テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
最初は俺の病気で誰かに気を遣わせたり
万が一の時に悲しまれるのが嫌だから 一人でいた
ゆあん
ゆあん
学校に俺の居場所なんてない
ゆあん
ゆあん
自ら一人になりたい
っていうのと
居場所がなくて独り
っていうのは少し違う
ほんの少し、寂しくて
あと悔しかった
眩しい笑顔で皆がワイワイと賑わう中に独りでいなきゃいけないのは、辛かった
代わりに映えもしない暗い世界で
両親や先生に守られていた__
いや
囚われてたような毎日を過ごしていた 俺だった
ゆあん
だからこそ、図書室でこの一枚の自由を感じさせる風景写真を見て
心の底から楽しいという感情が 湧き起こった
囚人のように暗くて限られた部屋しか見てこなかった俺は
"こんな世界を居場所にしたい"
"もっと色んな風景を見たい"
ゆあん
この写真に写る風景は
季節は、どう変わるんだろう
空気は、温度や香りはどんな感じだろう
きっとそう
涼やかな風が運ぶ森や草花の香りで
鼻腔をくすぐられるはず
そうやって綺麗な想像を 膨らませるだけで
空虚だった心が震えたのを覚えている
ゆあん
ゆあん
ゆあん
ゆあん
お母さん
お父さん
俺が図書室から借りてきた雑誌を
夕食の席で興奮しながら見せた
両親は本当に嬉しそうに風景写真と____
笑う俺へ視線を向けていた
ああ、そっか。俺が笑っていたから
二人とも笑顔だったのか____
俺は可愛げのない子供だったな。
だって
ほとんど笑ってなかったから...
でも、この頃の俺は愚かだった
二人とも風景写真が好きなんだって 思い込んで_____
ゆあん
ゆあん
ゆあん
ゆあん
そんなことを言った
言いやがったんだよ.....
親の心配も考えず、自分勝手だったな
結局、最期まで二人を笑顔にできるようないい写真も撮れなかったし
ほら。見ろ
母さんも父さんも目を合わせながら、 表情を強張らせているじゃないか
まだ高校二年生の俺が、大人だとは 言わない
それでも、二人が親として何を考えているのかは分かる
その心情を声にすると、 こんな感じだろう
お父さん
お父さん
お父さん
お母さん
お母さん
お母さん
お母さん
お母さん
だから両親は小学校卒業前の誕生日プレゼントで、スマートフォンを俺に買い 与えてくれた
多分、だけど。
すぐに買い与えるんじゃなく時間を置いたのは夫婦で話し合いがしたかったから
いや、それだけじゃないはず
お金の問題
あとは
医者への相談だったんじゃないかな
俺は泣きながら、毎週のように病院に 連れてかれた
だけど
本当に泣きたかったのは二人だったよね..
だって
毎日職場からすぐ駆けつけてくれたもん
ただでさえ子育てには、お金もかかる
父さんも、母さんも、かなりの頻度で 仕事を急に休んでくれた
バイトと一緒にしては失礼かもやけど
沢山休めば、もらえる給料だって減るんじゃないかな、?
だから、お金を貯めて、スマホを持たせて、外出するのが危険じゃないか
そう医者と十分に相談する時間を作れた小学校卒業前の誕生日
スマホを渡したんだと思う
この後、俺はおかしくなったかのように
風景写真を撮って、撮って
撮りまくって____
疲れてる二人の様子なんて、お構いなしに見せ続けた....
でも二人は、いつも優しかったよなぁ...
どんなに疲れてても
嫌な顔ひとつされなかったな
それどころか、写真を見て褒めてくれた
お母さん
お母さん
お父さん
お父さん
お父さん
俺にとっては、写真撮影が唯一の趣味にして生き甲斐になった
いつか両親が感動するような
素晴らしい写真を撮ろうと思って...
それから身体が辛くならないよう近場で
四季折々の美しい風景写真を
ずっと撮っていた
近場だろうと俺の撮り方が上手くなれば
心配ばかりかけるんじゃなくて、また 両親を笑顔にする____
綺麗な思い出が残る写真をプレゼント できる
そう思っていた
でも、許されるなら____
ゆあん
???
ゆあん
next...♥︎♥︎♥︎20