テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#ハイキュー
ガチアナ
16
桜空

1,929
𝒌𝒐𝒎𝒖
71
コメント
1件
本当に不定期すぎて申し訳ない侍すぎる💦💦💦💦 今回は長めにしてますよう😺 また定期的にあげれるように頑張るね!!いつもありがとう大好きです
あの日から
茂木〇〇はまた悪役になった
いや
悪役を演じることにした
青年の言葉が頭から離れない
『逃げられない』
『お前は悪役だから』
『もしかしたら、角名も』
その続きは聞けなかった
だからこそ怖かった
もし
自分が物語を変えようとして
角名まで巻き込んでしまったら
そんな未来だけは
嫌だった
だからもう関わらない
そう決めた
教室ですれ違っても
目を合わせない
廊下であっても
そのまま通り過ぎる
昼休みも
放課後も
偶然同じ場所になれば〇〇から去る
角名
角名は何度か声をかけようとしていた
角名
呼ばれる
でも
〇〇は聞こえないふりだった
追いかけてくることもあった
角名
〇〇
角名
〇〇
角名
それだけ
会話は直ぐに終わる
以前なら少しだけ笑っていた〇〇も
もう笑わなくなっていた
宮侑
宮治
角名
角名は特に深追いしなかった
廊下ですれ違う度
教室で見る度
少しだけ視線が上に向く
あの日の屋上
あの笑顔
頭の片隅から離れない
消えない
なのに茂木は距離を置き続ける
まるで
最初から何も無かったかのように
宮侑
宮侑
宮侑
宮治
宮侑
角名
3人は静かに過ごしていた
修学旅行当日
朝早くから学校は騒がしかった
スーツケースを転がす音
「お菓子持った?」
「酔い止め忘れたわ」
笑い声があちこちから聞こえる
その中で〇〇は静かに正門を通った
行くつもりはなかった
だけど
あの家にいるのも忍びない
〇〇
原作でも人気だった修学旅行編
読者のコメント欄には
『ここから恋愛が一気に進む!』
『角名としず尊い』
そんな言葉が並んでいたのを覚えている
...でも
〇〇は苦笑する
私はそこまでしか読んでない
仕事が忙しくて
更新日にまとめて読もうとおもっていたら
車に轢かれた
だからここからは
私も知らない物語になる
でも
きっとここでふたりは付き合うんだろう
漫画なんだから
修学旅行なんて恋愛イベントの定番だ
夜
自由行動
お土産
写真
告白
そんな展開がポンポン浮かんでくる
だったら
私は最後まで関わらない
ふたりが付き合えばこの物語が終わる
...じゃあ
この物語が終わったら?
先生
先生
〇〇
〇〇は小さく返事をしてバスへ乗り込む
後ろの方から女子たちの声が聞こえる
女の子
女の子
石森しず
みんなは完全にテンションがあがっている
石森しず
しずは笑いながら女子の元へ行く
その途中角名と目が合う
石森しず
石森しず
角名
短いやり取り
自然な距離
〇〇は静かに目をそらす
大丈夫
物語は進んでる
そう思いながら空いてる席に座った
新幹線の外を見ながら
眠りについた
修学旅行、1日目
班行動
東京の街並み
〇〇は班員と最低限だけ行動し
気づけば少し離れたところを歩いていた
...やっぱり
ビルが並ぶ景色
行き交う人
見慣れたはずの東京
けれど何かが違う
〇〇
駅前にあるはずの店がない
反対に知らないカフェも建っている
看板も
広告も
少しだけ
本当に少しだけ現実世界とは違っていた
不思議...
この世界は漫画の世界
だからなのか
それとももっと別の理由があるのか
〇〇は分からなかった
ただ街を歩きながらぼんやりという
...現実に帰ったら
この景色も忘れるのかな
そんなことを考えながら一日が終わった
ホテル
大広間
何十人もの生徒が並んで夕食を食べている
『これ美味しくない?』
『後でデザート取りいこ』
楽しそうな声が飛び交う
その中で
〇〇だけが静かに箸を動かしていた
1人
黙々とたべる
視線をあげる
少し離れた席
バレー部の男子が楽しそうに笑っている
侑がなにか楽しそうにはなし
治がもぐもぐ食べている
角名は二人を見て楽しそうに笑っている
珍しい
あんなふうに笑ってたんだ
その近くには女子グループと話すしず
楽しそうだった
〇〇
〇〇は静かに視線を戻す
順調だ
ちゃんと二人は近づいている
それでいい
そう思いながら味噌汁を口に運ぶ
やがて夕食が終わる
先生が前に出た
先生
先生
生徒たちが静かになった
先生
先生はプリントを見ながら続ける
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
みんなは『はーい』と返事をする
〇〇も聞いてるつもりだった
処罰、か
そんなことをぼんやり考えながら
窓の外に見える夜景に視線を向ける
〇〇
東京の夜景は綺麗だった
だけど
どの景色よりも
〇〇の胸の中には
言いようの無い胸騒ぎが広がっていた
...なんだろ
嫌な予感がする
理由は分からない
ただ
この修学旅行で何かが起きる
そんな気がしてならなかった
女子部屋
ゆらは隅っこでスマホを見ている
石森しず
しずが小さく声を漏らした
女の子
石森しず
石森しず
石森しず
耳に手を添え、不安そうに笑う
石森しず
石森しず
女の子
女の子
石森しず
石森しず
女の子
女の子
女子たちが一斉に立ち上がる
〇〇もその様子を少しだけ見る
石森しず
しずが〇〇の方を見る
石森しず
〇〇
ここで1人だけ動かないのは
さすがに性格が悪いか
それに断る理由もない
〇〇
石森しず
しずはふわっと笑う
石森しず
石森しず
〇〇の方を見た
石森しず
石森しず
石森しず
石森しず
石森しず
〇〇
テラスはに出るのは禁止だ
でも
いちばん移動距離は少ないか
少し探すくらいなら
すぐ戻れば...
〇〇は頷いた
〇〇
ガチャ
と〇〇はテラスに続く扉を開けた
夜風が吹き込む
〇〇は足元を見ながらゆっくり歩いた
〇〇
植木の隙間
ベンチの下
どこにもない
もう戻ろう
そう思ったその時
ガチャ
ホテル側のドアが開く音
先生
低い男の声
〇〇の肩が跳ねる
先生
先生
〇〇の頭は真っ白になる
なんで
先生が...
どうしてここに
先生の足音が近づく
逃げ場がない
どうしよう
後ずさった瞬間
〇〇の腕がグイッと引かれる
〇〇
くらい非常口の通路
影の中に引き込まれた
〇〇は驚いて声を上げそうになる
その瞬間口元に手が添えられた
角名
聞き覚えのある声
〇〇は目を開く
〇〇
角名は人差し指を口元にあてる
角名
先生の足音がすぐ近くをとおる
先生
静寂
〇〇はようやく息を吐く
角名が口元から手を離す
角名
〇〇はすぐに1歩下がった
〇〇
そのまま通路にまた出ようとする
しかし
角名が手を掴む
角名
角名
〇〇
小さな声
角名は首を横に振る
角名
〇〇
もう一度
少し震えた声だった
それでも角名は手を離さない
〇〇
〇〇は俯く
〇〇
ぽつりとこぼれる
〇〇
〇〇
角名は黙ったまま〇〇を見る
〇〇
〇〇
〇〇
〇〇
角名
角名の眉が一瞬だけ上がった
〇〇
〇〇
その名前が出た瞬間
角名は眉を寄せる
角名
角名
短く答える
〇〇
角名
角名
角名
〇〇は息を止める
角名は続ける
角名
角名
最後まで言わせなかった
〇〇はゆっくり首を振る
〇〇
声が震えている
〇〇
〇〇
ぐっと手を振りほどく
角名の手から温もりが離れる
角名
呼び止める声
〇〇は止まらない
暗い通路を飛び出す
先生
先生の声が響いた
先生
懐中電灯の光が〇〇を照らす
角名は暗闇の中で立ち尽くしたまま
閉まる扉を見つめていた
〇〇はその夜
先生に呼び出された
先生
先生
先生
先生
何度も頭を下げる
〇〇
理由を聞かれた
でも言えなかった
『探し物を頼まれて』
そういった所で誰が信じるだろうか
結局
先生
先生
先生
先生
〇〇
静かな返事だけが響いた
その頃
男子部屋
宮治
宮治
男の子
男の子
部屋は修学旅行らしい賑やかさに包まれていた
ガチャ
扉が開く
宮治
治が顔をあげる
宮治
宮治
角名は部屋に入る
角名
表情はいつもと変わらない
でも
空気が少しだけ重かった
角名
角名は寝室に足を運ぶ
治はカードを1枚おきながら
眉を顰める
宮治
宮治
角名
返事がない
治は周りを見渡す
宮治
宮治
男の子
カードを置いてたち上がる
そして寝室に行く
部屋の隅
窓際に座る角名の近くに行く
宮治
宮治
角名は外を見ながら小さく呟いた
角名
宮治
角名
角名
角名
治は頷く
宮治
宮治
少し沈黙が流れる
角名は窓ガラスに映る自分をぼんやり見つめた
角名
宮治
角名
角名
治が首を傾げる
宮治
角名は答えない
頭に浮かんだのは
自分の手を振りほどいた姿
泣きそうな顔で
『ごめん』
と言った声
そして
苦しそうなあの表情
角名
治はその横顔をみて小さく笑う
宮治
宮治
角名は何も返さなかった
しばらく黙ったあと
角名
そう言って布団に入る
治はその背中を見る
宮治
そう言いながらみんなの元へ戻った
角名
角名
角名
そういいながら目を閉じた