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時はアルシノジェノ事件から数年後

少しばかり前にアルシノジェノの製造を停止させることが出来たのだが、、

所長テャン

湊、お前にしか出来ないことだから頼みたい

はい、何でしょうか?

所長テャン

幻覚剤「アルシノジェノ」
お前が見習いの時によく製造されていたよな

所長テャン

覚えているか?

はい、勿論

所長テャン

あれ、実は弱体化されてたやつだったんだ

弱体化…ですか?

所長テャン

おう、弱体化だ

ま、まさか弱体化前のやつを探せってことですか…

所長テャン

話が分かる奴で良かった
ある場所は分かるから奪ってきてもらえないか?

所長はそういうとニヤリと笑って湊に目をやった

私一人で、ですか?

所長テャン

ああ、勿論だ

湊はしばらく悩んだ後、嬉しそうに所長に告げた

良いですよ

所長テャン

良かった、ありがとう

所長テャン

じゃあ早速だがそこの裏山にある神社に行ってくれ

そんなところにあるんですか!?

所長テャン

ああ、そうなんだよな……

まあ良いですよ!

湊は早速準備をし、研究所を出た

はぁ…

湊はさっきから俯いている

これで全員消せないかな~

人助けなんて無料じゃ無理だ…

解放してあげる変わりに金でもせびるか…

薄暗い山道を歩いていると、軋むような音が聞こえた

音がする方を見ると、木にロープをくくり、首を吊っている人がいた

気味悪いな

吊っている人が睨んできた

おえっ、睨むなよ…

助けてほしいのか?

首吊りは何も答えなかった

無視かよ

あーあ、せっかく声かけてやってるのに

いいよもう、ほっとくから
勝手に逝きたいなら逝っとけ

首吊りはまだこちらを見たままだ

何も喋らないまま、ただただひたすら見つめられている

ん~ぶるぶる震えちまうよ

腹も減ったし、ラムネでも食っとくか

そのとき、首吊りの表情がはっきりと見えた

!?

あいつ…

めっちゃ睨みやがった…

まあ気味悪いし、逃げよ~

湊は足早に神社へと向かった

何かフラフラする気がしてたまらなかったが、気にする余裕など無かった

アルシノジェノ2.5~幻想に想いを馳せて~

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