私は幸せだった
毎日お母さんとお父さんが私を愛してくれて
沢山お話してくれて
毎日が楽しくてしょうがなかった
【あいつ】が生まれてくるまでは_____
これは妹、ソマンが生まれてくる数年前
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お母さん
??
私は持っている紙を見せた
お母さん
お母さん
??
お母さんはとても喜んでくれて私も嬉しかった
お父さん
コーヒーを飲んでいたお父さんがこちらに向かってきた
お母さん
お父さん
お父さん
??
お父さんも私の絵を褒めてくれて凄く幸せだった
夜になった
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お母さん
??
お父さん
今日の夜ご飯はオムライスらしい
私は小さい頃からオムライスが大好きでオムライスがある日は必ずおかわりしてた
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お母さんが運んで来てくれたオムライスはキラキラしていてとても美味しそう
試しにスプーンで卵を割ってみる
とろ~んと割ったところから卵が流れてきて私は興奮せずにはいられなくなった
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お父さん
??
一口食べると口の中が大好きなオムライスの味でいっぱいになった
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お母さん
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お父さん
お父さん
お母さん
お母さん
私達は美味しいオムライスを沢山食べて一緒にテレビを見て3人で寝た
そんな日常が何日か続いたある日…
ある日、お母さんとお父さんが家に帰ってくると私にこう伝えた
お父さん
??
お母さん
??
お母さんのお腹の中に赤ちゃんがいるって
お母さん
??
お父さん
初めての妹ができる
私は嬉しくてたまらなかった
日に日にお母さんのお腹が大きくなっていって、家事が大変そうだったから私は沢山お手伝いをした
早く、早く生まれてきますようにってずっと願ってた
初めての妹だから
何ヶ月か経って妹が生まれた
可愛い可愛い私の妹
名前はソマン
ずっと、ずーっと可愛がってあげようと心に決めた
もしソマンに何かあったら絶対私が守ってあげようと思っていた
そう、あの時までは___
ソマンが生まれてから4年の年月が経った
ソマン
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ソマン
??
ソマン
私は紙芝居を作るのにハマっていて、よくソマンに聞かせていた
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私が物語を語っている時に事件が起こった
ソマン
ドサッ
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急にソマンが倒れて苦しみ始めた
お母さんとお父さんはすぐに来てくれてソマンを病院へ連れて行った
医師
ソマンが苦しんでいる原因は奇病だった
お母さん
お父さん
??
医師
お母さん
お父さん
??
ソマンの背中には小さな羽が生えていた
医師によると「天使病」らしい
ソマン
ソマンは今にも泣きそうな目で訴えてきた
お父さん
お母さん
お父さんとお母さんはソマンを優しく抱きしめている
??
医師
医師
医師
??
今すぐには治らないってさ
私はソマンを守るって誓ったのに…
私が変わりに天使病になってあげたい…
なんて、考えていたのはいつまでだっけ
天使病になったソマンをお母さんお父さんは溺愛した
私に構ってくれなくなった
ずっとソマンを崇めてて…
まるで宗教みたい
ソマンを大切に、大切にして、私の事を全然大切にしてくれない…
たまに、ご飯が抜きなこともあった
そんな事が何日か続いたら、私のソマンに対する愛情が微塵もなくなっていった
親が悪い…そんなのは分かってる
だけど、親があぁなったのはソマンのせい
ソマンが生まれてきたからあんな事になった
あいつが生まれてきたから!私は不幸になったんだ!!
ザーザー…
外を見ると雨が降っている
途絶える事なく
空はどんよりと曇っている
まるで今の私の心の中みたい
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私はついカッとなってドアを叩いてしまった
叩いた左手がジンジンしていて痛い
ドアに当たっても何も変わらない、そんな事は分かりきっている
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私はゆっくりと立ち上がり、ドアノブに手をかける
そうして暗い暗い階段をおりていった
これはとある女の子のお話__
女の子には、お父さん、お母さんが居ました
女の子は毎日大切にされ、可愛がられていました
毎日幸せだと女の子は思っていました
そんな日が続いていたある日、女の子に妹ができました
妹はとても可愛くて女の子は、妹を何があっても守っていきたい、と思っていました
だけどある事件が起きました
妹は奇病にかかり、背中から天使のような羽が生えてきたそうです
最初は女の子も妹の事をお世話してあげたり、普段通りに接してあげていたりしていました
だけど、妹を溺愛して女の子の事をちっとも大切にしてくれない親のせいで妹の事を可愛がることが出来なくなりました
そして親達は段々と女の子の事を雑に扱い始め、酷い時には暴力まで振るってきました
そして…大切にしていた妹にまでも嫌なことをされ女の子は精神的にも、身体的にも辛くなってきました
女の子は悲しくて毎日のように枕を濡らしていたそうです
そんな親と妹に嫌気が差した女の子は__
両親と妹をナイフで刺殺してしまいました
何度も、何度もナイフで刺して…妹には水をかけました
そう、妹は女の子に冷たい水を何度もかけてきたからです
3人を殺害した女の子の目には涙が浮かんでいました
そして一滴、また一滴と涙が溢れてきました
嫌な人達を殺せたことの嬉し涙でしょうか
それとも…別の感情でしょうか
家族を殺して行く宛のなくなった女の子は、家族の死体を燃やして、血塗れになった床を片付けてそのまま家に住むことにしました
お金はお父さん、お母さん、妹の銀行からお金を取り出し使いました
お金は36億あったので生活に困ることはありませんでした
1人しか住んでいない家は何だか暗い雰囲気が漂っていました
おしまい
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奇病患者なんて…居なくなればいいのに
コメント
5件
もしかしてサリン?お願い……教えて続きが見たいの
まさか…この過去って最後に呟いてた奴の物なのか…?いや……まだ分かんないけど… 確かに自分の子供が天使病なんてものになっちゃったら…構いたくなるよね…それで他の子を置き去りにするのも…何かなぁ… 早く治療法が分かればいいのにね…… だから奇病者を……って事…?(まだ分からないけど)