・日記帳の内容を要約
──日付は25年以上前のゴールデンウィーク
共通の友人(マヌエルの従兄弟)を介して、他校生であったふたりは出会った
凉杜マヌエル──当時高校2年生 伊苅清士朗──当時中学3年生
清士郎はマヌエルに一目惚れし、猛アプローチを開始
そんな清士郎にマヌエルは困惑した
髪を腰まで伸ばしているが自分は男であり、ほかのかわいい女の子の方がいいのではというと
清士郎
マヌエル
真剣な眼差しを向けられ、無下にできなかった
それから数日が経ち、マヌエルは折れて清士郎の思いを受け入れる
マヌエル
マヌエル
清士郎
マヌエル
数ヶ月後
清士郎から希望校に合格したと連絡があり、マヌエルは一ヶ月ぶりに会いに行った
合格祝いに何かほしいものはあるかと訊ねる
『あんたからキスがほしい』
なんの躊躇なくそう言った
マヌエル
清士郎
マヌエル
マヌエル
休日なのかいつもよりも人が多かった。とくに家族連れが多い
清士郎
マヌエル
強引に腕を引っ張られ、どこかへと連れていかれる
清士郎
人気のない公園に連れられて来られた
マヌエル
マヌエルを抱きよせる
清士郎
ねだるように甘い声で囁く
マヌエル
マヌエル
マヌエル
言うとおりにし清士郎は目をつぶる
マヌエル
マヌエルも目をつぶり、そっと唇を重ねた
現代
冴夏
日記帳のページをめぐると恋人らしく逢瀬を重ねてたらしい
お互い他校生のため、予定を合わせるのは大変だったみたいだ
かたやピアノの練習、かたや受験生──
それでもなんとか時間を見つけては“恋人“としてすごした
マヌエル(彼)は高校を卒業したあとも清士郎(父)と付き合い続けた
2週間ぶりの再会
清士郎
清士郎
招待券を渡される
開催日は来月の13日
マヌエル
清士郎
マヌエル
マヌエル
マヌエル
清士郎
最初は平穏に過ごしていたけれど、じょじょにマヌエルの心情が不安定になっていく
《よく女の子と間違われる。 仲のいい友達と清士郎以外は僕が男ってわかるとやっぱり驚くらしい。 そして好奇な視線を向けてくるやつもいる……。 僕はともかく、そんな視線を清士郎へ向けさせるわけにはいかない》
コンクール本選当日
マヌエルは和服姿で会場へ出向いた
招待券をスタッフに見せる
手には紙袋を持っている。中には差し入れ(焼き菓子とお茶)が入っていた
受付で預けてもらい中へ進んだ
開場入りしてから数十分後、開演時間となった
本選に残ったのは清士郎を含めた6人
取りを務めることになったのは清士郎だった
舞台上の清士郎は普段とは違った雰囲気でピアノを奏でていた
マヌエル
心地いい音色が耳に入ってくる
ほかの5人のピアノも素晴らしかったけれど、清士郎が数段上だった
弾き終えた瞬間、拍手が巻き起こり清士郎は立ち上がって観客に向かい一礼した
そして拍手を贈られながら舞台袖へと戻っていく
結果、清士郎は金賞を受賞し見事優勝に輝いた
1週間後、清士郎から【ご褒美がほしい】とメールで来た
マヌエル
マヌエル
メールでのやりとり
マヌエル
清士郎
マヌエル
メールが返信され、思わず目を疑った
翌日
マヌエル
マヌエル
清士郎
マヌエル
マヌエル
その場から立ち上がる
清士郎
マヌエル
部屋を出ようとした瞬間、後ろから腕を回された
清士郎
あっという間に組み伏せられる
マヌエル
チュ
すぐに唇を離す
マヌエル
視線をそらし顔を赤らめた
マヌエル
清士郎
いつもよりも長いキス
《初めて一線を越えた》
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