江村
酔った勢いで告白してしまった。
高校の同窓会中、好きだった田鶴先生を見つけ、外に呼び出したことは覚えていた。
海の見える店をチョイスした幹事はセンスが良いと思う。
言った後に気づいてしまったため、取り消すことが出来ない。
田鶴
フェンスに頬杖を付き、優しく微笑む先生。
風は吹いているはずなのにかなり暑い。
汗が出る。
お酒はあまり得意ではなかったけど、どちらにせよ今日思いを伝えるつもりだったから、お酒の力を借りた。
この際、どうでもいい。
ただ、想ってることを伝えよう。
先生【愛する人】に
江村
田鶴
江村
先生の服の裾を掴み、呂律が回らない舌をどうにか動かす。
田鶴
江村
先生の言葉を遮る。
失礼かもしれないが、ここまでしないと伝わらない鈍感な人なので仕方ないだろう。
田鶴
江村
田鶴
江村
酒に酔う夏
貴方に酔う夏