私は佐藤 真希
いたって普通の女子高生。
そんな私はなんと
佐藤 真希
佐藤 真希
何もない所でつまづいた。
イケメン
イケメン
佐藤 真希
佐藤 真希
イケメン
イケメンが差し出してくれた手を 無視し、その場から逃げ出した。
佐藤 真希
佐藤 真希
仕切り直そう。
…そんな私はなんと
少女漫画の主人公ならしい。
でも私は恋愛とか全く興味ない。
女ライバルとかそういうのも、 正直面倒臭い。
だから私は、毎日のように降りかかる フラグやイベントを
絶対に回避してみせる!
作者の思い通りになんかさせない!
ピピピピ
ピピピピ
…ピピッ
佐藤 真希
母
母
佐藤 真希
母
母
佐藤 真希
母
佐藤 真希
佐藤 真希
母
テレビでは、ニュースキャスターが 今日の天気を知らせていた。
佐藤 真希
朝食はゆっくり食べ終え、
私は家を出た。
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
いつもは通らない角を曲がった。
佐藤 真希
田中
佐藤 真希
田中
田中
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
田中
回避失敗…
キーンコーン
カーンコーン
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
玄関を出て気づく。
佐藤 真希
佐藤 真希
ふっふっふ、でも大丈夫。
相合傘のフラグが立たないように 私はいつも傘を二本持ち歩いている!
友達
友達
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
友達
友達
友達
友達
佐藤 真希
田中
田中
佐藤 真希
田中
佐藤 真希
田中
田中
くそ、何でこんなことに…
あいにく私は優しいから
断ることは出来なかったわ…
田中
田中
田中君が、傘の持ち手に手を伸ばした
佐藤 真希
佐藤 真希
田中
急いで持ち手を自分の方に引き寄せた
佐藤 真希
佐藤 真希
田中
田中
田中
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
田中
佐藤 真希
田中
田中
田中君は、顔にパッと花が咲いた ような笑顔で微笑んだ。
佐藤 真希
佐藤 真希
田中
家につき、閉めた扉に背を預けた。
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
先生
佐藤 真希
休み時間。廊下を歩いていると、 先生に捕まった。
先生
先生
先生
佐藤 真希
佐藤 真希
先生
先生
佐藤 真希
佐藤 真希
二つの段ボールを重ねて持ち、 廊下を歩き出す。
佐藤 真希
佐藤 真希
廊下の端に移動し、また歩き出す。
イケメン
イケメン
角からイケメンが飛び出した。
佐藤 真希
佐藤 真希
田中
声のした方に顔を向けると
こちらを覗き込んだ田中君がいた。
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
田中
田中君は、私の持っていた段ボールをひょいと一つ持ち上げた。
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
田中
田中
田中
田中君はそう言って、可愛い笑顔で 笑った。
…ん?
可愛い笑顔ってなんだ。
てか、私…
今、どんな顔してる?
田中
バサバサァ
田中
田中
田中
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
私は我に帰り、田中君と一緒に 落ちた荷物を拾った。
田中
佐藤 真希
田中
佐藤 真希
田中
田中
田中
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
田中
田中君を置いて、急ぎ足で社会科室へ向かい出した。
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
最近、私はおかしい。
こういうの、良くない気がする。
気が緩んでいるのかもしれない。
前は田中君と廊下で鉢合わせして、 荷物運んでもらっちゃったし。
最近妙に田中君と仲が良くなってる 気がするし。
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
その日私は、田中君と会わないように
いつもより周りを気にしたり
いつもより登校する時間を早くしたり
いつもより田中君のいるクラスに 近づかないようにしたり
いつもより…
佐藤 真希
佐藤 真希
ハッと気づいて廊下で立ち止まり、 思わず呟いた。
翔
その時、大きな声がした。
見ると、翔君は足を滑らせ、体制を 崩してよろめいていた。
そして、翔君の体は、私が歩いていた 壁の方に傾いた。
佐藤 真希
次の瞬間、私の目の前の壁に 翔君がドンと手をついた。
佐藤 真希
翔
翔君は、手をついた先に私がいた ことに気づき、
翔
そう言って顔を真っ赤にした。
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
翔
翔君を突き飛ばして、その場から 逃げた。
翔
翔
佐藤 真希
佐藤 真希
息を切らして廊下を走る。
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
田中
佐藤 真希
佐藤 真希
あれだけ会わないようにしていたのに
田中君の顔を見たら、何故か 安心した。
田中
田中君が私の顔を覗き込んだ。
田中
佐藤 真希
田中
佐藤 真希
佐藤 真希
佐藤 真希
田中
田中
佐藤 真希
田中
田中
そう言って、私にパンを差し出す。
佐藤 真希
田中
田中
田中
田中
あー、
やっぱり田中君は優しい。
私は
みんなに格好いいと言われている 翔君よりも
田中君の方が、格好いいと思う。
そう、思ってしまった。
佐藤 真希
佐藤 真希
気づいてしまったからには、もう どうしようもない。
好きだと知ってしまったのだから、 仕方ない。
佐藤 真希
君が不思議そうに振り返る。
佐藤 真希
佐藤 真希
王道だっていいや。
なんなら思いっきり王道を 突っ走ってやる。
作者の思う壺だったとしても
あなたと一緒にいられるなら。
ーーと、ここに、二人の様子を見て 微笑んでいる人が一人。
この物語の作者は
次はどうキャラクターを動かそうかと笑みをこぼし、
また紙にペンを走らせた。
コメント
20件
本来の作品ならひょっとしたらフラグ確立に失敗した時に出てくる用の冴えない男、と言う設定かもしれないけれど、優しいところが好きです! 「どうせ壁ドンされるなら田中くんがいい」でキュンとさせていただきました!
すごいすきです…(
面白かった! ストーリー1つ1つが 乁(°ω°`乁)マジ神✧*。