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親 愛 な る は 祈 り 花

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親 愛 な る は 祈 り 花

5 - Episode5─嘘と祈り

2025年09月14日

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Episode5─嘘と祈り

A new story begins

桜の木の下で話した以来─────

祈莉先輩を見かけることは少なくなっていった。

正直、寂しかったし不安だった

だから花宮に聞いてみることにした

赤葦 京治

花宮、

花宮 薫

ん?

不思議そうに小豆色の瞳がこちらを見る

赤葦 京治

花宮先輩最近学校来てないけどどうかしたの?

そう尋ねてみた

花宮 薫

あー、

薫視点

花宮 薫

姉ちゃん大丈夫ー?

花宮 薫

熱と咳収まったー?

姉ちゃんは子供の頃から肺炎のせいで体が弱かった

花宮 祈莉

…あ、薫ごめんね〜、ありがとう

そう言いながら咳き込む姉を

只々心配するしか無かった

花宮 薫

赤葦に言った方がいいんじゃないの?肺炎のこと

姉ちゃんは赤葦が好きだ

だからこそ言った方がいい。そう俺は思った

花宮 祈莉

絶対、駄目…、!

花宮 祈莉

言わないで…、

今にも消えそうな掠れた声で訴える姉を 否定するなんて出来なかった

花宮 薫

…わかった

花宮 薫

でも無理しないでよね

花宮 祈莉

うん…、ありがとう何から何までごめんね、

なんで謝るのかなぁ、姉ちゃんは悪くないのに

それに、いちばん辛いのは姉ちゃんのはずなのに

薫side

姉ちゃんに止められていた、わかってる

解ってるけどやっぱり赤葦に言うべきなんじゃないかって

でも言ったらきっと姉ちゃんも赤葦も悲しむ、

花宮 薫

姉ちゃんは────

赤葦side

花宮 薫

姉ちゃんは─────

花宮 薫

今風邪でちょっと寝込んでてさ、!

俺が尋ねると花宮はそう答えた

でも

小豆色の瞳が揺らいでいたことに気づいてしまった

赤葦 京治

そっか…、大丈夫?

赤葦 京治

お大事にって伝えといて

花宮 薫

うんわかった

花宮は真っ直ぐに返事をして頷いた

何となく、来てしまった

”祈り”という意味が込められている桜の木の下に

居るはずないってわかってた

けどもしかしたらって期待してしまったんだ

そんな時ふと目が見覚えのある後ろ姿を映した

でもその姿は車椅子の後ろ姿だった

赤葦 京治

花宮先輩…、?

そう呼ぶとその後ろ姿はこちらを向いた

そして驚いたように口を開いた

花宮 祈莉

え…、赤葦くん…?

赤葦 京治

…車椅子、ただの風邪だったんじゃ、

そう尋ねると

花宮 祈莉

えっとね、ちょっと風邪拗らせちゃってさ、笑

花宮 祈莉

ちょーーっと入院してるだけ!!

無邪気な笑顔ではなく儚い笑顔でそう言った

花宮 祈莉

もう大分よくなったよ!

赤葦 京治

そう…ですか、良かったです、

赤葦 京治

お大事に、

「嘘に祈莉を」

Continued next time

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