた 傘の下のスペースに、 肩を滑り込ませる。
???
椎奈
そして、わたしたちは 学校へ向かって歩き出した。
☔🌧☔🌧
椎奈
椎奈
わたしは隣を歩く 彼をこっそりと見上げる。
傘の下を分けてくれた彼は、
わたしの通う 藤花女子大附属高校の 道路を挟んで向かいに建つ、
虹陽高校の制服を 着ている。
物怖じせず他校の女子に 声をかけたところから、
年上だと思ったのだけれど……
椎奈
椎奈
椎奈
椎奈
???
椎奈
???
???
???
椎奈
???
???
???
椎奈
???
椎奈
???
???
いつの間にか、 籐花女子の正門前まで たどり着いていた。
椎奈
???
???
???
椎奈
???
???
???
???
椎奈
椎奈
???
始業時間も近くなって きたからか、
彼は傘を差しつつも 小走りで駆けてゆく。
椎奈
急がないとと思いつつ、 わたしは昇降口へ向かう 道すがら、
何度か振り返ってしまう。
小さくなった彼の背中が 見えなくなってやっと、
椎奈
わたしは速足で 昇降口へと向かう。
ようやく校舎に入ったとき、
わたしのセーラー服は しっとりと雨を吸い込んで しまっていた。
🌧️つづく🌧️
コメント
9件
ぱちゅさん> ありがとうございます❣️
応援してます……っ! プリ小説のストーリー見ました!
ぱちゅさん、はじめまして! しばらく忙しくてTELLERに投稿できてないのに💦コメントありがとうございます😊 なかなか大変そうですが!頑張りますね!💪✨