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テラーノベル(Teller Novel)
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ダアリンから捨てられた日

その日から私は

とてつもない喪失感に襲われていた

寧々

ダアッリン…

ダアリンがいないのなら、 何もかもがどうでもいい

生きている心地がしない…

辛い

痛い

そう思うことへの

ー虚無感ー

生きている証がほしい

寧々

証…

寧々

寧々

そうだ!

自分の手首を見た

こんな手首、切ってしまおう…

プツッ

寧々

痛っ…

でもなんだか

寧々

気持ちいいわ…

ドクドクドクドク…

血が流れていく

少しホッとした

私は生きているんだって思えて…

痛みだって、この頃の私にとっては 快感だった

寧々

帰りの電車…

寧々

駅に行ったら
あるのかな…?

寧々

ちょっと行ってみよう…

帰りの電車…

私の心をもとに戻せる電車…

ー・・・ー

絵莉ちゃん、
気分どう?

絵莉

最高の心地!

そうかそうか!

それにしても、やっぱり
絵莉ちゃんは可愛いね!

絵莉

も〜う!凜くんったら!

ー・・・ー

駅のホームに着いた

ぼんやりと立っていると

車掌

電車が通りますので、白線の内側までお下がりください

と、言われてしまった

それからすぐに、 鈍色… くすんだねずみ色の電車が通り去った

危ない危ない

轢かれそうだった

でも、いっそのこと 轢かれてしまえば よかったのかもしれない

そしたらきっと、 ダアリンへの気持ちは 断ち切れたはずだ

人は、死んだら何もかもが 消えてなくなってしまうのだから…

ふと隣を見る

そこにいたのは、猫っぽい 釣り目で鼻ぺちゃな顔の女性だった

年齢はだいたい、 40代ぐらいだろうか…?

隣の人

ねえ、あなた

寧々

寧々

あっ、はい!

隣の人

いったい、
どこへ行きたかったの?

隣の人

早く家に帰った方が
いいわよ

隣の人

もうじき
暗くなってしまうから…

寧々

そう、ですね

寧々

ありがとうございます

隣の人

いえいえ、
気をつけてね

お節介な人だなぁ…

そう思いながら、 今日は帰ることにした

リスカしたての手首に触れて

傷口に残っている ほんの少しの血を飲んだ

明日は、また違う駅へ行こう

ー・・・ー

作者

皆さん、どうでしたか?

作者

次回もお楽しみに!
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