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先週の水曜日。私とあまね先輩は書庫の清掃をする事になっていた。 その日の担当エリアは部屋の雑巾がけと本の整理。
上の物をとったり掃除をするのには脚立や台に乗る必要がある。 その時は、あまね先輩が脚立にのって棚の整理をしてくれることになった。
香
あまね
香
そう答えて私は雑巾がけをする為のバケツに 水を汲む為に書庫を出たのだが……
あまね
声に驚いて、先輩の方へ目を向けるとガタンガタンと脚立が揺れていた。
高所での作業という事もあったのかもしれない。 上の方であまね先輩がバランスを崩してしまったらしい。
香
私は驚きながらも、脚立の方へ小走りで向かった途端に、 ツルンっと足を滑らせて無様に転んでしまった。
しかも恥ずかしい事に履いていた校内履きの靴が 片っぽが勢いよくすっ飛んで行ってしまう。
と、同時くらいにガシャーンと脚立が倒れる音も聞こえてきた。先輩も落ちてしまったのだろうか。と頭の片隅で想いながらも今は自分の事で手一杯。
香
あまね
香
香
あまね
香
あまね
どうやら、あの音は脚立が倒れたのではなく、 飛び降りて脚立を倒した音だったらしい
香
あまね
意外にキリッとした顔に笑みを浮かべてドンと胸を叩く先輩。 冗談の様なセリフだが大真面目で言っているのが分かるから性質が悪い。 勿論、言われて嬉しくない訳でもない……が。
香
あまね
言われた先輩は途端に先ほどとは打って変わって フニャンとした顔になってしまうのだった。