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《医者》が集まって結成された組織、グロワール。 グロワールは対《患者》専門組織として、《患者》の治療を行っている。
しかし、《医者》であっても怪物になってしまった《患者》の治療は行えない。前例がないのだ。
だが、ある女性は『怪物になってしまった《患者》の治療』を目標に掲げている。
──それが、ミーティア・パラスだ。 彼女はグロワールの《患者》研究課に所属しており、《患者》の研究を専門にしている。
ミーティア・パラス
ミーティア・パラス
フィリスから事前に受け取っていた資料を読みながら、ミーティアは顎に指を当てて考える。
ミュトス・アーテル
ミュトス・アーテル
ミュトス・アーテル
ミュトス・アーテル
ミュトスから怪物に着けられていたドッグタグを受け取り、ミーティアはそれをよく観察する。
土や砂で汚れていたドッグタグから名前を読み取り、その名前をコンピューターの検索画面に打ち込んだ。
ミーティア・パラス
フィリス・タレイア
フィリス・タレイア
ミュトス・アーテル
その者の所属している国を調べるためにコンピューターで調べていたミーティアだが、その隣でドッグタグを見たフィリスが思い出したかのようにそう呟く。
独り言にも近い呟きだったが、フィリスがそのことを知っていることに驚いたミュトスは顔を上げた。
フィリス・タレイア
フィリス・タレイア
フィリス・タレイア
フルゴールとは、この国……ハルモニアのすぐ近くに位置する国で、海を挟んだ向かいにある島国でもある。 数年前から、アイネスという国と資源を巡って戦争をしている。
ミュトス・アーテル
ミュトス・アーテル
ミュトス・アーテル
ミーティア・パラス
ミーティア・パラス
ミーティアがそう頷いたのを見て、ミュトスはひとまずあの怪物達の行き先が決まったことに少し安堵した。
しかし、まだまだしなくてはいけないことが山積みである。 話し合いが終わると、ミュトスはすぐに資料室を出て別の場所へ向かった。
フィリス・タレイア
ミーティア・パラス
ミーティア・パラス
ミーティア・パラス
フィリス・タレイア
ミーティア・パラス
ミーティアとフィリスに、襲撃についての報告を終わらせたミュトスが会議室に帰還する。
ガチャッ……
ミュトス・アーテル
ノア・アンダンテ
ノア・アンダンテ
ミュトス・アーテル
ミュトス・アーテル
いつの間にかノートパソコンを持ち込んでいたノアが、画面から顔を上げてミュトスに話しかける。
「普通だった」と返答し、ミュトスも椅子に座った。
ミュトス・アーテル
ノア・アンダンテ
ノア・アンダンテ
ミュトス・アーテル
ノア・アンダンテ
ミュトス・アーテル
持ち寄ったノートパソコンから顔を離さないノア。 ミュトスは彼が何をしているのか気になったが、ノアの向かいに座ったので何をしているのかは見えない。
ノア・アンダンテ
ノア・アンダンテ
ミュトス・アーテル
ミュトス・アーテル
ノア・アンダンテ
突然そのようなことを言い出すノアに、ミュトスは困惑していた。
ミュトス・アーテル
ミュトス・アーテル
ノア・アンダンテ
ノア・アンダンテ
ノア・アンダンテ
ミュトス・アーテル
何やら意味深な発言をするノアに、ミュトスは息をついた。 ──怪物達がここを襲ってきたのは、ただの偶然ではないとでも言いたいのだろうか?
ミュトス・アーテル
ミュトス・アーテル
ノア・アンダンテ
ノア・アンダンテ
にっこりと微笑みながらミュトスに問いかけるノア。 その笑顔で何かを頼まれた時は、決まってミュトスにとって何が悪いことが起こる時だった。
ミュトス・アーテル
ミュトス・アーテル
ノア・アンダンテ
ノア・アンダンテ
ミュトス・アーテル
ノア・アンダンテ
ノアは困ったような表情をする。 そう言われても、とミュトスも悩んでしまった。
ミュトスは完全に断る気でいる。 そして、ノアは完全におつかいをミュトスに押し付ける気でいる。……どちらも、一歩も引く気はない。
ノア・アンダンテ
ミュトス・アーテル
ノア・アンダンテ
ミュトス・アーテル
ノア・アンダンテ
ノア・アンダンテ
ミュトス・アーテル
ノア・アンダンテ
ノアは何やら考え込む素振りを見せる。 そして何かを思いついたのか、あ、と声を上げた。
ノア・アンダンテ
ノア・アンダンテ
ノア・アンダンテ
ミュトス・アーテル
ミュトス・アーテル
本部から出ておよそ十分。 まだ本部のある森すら出ていないのだが、ノアはぜぇぜぇと肩で息をしながらミュトスを追いかけた。
ノア・アンダンテ
ノア・アンダンテ
ミュトス・アーテル
ミュトス・アーテル
ノア・アンダンテ
ノア・アンダンテ
ミュトス・アーテル
十分ほど歩いただけで音を上げているノアを横目に、 ミュトスは目的地へと歩みを進めた。ノアは息を切らしながらも着いて行く。
またしばらく歩いて、からミュトスは思いつきで ノアに質問を投げかけた。
ミュトス・アーテル
ノア・アンダンテ
ノア・アンダンテ
ミュトス・アーテル
ミュトス・アーテル
ノア・アンダンテ
ノアはそう言いながらミュトスに追いつきミュトスの隣を歩く。 息を整えたばかりなのか、まだ息を切らしてはいない。
すると、ミュトスは道端に何かを見つけた。 異物かと思ったミュトスはそれを静かに拾い上げる。 その様子を見たノアは、首を傾げていた。
ノア・アンダンテ
ミュトス・アーテル
それに被せられていた布をどかす。 するとそこには、不気味なまでに美しい、それはそれは真っ黒な結晶が覗いていた。
ミュトスはその黒に見覚えがある。 これまで、嫌という程見てきた色だった。
ミュトス・アーテル
突如、ミュトスの頭にキン、と鋭い痛みが走る。 立っていられず、ミュトスは倒れ気を失ってしまった。
遠くで、ノアが名前を呼ぶ声が聞こえた。
ノア・アンダンテ
ノア・アンダンテ
ノア・アンダンテ
──そのまま、ミュトスは意識を手放した。
小さい頃──それも4、5歳だった時の話だ。 もうかれこれ20年以上は経っている。
集落の前を通りかかった山賊によって、 俺が当時住んでいた集落は呆気なく占領されてしまった。
集落の人達の怯えきった顔を今でも覚えている。 大人達のそんな顔は、あの時見たのが初めてだった。
俺達は山賊に何もかもを奪われた。 父はその山賊達に抵抗し、死んでしまった。
全てを差し出すと集落を追い出された。 身寄りの無くなった俺達は、山賊に奪われたために残り少なくなった食糧をまとめ、住める場所を探した。
何とか住める場所を見つける。 と言っても、何があるか分からない。山賊から離れたからといって安堵したりせず、警戒していればよかった。
幼いミュトス
幼いミュトス
ミュトスの母親
ミュトスの母親
幼いミュトス
その日、俺が家に帰ると母さんは泣いていた。 幼い俺はすぐに、ああ、ただ事ではないのだなと理解した。
母さんは泣いて俺に懇願する。 「頼むから、荷物を持って早く逃げてくれ」と。 正直わけが分からなかった。
まだまだ甘えたい盛りだった俺は、 もちろん母さんも着いて来ると思っていた。
──あの時、外でとんでもない事が起きていたと 知ったのは後になってからだった。
幼いミュトス
ミュトスの母親
ミュトスの母親
幼いミュトス
また会えるはずなのに、母さんは何故か俺を 固く抱きしめて中々離さなかった。
また、すぐに会えるはずなのに。 俺はそう思っていた。
幼いミュトス
ミュトスの母親
幼いミュトス
俺はすぐに荷物をまとめ、家の扉を開く。 名残惜しくなって扉の目の前で振り返ると、母さんは泣きながら俺に手を振っていた。
俺は、笑顔で手を振り返したんだったか。 ──今思えば、それは母さんとの別れだった。