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怪談、聞いてくれる?
深夜2時の旧校舎での話である。
その時間に音楽室に立ち寄ると、ピアノの音が聴こえるという。
曲は、月光。
あまりにも美しい演奏だから、耳を離せなくなるらしい。
だけど、その曲の最後を聞いたが最期。
演奏の終わりと共に、聴いた者の人生も終わりを迎える。
花子さん
みか子
「トイレの花子さん」と同じように飽きるほど何度も聞いてきた、ありきたりな怪談だ。 どうもなにもない。
花子さん
花子さん
みか子
わたしは怪談が嫌いだから怪異を呼び出して殺したい。 だけど怪談が嫌いで避けてきた故に怪談をほとんど知らない。
小学校の時に、教えてもらったもの以外は。
みか子
花子さん
花子さんはそう言うと人差し指をわたしの唇に近づけ、ニヤリと笑った。
花子さん
意味がわからない。
花子さん
わたしはこの人(怪異?)の疑問文は命令文であることを知っている。
こんな奴だが、一応七不思議だ。命令に歯向かったらどうなるかわからないので、わたしには首を縦に降る他に選択肢はない。
みか子
みか子
花子さん
花子さんは相槌を打ったあと口を閉じた。 どうやら他に言うことはないらしい。
というか、
みか子
花子さん
今は朝早くまだ誰もいない教室だからいいが、人前で出てこられたら困る。
花子さん
みか子
花子さん
そうか、勘だよね。 これ以上質問しても怖いだけなので、なにも聞かないでおこう。
コイツは怪異であって、人間の理は怪異には通用しないのだろうから。そんなことを考えてた時、
ガラララ…
教室のドアがゆっくりと開いた。
南並
みか子
花子さん
南並君はわたしの隣の席の男子だ。南並君も登校が早いので(わたしが勝手に)毎日どちらが先に学校に着くかを競っている。
どうやら、本当に南並君には花子さんが見えていないようだ。
花子さん
花子さんはわたしに向かってそう小さく囁くとわたしの返事も聞かずにどこかへ消えてしまった。
南並
みか子
一校時目は音楽だった。 集中できなかったのは、歌うのが好きではないことだけが理由ではなかった。
コメント
1件
いっちごんさん、第2話「月光」読ませていただきました🌷 花子さんの「噂は噂だからね」という言葉がすごく気になりました。彼女(?)の掴みどころのなさが伝わってきて。音楽室の怪異を呼び出すって言いながら、実は違うのかな、とかいろいろ想像が膨らみます。 それにしても音楽室に“放課後”行くって…深夜じゃなくていいんだ?って思わずツッコミ入れたくなりました(笑)。みか子ちゃんの心の声が素直で可愛いです。南並くんとの朝のやりとりも、日常と非日常がふわっと交わっていて素敵でした。 続きが楽しみです🤍
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