バシッ!
ベアトリーチェ
母ヒストリア
母ヒストリア
バシッ!
身体中が痛い。
無数の傷口からは血が滲み、
手足は麻痺して動かない。
ベアトリーチェ
──────
食事は"家族"四人で食べる。
母ヒストリア
これも食べなさい。
ルーク
ルーク
ベアトリーチェ
母ヒストリア
母ヒストリア
ルーク
父アルムス
ルーク
父アルムス
母ヒストリア
ベアトリーチェ
ベアトリーチェ
ベアトリーチェ
ルーク
母ヒストリア
ルーク
父アルムス
ルーク
母ヒストリア
ベアトリーチェ
食事が終わって夜になると
私はまた地下室に閉じ込められる。
バシッ!
母ヒストリア
ルークに魔法でも使ったのか!?!
バシッ!!!!
ベアトリーチェ
私は何もっ……
バシッ!
ベアトリーチェ
父アルムス
ヒストリア。
ベアトリーチェ
父アルムス
お前はこの家では異物だ。
ベアトリーチェ
父アルムス
私の子であるはずがない。
父アルムス
母ヒストリア
父アルムス
お父様が部屋を出ていく。
母ヒストリア
バシッ!!!!
ベアトリーチェ
私はそのまま気絶してしまった。
真夜中の屋敷の廊下。
ルーク
眠れないな。
廊下を歩いていると、少し先の部屋の 扉から少し光が漏れているのが見えた。
ルーク
あれは父様と母様?
ルーク
母ヒストリア
父アルムス
母ヒストリア
いい事思いついたのだけれど。
父アルムス
母ヒストリア
父アルムス
母ヒストリア
父アルムス
両親の会話を聞いてしまった僕はすぐに何とかしなければと思った。
ルーク
このままだと姉さんがっ……
気が付くと、 私は冷たい床に倒れるように眠っていた。
ベアトリーチェ
ロメオ
ロメオ
ベアトリーチェ
ベアトリーチェ
ロメオ
彼は使用人のロメオ。
無口で、あまり感情を表に出さない人。
情に流されず、仕事を淡々とこなす。 いつも私の世話をしてくれるのも、他の人がやりたがらない"仕事"だから引き受けてやっているのだろう。
ロメオ
ロメオはテキパキと 私の傷の処置をしてくれた。
ベアトリーチェ
ロメオは処置が終わると、立ち上がった。
ロメオ
ベアトリーチェ
私が魔法を発現してから、この屋敷の地下室に閉じ込められるようになった。
でも私の両親は、世間体を気にして食事の席にだけ私を呼ぶようになった。
見せかけだけの食事。
毎度私の皿には毒が盛られている。
それが続いたせいか今なら少し食べても平気になった。
ベアトリーチェ
この時間になってもまだ誰も来てないなんて。
ロメオ
ドンッ!!!
ベアトリーチェ
村人
村人
ベアトリーチェ
私は突然数人の男たちに運ばれ、 屋敷の外に連れ出された。
私は柱に縛られ、足元に火をつけられた。
ベアトリーチェ
村人
俺たちを騙しやがって!
ベアトリーチェ
私は魔女じゃ……
村人
村人
ベアトリーチェ
なんで…
火が服に燃え移り、足がジワジワと炎の熱に晒されていく。
村人
ベアトリーチェ
村人
両親が進言しに来たあとに、追いかけるように神殿に来て喚いていたんだよ。
村人
ベアトリーチェ
村人
私は村人が指し示した方角をみた。
ベアトリーチェ
そこには無惨な姿になったルークがいた。
ベアトリーチェ
ルーク!!!!!!!
魔力が抑えられず暴走していく。
ベアトリーチェ
ベアトリーチェ
私は怒りと悲しみと憎しみの感情を抑えきれず、最後の力を振り絞ってこの世に呪いを残し力尽きた。
────────